小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

生まぐろ一筋の仲卸「西誠」

2009-12-09 | 旅先でのお話

 築地市場には750の仲卸しがあり、その3分の1がまぐろ専門の仲卸です。仲卸の取材先として関係者に勧められたのが、生まぐろを専門に扱っている「西誠」さん。

          

 この日は塩釜産をはじめ、オーストラリア産などのメバチを6尾競り落とし、早々に場内にある店舗に運び込んでいました。「西誠」3代目の小川文博さんも話を聞きました。

    
     切っているのはこの店に来て35年という小笠原さん
     (撮影/編集者ゆうさん)
 
 1m以上もある包丁でまぐろを切り分ける手を休めて、小川さんが話し始めました。
「日本では今、世界のクロマグロの7~8割を輸入しているわけでしょ。冷凍技術の発達がまぐろの普及に貢献したことは事実だよね。
 でも、天然の生まぐろは脂に甘みがあって最高だと思っているわけ。時期によっても獲れる場所によっても味が違うから、目利きは難しいけど面白い。メバチだって最高に旨い時期とそれが獲れる場所がある。同じ種類のまぐろでもひとつとして同じ味はない。
 まぐろは奥の深い魚なんだよね。大きい魚だから個体差がすごくある。だからこそ生にこだわるわけよ」

 「この前、『大間のクロマグロはあるか』と聞きにきたお客さんがいて、『三厩産のならあるけど、大間産はない』という、『じゃあ、いらない』と言って帰って行ったんだよ。
 今の時期なら津軽海峡のクロマグロは絶品。大間に水揚げされたか、三厩に水揚げされたかだけの違いなんだよね。『大間』というブランドだけがひとり歩きしている。
 消費者も産地ブランドに振り回されて、しっかり味を選ぶということができなくなっているんだろうな」 

 そうだよなあ。飽食に慣れて、垂れ流しの情報を鵜呑みにして分かった顔してる。水産物にJAS規格を当てはめて、ブランド化するのもおかしな話だしね。回転ずし屋さんなんかで安く出されているトロは、ほとんど海外で畜養されたまぐろだもんね。

 西誠さんで三厩産のクロマグロを食べさせてもらいましたが、貧乏人の私には「禁断の味」でした。鮮度抜群だから臭みもなければ、変に脂もまわってなくて、甘みがあって絶品だった! その後、場外の寿司屋で食べた水っぽいまぐろとは大違い。味の違いは明確でした


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