十勝の活性化を考える会

     
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地球の大問題

2021-12-10 05:00:00 | 投稿

COP26”とは、国連気候変動枠組条約を結ぶ全ての締結国が参加する会議。今回は、26回目の締結国会議なので「COP26」と呼ぶそうである。温室効果ガスの新たな排出削減目標を表明するなど、その動向はメディアでも頻繁に取り上げられている。

一方、環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの活動が、世界中に広がっているらしい。背景にあるのは、地球温暖化がこれまで考えられた以上に進み深刻な状態の“気候危機”にあるという事実で、水害などの頻発する異常気象もこのことが原因らしい。このため日本では、持続可能な開発目標(SDGs)に取り組んでいる。

貧困や不平等、気候変動、環境劣化、繁栄、平和と公正などSDGsの目標は相互に関連しており、2030年までに各目標を達成することが喫緊の課題となっている。今回の「COP26」の大きな焦点は、世界の平均気温の上昇を「1.5度」に抑えるという目標を参加国が一致して目指せるかという点であるが、各国の思惑もあり一筋縄にはいかず、その実現は難しいと言わざるを得ない。

なぜなら、この10年間に世界の平均気温は1.02度上昇し、今世紀末には2.7度も上昇する見込みであるからだ。COP26では、世界最大の排出国の中国と共に、アメリカやインドも初めて実質ゼロを目指すことを表明したが、罰則の無いルールは絵に描いた餅に等しい。

2015年のパリ協定は、自主的に目標を設定したうえで取り組むルールである。大切なのは、その実効性をどのように実現するかなのである。発展途上国の経済発展に伴い炭酸ガスの排出増加が見込まれるから、日本を始めとする先進各国は率先して温室効果ガスの削減に取り組み、途上国の支援を強化しなければならないのである。ただ、命あってのものなのでどの国においても地球温暖化は阻止しなければならず、経済第一主義であった日本の二の舞だけは避けてほしい。

著書『サピエンス全史』を書いたイスラエルの歴史学者ハラリ氏は、民放テレビのインタビューに答えて、これから人間はますます個人主義化し、 国々は“戦争と競争の時代”に突入すると言っている。そのために本は、部数2,000万部を超える世界的なベストセラーになっているが、COP26に見られるように地球温暖化の解決は難しく、私たちは粛々と生きるしか方法がないようだ。

「十勝の活性化を考える会」会員

注) パリ協定

パリ協定とは、2020年以降の地球温暖化対策を定めた国際的な協定のこと。2015年12月の第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択され、現在までに世界のほぼすべての国や地域が批准している。 パリ協定では、参加国すべてが温暖化ガス排出量の削減目標を作成・提出することに加え、その達成に向けて国内対策を実施することが義務付けられている。また2050年までに世界の温暖化ガス排出量を実質ゼロにすることも主要な目標の1つだ。 なおパリ協定をめぐっては、地球温暖化に懐疑的な米国のトランプ前大統領が「協定からの離脱」を宣言したことが記憶に新しい。米国は2019年11月に正式な離脱を表明したが、2021年1月に就任したバイデン大統領によって「協定への復帰」が表明されている。  (出典:yahoo検索より)