北海道は、「でっかいどう」と言われるが、北海道経済の大きさはどのくらいだろうかと思って、先日、日銀帯広所長が開いた講話を聞いてきた。北海道経済は、日本のGDPの約4%の20兆円だという。
十勝の経済規模(GDP)であるが、1兆3,000億円ぐらいだという。1人当たりの総生産で見れば釧路振興局よりも大きく、上位3振興局は、根室、石狩、胆振である。サケなどの魚が捕れなくなったといはいえ主要産業が水産業である釧路は、ブリなどの暖流魚が増えて、ここにも地球温暖化の影響が表れており、赤潮被害が大きくならないことを祈っている。
十勝は主要産業が農業で、食料自給率はエネルギーベースで約1,200%もある。日本の食料自給率が40%弱であるから、実に30倍もある。それが理由かも知れないが、唯一増加の札幌圏の人口を除けば、北海道の人口減少率が14振興局の中では最も低かったらしい。(2020年の国勢調査)
ところで先日、妻の農家をやっている高校時代の友人が、恒例になっているジャガイモや豆などの農産物を自宅に持ってきてくれた。今年の作柄は“良”で、農業王国“十勝 ”の嬉しい話である。
しかし、嬉しいことばかりではない。十勝の農家戸数が減り続けて、最盛期に比べると5軒に4軒も離農しているのである。日本は米が主食であったから水田が作られたが、今はパンの需要に替わり休耕田になっている。60年前に本州に行った時、不思議な光景があった。不思議な光景とは「千枚田」で、山の上のウナギの寝床みたいな小さな場所にも、水田が作られていたのである。
「十勝の活性化を考える会」会員