そこに迫っている原子力爆発
(2)
青森・六ケ所村
専門家も評論家もみんなボケている。青森・六ヶ所村で起こった原燃の背任ミス(7/2)。専門家も評論家も、マスコミも、自治体も、国も、当の原燃(日本原燃株式会社)自体も、事態を軽視している。この圧力感のない同調圧力強要は一層深刻だ!
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岩手県の<三陸の海岩手の会>のメーリングリスト <mattasaisyori@mlist.ne.jp> を側聞、通覧、通読するところから始めたい。そこから事態の深刻さ、緊迫性をわずかでもまず感じ取ってもらいたい。
以下、メーリングリスト交流の丸写しである。メール交換順は新しいものから。日付の「赤字」化 はブログ管理者による。
(3)につづく
"F.永田" <mattasaisyori@mlist.ne.jp> 2022年7月8日
[mattasaisyori:1715] Re: (拡散させていただきたいと思います)
RE: [mattasaisyori:1708] お知らせとFwd: [311aomori:00145] 地元紙報道 安全冷却機能の一時喪失
I.田中さま
こちらこそ,いつも貴重な資料をありがとうございます。
7/3,7/4の私のメールにつきましてまとめたものを作成し昨日の例会でお知らせしたところです。
そちらのほうがよいのではないかと思います。しかしまだ検討不足のところがありました。
つきましては高レベル廃液の沸騰時間について,4時間という日本原燃の報告書(末尾添付)がありましたが,他の資料では供給液槽は24時間という数値があったりしておりいささか混乱しております。議事録を確認してみたいと思っております。
別資料で供給液槽の高レベル廃液の崩壊熱が3600W/m3 であることが
わかり,これから沸騰時間を確認してみてから,再考してみたいと思って
おります。(この崩壊熱で概算したところ8時間では約25度Cほど上昇するようです。廃液の温度が40度Cのときには8時間後65度Cになります。60℃のときは85℃です。計算間違いがあるかもしれません)
これらの問題点を整理してみますのでしばし時間を下さい。
こちらの整理したものの拡散をお願いできますなら幸いです。
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ルテニウム以外の他の放射性核種も環境放出になるのではというご指摘ですが添付図にありますように,非揮発性物質(核種)の約0.01%が蒸発乾固までに環境へ放出されるようです。
ルテニウムについて
酸化ルテニウム(4酸化ルテニウム)は揮発しやすく(融点25度C,沸点40度C)金属酸化物の中では極端に融点,沸点が低い金属酸化物です。それで添付図にあるように高レベル廃液が102度Cほどで沸騰が開始され,煮詰まっていき120度Cになった段階から酸化ルテニウムの形のルテニウム(全量の12%)が蒸発乾固までに揮発することになるようです。乾固時の温度は150度C*ほどだったようです。
この後自己崩壊熱により乾固物の温度が上昇していき1000度Cほどで溶融が開始され他の核種の酸化物などが各々の沸点により次々と揮発していき3000℃?までにウランも含め殆どの核種が揮発するものと考えられます。
しかし,150℃ほどで乾固したものは主に硝酸塩になっておりこれと,不純物として混入するウランとプルトニウムの抽出剤TBP(リン酸トリブチル)やその薄め液ノルマルドデカン類(いずれも沸点は150℃以上です)の有機物により,自己崩壊熱により酸化剤と有機物の存在により 爆発するほうが先になるのではないか(IAEAが重大事故定義「貯槽の破裂」)と推察しております。こちらのほうは殆ど全てが一気に環境放出するので恐ろしい事故になります。
(蒸発乾固させてしまうともう殆どゆとりはない(爆発する)と覚悟しなければいけないのだと思います。)
*150℃ではなく160℃だったかもしれません。 これらについてもまとめて
おきたいと思いますが,かなり記憶力が衰えており,根拠資料探しに時間が
とられております。 F.永田
2022/07/08 12:09、I.田中<mattasaisyori@mlist.ne.jp>のメール:
前略、I.田中です。
永田様へ、
いつも貴重な情報を提供していただき感謝しております。
さっそくですが、下記7/4メールと、7/3の永田様のメールを
拡散したいと考えています。
不都合がございましたらご一報ください。
よろしくお願い申し上げます。
草々
(追)高レベル放射性廃液タンクの冷却喪失による蒸発乾固ですが、私は、廃液が沸騰し始め、やがて水分とともにルテニウムが大量に環境に出ていくことになりますが、この際、沸騰後の水分とともに、さまざまな放射性物質もまた、環境に出ていくと考えるのが常識的ではないかと思っています。もし間違っていましたらご指摘ください。
From: F.永田 <mattasaisyori@mlist.ne.jp>
Sent: Monday, July 4, 2022 8:33 PM
To: mattasaisyori@mlist.ne.jp
Subject: [mattasaisyori:1708] お知らせとFwd: [311aomori:00145] 地元紙報道 安全冷却機能の一時喪失
