いみしん新聞・常陸の国

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JR福知山線の脱線事故の教訓

2005-05-04 09:56:58 | 世相・意見
事象を視点を変えて考えてみた。
まず起因の社会と事業者の部分を俯瞰的に考えてみると・・・

▽事故起因の社会は自由競争の元に秩序なく開発された人口密集地と都会を
日常的に列車(ここでは電車をこう呼ぶ)で過密通勤を強いられている。
これは政治的(中央と地方政治)な基盤整備の不作為が起因している。
選挙権者の棄権が多い市民側も関心が薄いのも問題なのだ。遠因は選挙権の
投票放棄が招いているの自覚しなければならない。
また独占的権利を与えられた鉄道会社に当事者の責任感がない。

何れもこの政策遂行者と当事者の二者へ脱線事故の全責任がある。
前者は長期的計画で地域増税してでも都市基盤を整備し直すことだ。
後者の鉄道会社は直接的全責任を負わなければならない。

テレビ放送で拝見すると鉄道会社の社長や幹部から「おや・・と思う責任回
避の言葉が漏れてくる」・・例をあげれば
1)「災害に遭われた方々にお詫び申し上げます」・・えっ災害だと「事故」
  だろうよ。幹部のお詫び会見で・・
2)4/29社長いわく「この災難につきまして当方としましては・・えっ災難
  だと誰がまさか鉄道会社は災難に遭っている認識か。
  当事者の加害者だろうよ?
3)「まさかこんなことが」「置き石があったと思われる」「運転士が・・」
  まあ・・鉄道会社は死人に口なしで責任回避のオンパレードである。

さてこの対策はどうすれば直されるか?ソフト側から考えれば・・

1)トップはプロでなければならない。
2)組織を解体する。今のやり方では再発する。責任を明確な新規に作り変
  える。もちろん再雇用となろうが既得権はない。
3)運行システムを変える。・・「安全第一」に責任も規則も上に重く下に
  軽くゆとりを持たせる。
4)現場の人には責任はない。被害者である。
 「システムを作って運行させる管理者側に全責任」がある。

素人でも考えつくこれらが行われていなければ同じようなことが又起こる。
いろいろ比較すれば身の回りには似たような事故起こす要因の組織は幾らで
もある。・・「組織の責任は末端にはない」のである。

ハードの整備や安全運行への新規施設は従来の私鉄へ学ぶべきである。
今回のような脱線事故は私鉄なら「起こらない」のだ。

▽今回の事故を起こした運転士を責めて責任を押しつけてはならない。
 彼は西日本鉄道会社の組織に殺された犠牲者である。

しかし捜査の結果は「直接責任があった」と死者を書類送検し責任を押しつけ
られる危険がある。それは又似たような事故を誘発する組織が温存される社会
が残されて対策にならない。・・経過を注意して見てください。

過去の鉄道事故で信楽鉄道の衝突事故や地下鉄日比谷線での当事者不起訴など
組織は「何をしでかしても責任は来ない」との風潮が出来上がっている。
検察は個人の立証にはえん罪を侵してまで厳しいが「組織の犯罪」には甘い。
善意の組織でも犯罪を起こしうるのだ。
組織への結果厳罰へだけでも法改正は必要だろうと思う。

被害を受け亡くなられた方のご冥福を祈ります。また怪我で苦しむ人それを
支える方に間接的な影響を受けた方もお見舞い申し上げます。
長い文になったこの意見を読んでくださった方に感謝します。
               五月四日          著作者

コメント
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