goo

恐竜博2023 (1)

スキピオニクスが来てから行ったのはよかったが、3月の平日だったので平日とは思えないくらい混雑していた。次々に親子連れが入ってくる。4月の平日ならもっと心穏やかに見られただろう。



スクテロサウルス、可愛らしいですね。肋骨の上にもキレイに皮骨が並んでいるのが良い。この体型で二足歩行なら確かに尾が長いわけだ。



スケリドサウルスになると皮骨が重くなり四足歩行に。



アニマンタルクスは前半身のトゲがなかなか良いですね。



タラルルスの外鼻孔は、なぜジェットエンジンの吸気口のように前方を向いて左右が一つになっているのですかね。北米のアンキロサウルス類と近縁な重要な種類とあるが、ズールなどの外鼻孔は全然違う。タラルルスだけの形質かな。



問答無用のズールさん。これはもう素晴らしいという言葉では形容できないくらいですね。角の溝もはっきりわかります。



今回の目玉とも言えるズール対ゴルゴサウルス骨格。数カ所から撮ったがカドの位置あたりがベストアングルか。私も撮ったが後ろからスケッチしている子どもがいて、なかなか良い着眼点だ。
 また映像も、ズールの装甲に噛み付いて歯が折れるところとか、脛を骨折してびっこをひいている様子とか、よくできている。



問答無用のゴルゴサウルス頭骨。レプリカがあったら欲しいレベル。商業利用を許可して3Dプリンターで。。。頭骨の幅が狭いとともに骨が薄く、前眼窩窩も浅いような印象を持った。しかしこのくらいが普通の肉食恐竜ということで、繁栄したのもわかる。後眼窩骨と頰骨が外れているが、結合すると後眼窩骨の眼窩下突起が少しあるはずである。

続く
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

第6回古生物創作合同展示会

予想通り出費がかさんだ。楽しい空間である。
このフィクション池袋という会場は駅から近くて、道順もわかりやすいですね。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2023年カレンダー販売のお知らせ


2023年カレンダー「最近の獣脚類」を販売します。
「最近の」とは、新たに発見された新種だけでなく、再記載や再研究を含めて、何らかの形で話題になった種類を含みます。

開くとA3、閉じてA4(絵はほぼA4)サイズ。12ヶ月で16種類の恐竜入り。2700円+送料です。ご希望の方は
ytakahashi295@gmail.com

までご連絡ください。

体裁はこんな感じです。


内訳は、

表紙 ルカルカン 後期白亜紀 アルゼンチン

1 アロサウルス・ジムマドセニ 後期ジュラ紀 米国
2 ケラトスコプス 前期白亜紀 イギリス
3 オクソコ 後期白亜紀 中国
4 マイプ対ピクノネモサウルス 後期白亜紀 アルゼンチン
5 diving baryonichine 前期白亜紀 イギリス
6 アトロキラプトル 後期白亜紀 カナダ
7 チアンジョウサウルスとコリトラプトル 後期白亜紀 中国
8 メラクセス 後期白亜紀 アルゼンチン
9 アロサウルスとルソヴェナトル 後期ジュラ紀 ポルトガル
10 ラハスヴェナトルとバジャダサウルス 前期白亜紀 アルゼンチン
11 ダウルロン 前期白亜紀 中国
12 ダスプレトサウルス・ウィルソニ 後期白亜紀 米国


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

アバター:ウェイ オブ ウォーター

(アバターの世界観を知っている人向けで、ネタバレあり)

IMAX 3Dで見る映像は素晴らしいが、尺が長すぎた。家族の絆、家族愛がたっぷりと描かれているのはよいが、話がなかなか進まない。最後の攻防で、人質としてデッキの手すりに繋がれた子供たちがどうなるのか心配していたが、戦いが延々と描かれてずいぶん経ってからようやく人質の子供たちに戻ってくる。またナヴィ族は人類とは酸素貯蔵能が違うのかもしれないが、また海の民に呼吸法を習ったにしても、水中で活動できる時間が長いような。。キリが見つけたエラ生物をまとうと、水中でも呼吸ができるのはいいのだが。ちなみにエイワと交信したキリが、超能力のようにイソギンチャクを操って戦うのは、子供向けな気がした。