みなさんへ 次回例会は7日(木)13:30からです。
青森の大竹さんから「六ケ所再処理工場の高レベル廃液冷却停止8時間後復旧」に係る
朝日,毎日,北海道新聞 の報道のお知らせがありました。
報道の内容への疑問点を上げ返信しました。
報道内容は著作権の関係で拡散できませんので見出しのみです。
以下転送します。(文言少しわかりにくかったので訂正しました。)
私達そして日本全体の安全がおびやかされてきております。
ご意見などありましたならお願いします。 永田
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転送されたメッセージ:
差出人: F.永田 < … >
件名: [311aomori:00145] Re: [311aomori:00144] 地元紙報道 安全冷却機能の一時喪失
日付: 2022年7月4日 17:47:49 JST
宛先: < … >
返信先: < … >
S.大竹さま,みなさま
ご返信ありがとうございます。 盛岡のF.永田です。
報道内容に疑問がいくつか出てきました。
1)「タンク内の廃液の温度が通常の24度から32度に上昇していることを確認。・・・廃液が沸騰すると、タンクが壊れて放射性物質が漏れ出す恐れがあり、常時冷却してタンク内の温度を60度以下に保つことにしている。」 (以上,朝日新聞)
疑問1:「廃液の温度が通常の24度から32度に上昇」と高レベル廃液貯槽内の廃液の温度と受け取れる報道について、日本原燃は冷却水の温度を,廃液の温度と混同させるような説明をしたのではないでしょうか?
疑問2:末尾添付の図を見てわかりますが,冷却水は中間熱交換器で,貯槽内を直接冷却する冷媒(水?)を冷やし冷媒により廃液が冷却されていることがわかります。
日本原燃は4時間で沸点に達するとした図を公開しています。廃液の温度は沸点に達していたのではないでしょうか。8時間の間に廃液はどのような温度変化だったのでしょうか。
理由:高レベル廃液は自己崩壊熱が発生しており,冷却水で冷やしています。したがって,「60度C以下に保つことにしている」とのこと,廃液の温度は24度Cや32度Cのような低い温度ではないはずです。
*末尾添付図の出典は日本原燃資料であり以下の21ページです。
https://www.jnfl.co.jp/ja/special/our-maximum-priority/ensuring-safety/file/ensuring-safety.pdf
2)「このタンクの容積は5立方メートルで2・6立方メートルの廃液が入っている。」(毎日)
疑問:この貯槽は末尾2つ目の添付図からガラス溶融炉の二つ手前の「供給液槽」(5m3)と推定されます。
「高レベル廃液ガラス固化設備」セル内貯槽として「アルカリ濃縮中和槽」,「高レベル廃液混合槽」「供給槽」が配置されております。
この一連の槽の冷却系統と「供給液槽」は同じはずですが供給液槽以外の冷却貯槽の冷却は問題なかったのでしょうか。
理由 2つ目の添付図をご覧ください。この図の出典は以下の,2ページ目のものです。
http://www.iae.or.jp/wp/wp-content/uploads/2014/09/cycle_201308/03_attachment/attachment_05_r.pdf
*六ヶ所再処理工場の廃液2.6立法メートルにはセシウム137が6760兆Bq含まれており(2013年2月時点で1立法mに2600兆Bqと日本原燃発表),それは広島原爆大気放出セシウム137(89兆Bq 国連科学委員会報告書)の78.6発分に相当します。
3)「冷却系は二つありA系列が工事のため止まっていた。」(毎日,北海道新聞)
疑問:大量の放射能が濃縮されている高レベル廃液貯槽の冷却系の一つが工事で止まっていることはそれだけでも,非常に危険な状態です。厳重な警戒態勢で確認し冷却操作を進めなければならないはずです。日本原燃の防災体制,危機管理体制はどうなっているのでしょうか。
いずれ,日本原燃の事後報告書を検討したいと思っておりますがご参考までにお知らせいたしました。
2022/07/04 13:38、S.大竹 < … >のメール:
S.大竹 大竹〇〇@青森市です。
永田先生、資料ありがとうございました。
本日の地元紙の報道を添付します。
著作権の問題があり、拡散禁止でお願いします。
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朝日新聞:
放射性廃液の冷却、一時停止 「周囲に影響なし」 六ケ所村再処理工場
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毎日新聞
青森の再処理工場、高レベル放射性廃液の冷却一時停止 環境影響なし
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北海道新聞
高レベル廃液の冷却、一時停止 青森、再処理工場
※ 北海道新聞、日経新聞、NHK青森のニュースは「前ページ」に
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S.大竹
< … >
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(3)につづく