十勝の活性化を考える会

     
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抜すいのつづり

2020-10-22 05:00:00 | 投稿

 

先日、(株)熊平製作所 発行“抜すいのつづり”その七十五を読んでいたら、その中の随筆「誰かのために 誰かと一緒に」というものがあった。

 

小学校の教師だった人が辞めて、仲間三人と“足こぎ車いす”に特化した会社を、立ち上げたことを書いている随筆である。当然、成功までには紆余曲折があったことは言うまでもない。

松下幸之助も言っている。「とにかく、考えてみることである。工夫してみることである。そして、やってみることである。失敗すればやり直せばいい」と。

成功した理由には様々あったが、一番の理由は、彼が教師になる前に介護専門学校に通っていた経験が大きかったと思っている。なぜなら彼は、利用者の立場に立って車いすというものを考えることが出来たのではないだろうか。

 

モノは、使う人の立場に立って作ることが大切である。それが意外と健常者には出来ないのは、同じ境遇に置かれないからである。そして、足こぎ車いす即ちモノは、大量生産すればするほど価格は安くなるのは言うまでもない。

「十勝の活性化を考える会」会長

 

注)足こぎ車いす

 

挑戦する地方ベンチャー No.1 宮城県仙台市 TESS

常識を破る輪
 足こぎ車いすの研究開発は「足こぎ車いす研究会」を組織して行っている。医療関係の先生をはじめ、工学部の先生や介護士など各方面からの知見を取り入れ、TESSが意見を取りまとめてオーエックスエンジニアリングに試作機作成を依頼。試作機をもとに台湾のパートナー企業で量産設計及び生産し、TESSで販売するという流れだ。現在、1年間に1,000台ほどを販売している。
 しかし、新しい機器が受け入れられにくい現状もある。「リハビリの常識では、『この状態の人はどうリハビリしてもここまでしか動かないだろう』という常識があり、足こぎ車いすは『ありえない』と言われてしまう」(鈴木氏)。
 そこで販売のアプローチは「患者会」という患者に直接アピールする場を活用。効果を実感してもらい、患者から医師に「足こぎ車いすを使用したい」と伝えてもらうようにしたところ、販売の輪が広がってきている。
 現在までに5,000台近くが販売されており、今後4~5年かけて年間4万台販売まで伸ばしていきたいという。鈴木氏は「現在、電動車いすの販売台数が減少しています。電動車いすに乗ると足を動かす機会が減り、要介護度が上がってしまうことを懸念する傾向が強まっているからで、足こぎ車いすはそういった今の時代にマッチする製品だと考えています」と話す。

(出典:日刊工業新聞ニューススイッチより抜粋)

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