小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

突然逝ってしまった仕事仲間

2016-01-19 | つぶやき
昨日、社史の編集をしているKちゃんから電話があった。

Kちゃんは、電話口の声でその時の状況がすぐ分かるほど、
気持ちのありようが素直に態度に出る人なので、
「ああ、もしもし」という、そのひと言で、
「忙しくてパニくっているな」とか「体調が悪そうだな」とか、
逆に「今日は上機嫌だな」と、ピンとくる。

昨日は、というと「ああ、もしもし…」という声が、
地の底から呻くような、ぼろぼろの声だった。
「どうした? 風邪でもひいたの?」と元気に言った私に、
「いや、ちょっと混乱していて…」と言うのがやっとの様子。 
「どうしたの?」と聞いた私が、今度は混乱する番であった。

「Oさんが突然死した……」。

Oさんというのは、データ入稿する組版を
正確に作ってくれる仕事仲間のデザイナーさんで、
まだ50代半ばである。
社史などの制作チームとして、私は10数年来の、
Kちゃんはもっと長い付き合いだ。

新年会、忘年会、暑気払いを含め、
Kちゃんの家で一緒に餃子パーティをしたり、
おととしだったか、Oさんのお父上が亡くなったので、
仕事仲間で、お通夜(天理教の方だったので正確には「遷霊祭」)に
足を運んだりした仲だった。

Oさんは数日前、そう、その日はなんと、私の誕生日だった。
出向先であるKちゃんの仕事場に出かける電車内で倒れ、
そのまま帰らぬ人となってしまったのだという。
心臓が原因らしいが、急すぎるよ、Oさん。

Oさんは独身で、90歳近い高齢のお母さんと2人暮らし。
その日お母さんはデイサービスに行っていたそうだ。
高齢のお母さんは息子の仕事のことも友人のことも
詳しく分からなかったらしく、仕事先のKちゃんにも
すぐに連絡が入ることはなかった。

Oさんが出勤していなかったので、
Kちゃんが自宅に電話したところ、親戚の人の応対で、
Oさんが亡くなったことが分かったのだそうだ。

葬儀はお身内で済ませるようで、
Kちゃんと私は呆然としたまま、
「どうすればいいんだろう」を繰り返していた。
6月の納品予定の、ある企業の労働組合史も、
Kちゃんと私とOさんで制作することになっていたのに、
誰がやるのよぅ、Oさん……。

仕事の内容を考えれば、ほかにやれる人はいるだろう。
でも、Oさんに替わる人はいない。
みんな、そうだ。一人ひとり、同じことはやれても、
その人になり替わることなんてできない。
一人ひとり、かけ替えのない存在なのだ。

明日はOさんとやるはずだった仕事の打ち合わせを、
Kちゃんと2人ですることになった。
2人して「仕事が手につかない……」とため息である。

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