小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

飼い主のエゴ?

2013-04-06 | 犬&猫との暮らし

 クリは水曜日の夜も吐き、木曜日などせっかくあげた高栄養食を3回も吐いでしまった。一度の量が多過ぎたのかとも思ったけれど、クリの体が悲鳴を上げているのに、それでも注入器で給餌している私って、何、やってるんだろうと思った。

 「クリの体はもう受け付けなくなっているのに、私、何、やってるんだろう。クリを苦しめているんじゃないか」

 コジマにa/dとおむつを買いに行く道すがら、運転しながらそんなことを思っていたら、泣けてきた。飼い主のエゴかもしれない……。

 吐くと体力を消耗するから、心配だった。ただでさえ、もう自力で起き上がれず、トレで立っていることもできないのに。痩せ細って生きた屍のようになって横たわっているだけのクリ……。

 じゃあ、何もあげずに弱っていくのを見ているのか……。

 やっぱりそれはできない。

 もう早く逝ってほしいの?

 そんなこと決してない。苦しんでほしくないだけだ。

 食べた後に水をたくさん飲むから胃が膨れて吐いてしまうことが多いので、昨日は食べさせたあとに大量に水を飲ませないようにした。

 食べた後に水を飲みたくなるのは、栄養食のペーストが口の中に残ってすっきりしないかもしれない。そう思い至って昨日からは、給餌したあとは必ず「ナチュラルマウスフレッシュ」という精製水で口の中を洗ってあげている。

 今日、病院に薬を買いに行った際、酒井先生にクリを連れてこれなかった状況を伝えた。そのついでに、「吐くのに食べさせて、無理に生かしているような気がして、この2日間悩みました」と普通に話し始めたのだけど、不覚にも涙が溢れてきて口元が歪んでしまった。

 先生は「本当に食べたくなかったり、飲みたくなかったら、飲み込むこともしないし、水などは口の脇からこぼれてしまいますよ。クリちゃんの様子ではペーストも水も嫌がらずに飲み込んでいるので、拒絶はしていないと思います。
 ただ食べると気持ちが悪くなる、胃のキャパを越えて戻してしまうということになるのでしょうから、気持ち悪くならないようなあげ方を工夫して、食べられる分だけ少量をあげるようにしましょう。
 クリちゃんに無理やりあげている量でもないし、クリちゃんを苦しめてもいませんよ。ちゃんと飲み込んでくれるのですから。
 脱水は気をつけなくてはいけないので、上手に水は飲ませてあげてください。飲めないようなら、背中に注射する方法を教えますから。
 クリちゃんにもオオタケさんにも負担にならないようにやっていきましょう」と言ってくれた。

 救われた気がした。そういえば、トチもブナも最後は水を口の注入してやっても、飲み込まずに口の脇からこぼしていたし、歯を食いしばって食べることを拒否していたっけな。

 先生に聞いてもらって気が楽になった。今日は更に少量ずつ給餌し、水も少しずつ飲ませてやっている。今日は朝から夕方6時までに4回食べさせたが、吐いていない。

 今朝はウンチもオシッコも横になった体勢のまま、上手にさせてやることができた。状況に合わせた看護は慣れてくるものだ。クリが拒絶しない限り、上手に食べさせて、上手に水を飲ませてやろう。惜しみなく世話をしてやろう。

 痴呆のブナの世話をしていたときのことを振り返ると、なんと濃い経験をさせてもらったんだろうと思う。だから
クリのことも、できることをできるだけやってあげようと思った。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする