十勝の活性化を考える会

     
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2020-10-18 01:33:16 | 投稿

 

先日、「風谷アイヌ資料館」の館長 萱野史郎氏(故萱野茂国会議員の次男)が、北海道新聞にウポポイの紹介を書いていた。ウポポイとは、北海道白糠郡白老町にある「民族共生象徴空間」の愛称である。

 

昨年、萱野史郎氏に電話でお話を聴いたことがある。その時、彼は次のように言っていた。『二風谷では、アイヌの差別はありません。その理由は、ほとんどの人がアイヌだからです。』と。

 

平取町二風谷は、人口約400人のアイヌコタンである。ある学者が、アイヌ文化のことをニブタニ文化と名付けるほど北海道ではアイヌが多く住む町(約8割)である。

 

1994年の「北海道ウタリ生活実態調査」によれば、アイヌの人口は約2万4千人で、そのうち日高と胆振支庁が7割を占めている。

 「新北海道史」の統計によれば、1873年のアイヌ人口が16,272人で、当時の北海道の人口が111,196人であるから、先住民族のアイヌが約15%占めていたことになる。 (2020年7月末の北海道人口:524万人)

 

差別とは、ある者と別の者との間に認められる違いについて、不当な理由によって区別することを意味する。だから、大多数の者や力のある者が、少数者を差別したり、イジメをしたりすることにも繋がっている。

 

学校でのイジメや会社でのセクハラ、パワハラも同じである。二風谷ではみんなが同じ思いで共生しているので、そのようなことが無いのであろう。

 

私は脳出血による身体障害者で、後遺症の障害により力がなく、自由がきかないこともあって差別されている、と感じることもある。

 

この差別、どうにかならないものだろうか。差別は、学校や会社のイジメと同じように、差別を受ける側と差別する側には、それぞれ言い分はあると思うが・・・。

 

子供の場合は、「本気でなかった」とか、「遊んでいるつもりだった」などであるが、イジメられる側にとっては耐えがたいものである。

 

このような違いはどこから来るのだろう。この違いは、相手の立場に立って物事を考えないこと、相手の気持ちを思わないことから生じているのではないだろうか。

 

ついては、“ペンは剣よりも強し”という格言もあるので、私はペンになることが自分の役割だと思っている。

「十勝の活性化を考える会」会長

 

注) 萱野茂アイヌ文化資料館

この建物は1972(昭和47)年、二風谷アイヌ文化資料館として開館、5年後の1977(昭和52)年に土地・建物・展示資料とも無償で平取町へ移管し、それから15年間は平取町営の資料館として運営されてきました。1991(平成3)年、二風谷ダム湖のほとりに平取町立二風谷アイヌ文化博物館が仮オープンし、旧資料館の資料はすべて博物館へ移されました。1992年(平成4)年3月、旧資料館の建物を再利用し萱野茂の新たなアイヌ民具コレクションと新たに製作した民具資料によって「萱野茂アイヌ記念館」として再スタートしましたが、後に萱野茂二風谷アイヌ資料館と改称。アイヌ民具のこと、アイヌ語のこと、アイヌ語音声資料のこと、何なりとお問い合わせください。
  本館の分館的な、平取町立二風谷アイヌ文化博物館も姉妹館として好評を博しております。国道の西側の館へ是非お立ち寄りくだされますようご案内申し上げます。本日はご来館誠にありがとうございました。 

 (萱野茂二風谷アイヌ文化資料館ホームページより抜粋)

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