海の民は、同じナヴィでも腕にひれ状のひだが発達し、しっぽが側扁している。海の民が乗る動物は一般にはプレシオサウルスのようなもので、戦士はトビウオ竜みたいなやつに乗る。しかし今回一番重要なパンドラ動物は、トゥルクン(セミクジラ)で、回遊してくるトゥルクンの群れと海の民の交流は重要なエピソードである。しかし本当はスカイピープル(地球人)に親を殺されたが、仲間を殺した疑いで孤立してしまうパヤカンという個体と、ロアクの心の交流とかも欠かせないのかもしれないが、少し長い。

スカイピープルによるトゥルクン漁のシーンは、トゥルクンの脳は感情を司る部分が人間より大きいなど、高度の知能と感情をもつことを知りながらも、漁に協力している研究者など、捕鯨そのものの描写である。脳下垂体?の分泌物(不老長寿の薬として高く売れる)だけを採取して、あとは捨ててしまうというのはいかにもかつてのアメリカ式の捕鯨である。

父ジェイクと母ネイティリの間に長男ネテヤム、次男ロアク、養女キリ、末っ子トゥクかな?の4人の子供がいて、ネテヤムは最後の戦いで敵に撃たれて命を失う。最後は沈没する敵の船から、ジェイクは問題ばかり起こしていたロアクに助けられ、ネイティリは変わり者と呼ばれたキリに救われるという、成長物語である。ただファミリー層向けの「家族が一番」のメッセージが過剰かなという気はした。

ショップではアバター関連商品も販売されていた。パンドラ生物は一番安いバンシー(イクラン)が2700円。今回登場しないサナターが3200円。トビウオ竜が4200円で、ある程度余裕のある層しか買わないだろう。塗装などの質を見るとそれほど欲しいとは思わなかった。高いと感じるのは、多少収まったとはいえ円安と世界的物価高で、日本人の購買力が落ちているのだろう。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022 池袋ミネラルショー

今年はなんと身内の不幸があり、土曜日が葬儀に重なって不可能となった。ミネラルショー自体全く参加できないかもしれなかったが、なんとか日曜日に行けた。良いものが買われた後なのは仕方がない。



特別展はペルム紀で、メガネウラなどの昆虫、色々な魚類、両生類、爬虫類が主役だった。アクチノドンという両生類の記載された文献。



カプトリヌス。頭以外の全身骨格かな。



詳しくないがフランスのディメトロドンは頭が小さめなのか。頭骨はないようだが頚椎が小さいから確かにこのくらいになるのだろう。番号がついているのが発見された骨か。



Zoicには、スピノサウルスやカルカロドントサウルスの頚椎とともに、「ルゴプスの仙椎」があった。カルカロの環椎は迷ったが買わなかった。またモロッコやニジェールに続いてアルジェリアに新たな化石産地が見つかったらしい。その「クリプトプスの歯」があった。



クラウディオサウルスの全身化石。こんなに完全な形で発見されたのかと訊いたところ、これはいわゆる産状風にアレンジしたもので、オリジナルはノジュールの中にあったが、わかりやすくプレートに配置したもの。よってポーズは変わっている。しかし頚椎と尾椎の前方以外は保存されているので、ほとんど完全な全身骨格ではあるという。



エルドニアが一番パワーがあり、ブースから動けなくなった。未記載の翼竜、こういうものを見られるのがミネラルショーの醍醐味ですね。



3Dプリンターのレプリカは、ダスプレトなんとかいう別の会社?の製品らしい。トリケラトプスの幼体は売約済み(パレオのN川さん)。ホモテリウムやメガンテレオンなどサーベルタイガーも4種類くらいある。



ティラノ幼体の頭骨から頚椎、胸部まで12万。これの元の標本はどういうものなんだろう。よく見ると積層の線があり、烏口骨あたりは年輪のように見えるが、全体が良いから買うでしょう。もし初日に見ていたら買ったかもしれない。



