VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

現代と「方丈記」⑩

2013-04-16 10:07:53 | 方丈記

「すべて、世の中のありにくく、わが身と栖(すみか)との

 

  はかなく、あだなるさま、また かくのごとし。いはんや

 

所により、身のほどにしたがひつつ、心を悩ますことは

 

 あげてかぞふべからず」

 

ーーーだいたい、この世を生きていく事じたい、なかなか大変なこと。

 

 人の身も住居もはかなく頼りにくいことは、これまで述べてきた災害の

 

例からもわかることだ。

 

 ましてや、住む環境や身分、立場に応じてうまれてくうる苦労の種は

 

いちいち数えあげたらきりがないほどだ。---

 

 

 この後、長明は京の町の市民生活を観察し、住環境に支配される

 

人々を細かく描写している。

 

 結論として、彼らは、隣人との身分差などのストレスに振り回され、

 

心安まらぬ日々を過ごしている。 いったいどんな環境を選んだら

 

 どんな仕事を選んだら ストレスから逃れられるのか?

 

いや、そんな土地や仕事を見つけるのは到底無理だろう。と結ぶ。

 

 なんとまあ、時代が変わろうとも

 

人の世というのは こういうものなんでしょうね・・・

 

 これが、800年前の書物・・・

 

という事は・・・「汝、こころして生きよ」といったところですかね・・



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