北海道の大きさは、東北と香川県を合わせた大きさです。14振興局(本州の県に該当)のひとつの十勝は、北海道の13%弱の広さを占め、日本の7番目の岐阜県と同じ面積である。そして音更町は、その十勝の19市町村の中で、面積で4.3%を占めている。4.3%の広さというと小さく思うかも知れないが、東京都の1/3も占めているのである。
私が生まれたのはロケット基地がある大樹町(人口:6千人弱)であるが育ったのは音更町である。音更町の人口は約43千人で、過疎化が進む北海道の町で一番多い人口を占めている。今は帯広市に住んでいるので、先日、久しぶりに音更町の市街地を歩いてみた。ご多分に漏れず“まち”は寂れていた。音更町でも、約5キロ離れている帯広市側の木野市街は、大型スーパーなどの店が進出し、人口が増えて栄えている。
音更町でとれる“小麦”の生産は、日本一と聞いている。美味しい“あずき”なども獲れるだろう。だから、北海道の中でも帯広は、「お菓子の街」といわれるほど菓子メーカーが多く、それだけに競争も厳しい。
ある時、関西の女性がR会社のケーキを食べてその安さにびっくりしていた。そして、食べてみて、その美味しさにまたびっくりしたのである(現在は250円に値上がりしたらしい)。関西のデパートで有名な“十勝おはぎ”の小豆は、十勝産のあずきを使用しており、その昔、あずきは“赤いダイヤ”と言われ、十勝の小豆相場が引っぱていた。
しかし、小豆は連作ができず生産額も減少しているそうで、美味しい十勝おはぎが食べれなくなる時代がくるかもしれない。100年後の日本の人口は、消滅都市の増加などで今の1/3が予想されている。その時、北海道はどうなっているのだろう。
先日、JR帯広駅2階にある十勝物産コーナーに行ってきた。ここにも“あずき”を使った美味しい商品が並んでいたが、なぜか売れないのである。お客に売ろうとする意識があるのか無いのか分からないが、とにかく売れないのである。売れることにより、十勝は活性化すると思うのだが・・・。 「十勝の活性化を考える会」会員