タルボサウルス亜成体頭骨20万。眼窩の形が四角形なのがちょっと違和感あるか。このくらいの大きさなら後眼窩骨の眼窩下突起がもう少しあってもいいような気もするが、このくらいなのか。そのほか恐鳥類や鰭竜類、ルゴプスの頭骨、さらにティラノサウルス幼体の頭骨5万円(売約済みN川さん)、ディロフォサウルス頭骨もあった。



米国George Heslep、ベルギーのRoland Juvyns 、ドイツのKrautworst Natursteinも復活していた。イタリアのTrillobite design のお兄さんとも会えた。イタリアの海生爬虫類セルピアノサウルス模型。中国のケイチョウサウルスと近縁らしい。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

Trieboldのスピノサウルス



Trieboldの新作らしいスピノサウルス頭骨模型です。新宿・紀伊国屋書店の化石鉱物の店にありました。

全体のつくりは微妙に甘いような気もして、もしかすると中国製の方が精密かもしれない。しかしTrieboldだし、以前買ったティラノサウルスTufts-love頭骨と同じシリーズらしいので、購入してよしとした。スケールは1/7で棚の上に飾るのには良い。

トサカの位置はもう少し前方で水平に近いような気もする。あと右の下顎の後方の歯が長すぎる。左側から見たときに、向こう側の歯が迫力あるように見せるためか?左側の後方の歯はちゃんと短い。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

6回やった結果



同じ場所のマシンでやると偏りがあるとは聞くものの、あんまりだ。確かにオルニトミムスのいいフィギュアは見かけないので、ある意味当たりとも。。いやしかし。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022 みなとみらい恐竜ワールド


マークイズとランドマークタワーの2カ所に分かれていたので、やや回りずらかったですが、良いイベントでした。マークイズの一階は恐竜に乗れるライドの所が、結構混雑していました。


トリケラトプスは動きません、とある。


ヴェロキラプトルはデイノニクスのサイズですが、ここで実際のヴェロキラプトルのサイズについて説明しても仕方ないということでしょうね。このロボットは基本的に映画に合わせたもので、風切羽もないし。


一方、ランドマークプラザ一階のフェスティバルスクエアにはステゴサウルスが。


なんとかガーデンスクエアにはティラノが吠えています。やはり動きとかは一番良くできているかな。

さてランドマークタワー69階のスカイガーデンに行くと、恐竜くんのクイズ恐竜探偵が待っています。ヒントを見ながら解答します。


幼体集団化石の親はどの恐竜かな?頭の形を観察するということですね。


歯の化石が5個あって、アロサウルスはどれかな?

これはどの恐竜の頭骨かな?でヒントは背中の骨板で。


4問目が一番工夫されていた。これは、クイズ本などにある論理パズルですね。どの恐竜も本当のことを言っています。ティラノの爪はどれかな。実際にこれを使って、お子さんに教育しているお母さんがいました。「テリジノサウルスはなんて言ってるの?アロサウルスのは真っ黒だって言ってるでしょ。」「アロサウルスはなんて言ってるの?」みたいな。

全問正解してよかった。缶バッジはトリケラトプスだった。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ジュラシックワールド新たなる支配者 続き


ちょっと辛口すぎただろうか。しかし与えられたものに満足するだけではなく、ツッコミどころはないか、自分ならこう作る、といろいろ妄想をめぐらせることは、クリエイターとしては必要なことではないだろうか。
いくつも動画が上がっていて、皆さん非常に多岐にわたるコメントをしているが、いちいち共感しかない。本編以外のところで、こんなに楽しめる映画とは思わなかった。

皆さん指摘のテーマについては私もそう思ったが、早々にあきらめていた。無理だったんでしょうね。炎の王国のラストで恐竜が世界に放たれて、文字通りのジュラシックワールドになってしまった。そこで恐竜と人類の共存という、困難な問題が生じた。それがテーマになるはずなのに、何も解決していない。今回解決したのはイナゴ問題と誘拐事件であって、恐竜との共存という問題には向き合っておらず、何ら解決していない。
 これはしかし、取り組んでも難しすぎて、娯楽映画としてスッキリまとめることができなかったのだろうと私は理解した。なんとか解決してほしいが、できなかったのだろう。最後の方でモササウルスがザトウクジラと共存していたが、環境保護団体が好きなイルカを殺しまくっていたとしても、保護団体がモササウルスを殺せとは主張できないだろう。

