雨がパラつく浜松市です。梅雨真っ只中といった空模様です。少し早めに家を出る、バスを1本早くするなど、上手に出勤、登校しましょう。
さて、教職を応援するこのブログ、ここのところ、たくさんのアクセスをいただいています。やはり教職は素晴らしい。今日は、学級づくり、生徒指導、生徒理解について少し書いてみましょう。
生徒指導というと、悪いことをした生徒をキツく叱るというイメージでしょうか。また、高校では問題行動に対して規則があり、それに合わせて罰則や処分をすることを言います。まあ、これは義務教育ではないので、入学前に「違反をしません」という誓約書も書きますし、違反をしたら処分されます。
義務教育の場合は、そういった面もないわけではありませんが、基本的には罪を憎んで人を憎まず、生徒が今後良くなるようにサポートするという、生徒指導というよりは生徒支援に近いのかもしれません。中学の先生からすると、高校の生徒指導は冷たくて画一的といい、高校からは、あんなの指導になってないと、これだけではありませんが、飲み会の度に喧嘩になるほど、意見が分かれます。
また、小学校と中学校も同じで、小学校の先生に言わせると、中学であんな風に生徒の気持ちを無視して頭ごなしに怒るからとか、あんないい子がダメになったのは中学での指導が・・・といわれたり、逆に、中学からは、小学校の時にきちんとやらないから中学で荒れるとか、中学の問題はだいたい小学校まで遡るとか、あいつのどこがリーダーなのかわからん、ただ担任と相性が良かっただけで、あいつ、全然ダメと、まあ、意見があったためしはありません。
幼稚園、小学校、中学校、高校とどの先生もその時のベストを児童・生徒に対して支援、指導をしていますが、この指導がうまくいくと、どうしても我々は指導の成果とか、俺が育てたとか思ってしまいます。まあ、これが仕事のやりがいであり、教師の喜びであるので、これはこれで重要な要素なのですが・・・
実は、これ、よく言えば、生徒が段階に応じて成長しているということです。悪い言い方をすると、生徒が教師に合わせてうまくやってくれているということです。子どもたちの方が変化していて、それぞれの指導にうまく対応してくれているのです。生徒の方が大人という、隠れ学校アルアル。
「うちのクラスの課題は、いかにしてマコっさんの暴走を止めるかだ」という名言を残した学級委員がいました。また、「おい、お前の学校で一番ハバきかせて勝手やってるヤツは誰だ!」と、近隣の中学の不良に絡まれたうちのクラスのワルどもが「一番好き勝手やってるのは・・・マコっさんかなぁ・・・」と答え、後日「周りから『さん』付けされてる、すげぇヤバイ奴がいるらしい」と地区のワルの間で探されたことがありました(笑)
体の成長も大きいのですが、心の成長も大きく、今まで考えなかったようなことや気づかなかったことに気づく年ごろです。それゆえに、感じやすく、傷ついてしまいやすい時期でもあります。もちろん個人差があり、みんなが同じではありません。
思い出してみてください。中学になった時、すごく大人になったって思いませんでしたか?大人になったって一番背伸びしたい年ごろなのかもしれません。
新しい学校に行ったり、新入生と出会ったときによくやるのですが、「ねぇ、頼んでいい?」とか「これって、みんなだけでできるかなぁ」、「ねえ、教えて」というと、思いのほかうまくいきます。ベテランの先生はそれが上手です。前回のように、大先生で、圧倒的な力と魅力でグイグイ引っ張って影響を与えるインフルエンサーのような先生もいますが、このように、じわじわ生徒の中に浸透していくタイプもいます。もちろん、先生の数だけタイプがあります。どうすれば自分の個性が受け入れられ、生徒がそれに合わせてくれるかが、指導が浸透するかどうかのポイントなのかもしれません。
我々が指導していると思っていても、児童・生徒の方が、それを支援してくれていると感じないと、指導にはならないのです。相思相愛というと言い過ぎかもしれませんが、信頼関係は重要ですね。教職は素晴らしい。