恐竜がアトラクションのように感じた一つの理由は、主人公らの無敵性である。肉食恐竜が次々に襲っては来るが、人間が殺されたり、傷つくことはない。ディメトロドンなどは完全にアトラクションだった。パラシュートからぶら下がるクレアが翼竜につつかれることもない。不時着したオーウェンとケイラもケガ一つない。6,7人がギガノトサウルスの目前に勢揃いしても、一人も食われない。マルコム博士の片腕くらい食いちぎられるべきだった。子供に残虐シーンを見せないという配慮だろうが、行き過ぎていた。そういえば恐竜もほとんど殺されていない。

設定の甘さというのもある。焼却処分を前提とした施設なら、天井が破れるはずがない。また燃えたイナゴが山火事を起こすほど長時間飛べるわけもない。せいぜい建物の周りに焼け落ちるくらいである。

自分だったらどうするか。イナゴの話でレジェンド達が活躍するのは、スピンオフ作品にする。本編はメイジーの物語を中心に、レジェンド達は脇役に徹して、恐竜のエピソードをもっと描く。恐竜との共存を目指して、オーウェンとブルーのコミュニケーション技術が世界中の飼育員や調教師に共有される。
 スピンオフ作品はウー博士が改心して何年か経った頃とし、ウー博士はこれまでの責任をとり、研究を禁止されて隠遁生活を送っていた。バイオシンで別の研究者により巨大イナゴが開発され、問題を起こす。事態を重く見た政府は急遽、ウー博士に特別に解析を依頼。ウー博士の研究で、巨大イナゴを死滅させることに成功する。計画が破綻したドジスンは、逆上して研究者を殺害、証拠を隠滅しようとするが、開発中の殺人用イナゴに殺される。このようにすればウー博士は一度罪を償ってから、真の活躍をするという花道となる。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ジュラシックワールド・新たなる支配者


まあ、恐竜が見たかったのであって、虫じゃないということで。
良い面もたくさんありましたね。多数の恐竜が登場して、アトロキラプトルのチェイスシーンとか、ケツァルコアトルスの襲撃など見せ場もあった。恐竜の映像を見てノンストップアクションを楽しむ分にはよくできた構成だった。

しかし個々の恐竜の活躍が足りないと感じた。つまりストーリーの中心に恐竜がいない。人間のストーリーが前面にあって、恐竜は背景の舞台装置(これはどれかのレビュー動画の方の表現)になっていた。新種恐竜の多くは人間を驚かすためのアトラクションのようであり、T-Rex もブルーもギガノトも、それぞれ活躍が足りない。プロローグで暗示されたT-Rexとギガノトの因縁はなんだったのか。ブルーとオーウェンの絆、ベータとの絆もあっさりしていた。アトロキラプトルに襲われたオーウェンをブルーが助けるような絆が描かれても良かった。ギガノトサウルスは悪役あるいはラスボス扱いするなら、多数の人間を殺しまくるなど、大暴れが必要だった。そうすればギガノトを倒すことに大義名分が立ち、カタルシスがあったはずだが、実際はギガノトは特に悪いことはしていないので、かわいそうなだけだった。

見終わってから4,5本のレビュー動画を見たが、みなさん言語化が巧みでなるほどと思った。あっきーのサブスク映画なんとかによれば、大方の不満は2つのストーリーを描きすぎたことであるという。1つはパーク組つまりグラント、エリー、マルコムのレジェンド達がバイオシンに潜入する、ミッションインポッシブル。2つ目はオーウェン、クレアらワールド組による、恐竜密売組織に誘拐されたメイジーとベータの奪回作戦。2つのストーリーが交互に描かれ、最後に合流して1つの結末に向かう。これ自体はクロスオーバーというよくある手法であるという。しかし、この2つのサスペンスアクションをじっくり描きすぎたため、尺が足りなくなり、恐竜の描き方が軽くなってしまったという。確かに、レジェンド達が活躍するのはうれしいが、それは別の物語にすべきではないかとは思った。

ところが、ぷるーと向井さんによれば、なんとトレボロウ監督はうっかりこのような構成にしたのではなく、最初からイナゴ問題を中心のストーリーにしたかったようである。トレボロウ監督はレジェンド達を登場させるにあたり、これまでにない斬新なストーリーを作りたかった。そこでこれまで活躍していないエリー博士に注目し、古植物学者ならではの視点と、恐竜時代からイナゴはいたという点から、食料問題に行き着いたらしい。つまり監督がやりたい個人的な思いつきと、ジュラシックファンである観客が求めるものとのギャップが初めからあったというのである。そりゃあこうなるわな、ということである。斬新な試みという点ですでに、それはシリーズ最終章でやることじゃないだろ、というコメントがあった。

最後の3頭の戦いは、ストーリー上の必然性がないうえに、残念だった。あれだとティラノは、テリジノの助けがなければギガノトに勝てないことにならないか。あれではティラノもギガノトも嬉しくないだろう。またフォークをケーキに刺すように爪が貫通していたが、ギガノトの体は豆腐かなにかでできているのか。
 ティラノとギガノトはやはり、それぞれの特性を活かして、正々堂々とサシで勝負してほしかった。ティラノが「肉を切らせて骨を断つ」ような戦いをすればよかった。ギガノトに腹部を咬まれてダラダラ流血しながらも、最後にギガノトの頭骨を噛み砕く、くらい壮絶な戦いを描けば、恐竜ファンも「さすがティラノだ」となっただろう。実際にティラノサウルス同士の闘争で顔を咬みあうことはあったはずなので、ティラノがギガノトと対峙した場合、顔を咬みにいくことはありうると思われた。

メイジーの出生の秘密のあたりは一応よくできていた。ゲノムDNAを採取するだけなら誘拐までする必要はなくて、車の中で採血か皮膚片でも採取して解放すればいいだけであるが、きっと全身のいろいろな組織を調べる必要があったのだろう。メイジーの成長、特に「私の両親」と言ったり、もう少しでベータと心を通わせるところまで来たのはよかった。
ちなみに研究者といっても、カオス理論が専門のマルコム博士に、遺伝子組み換え実験施設(飼育室含む)のアクセスキーを渡す必要はない。実験するわけではないから、見学したいときにウー博士が同行して案内すればいいだけの話である。

悪役の描き方も少しずつ足りない。アトロキラプトルを操る女も、007だったらレーザーポインターを奪われて自分に当てられ、アトロキラプトルに殺されるのがお約束だが、そこまでの展開は無理だったのだろう。バイオシンのドジスンも確かに黒幕であり、巨悪なのだろうが、直接残虐な行為をするわけではないので、いまひとつそんなに悪人には見えなかった。つまり殺されてもカタルシスがない。ドジスンの腹心のラムジーは、CIAの潜入捜査官なのだろうが、そのことが後半ではちゃんと説明されていないので、ただの裏切り者にもみえる。ドジスンがこれまでの絆云々と非難するのに対して、「絆はない」と言い放つだけだったが、そこは「あなたの科学にはモラルが欠けていた」とかなんとか、正義のセリフを言ってほしい。

毎回都合よく助けてもらうウー博士のキャラは好きなのだが、今回改心したのはいいとして、イナゴ対策プロジェクトに任命されるだろうか。過去のやらかしからして、連邦政府や州政府当局がウー博士に任せることは考えにくい。いや総集編として、最後にウー博士の更生を入れるのはいいと思いますよ。ただひねくれ者としては、ウー博士の設計したイナゴを放って大丈夫なの?そういうのがいけないんじゃなかったのか。死滅するどころか最強のイナゴが出現して世界の穀倉地帯が壊滅するところまで見えた。

もう一回くらい観てもいいかな。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ 次ページ »