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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。 藤田幸右(ふじたこうすけ) 管理人

列島汚染爆発と紙一重(4)

2022年07月20日 | 社会

そこに迫っている原子力爆発
(4)

青森・六ケ所村

 

専門家も評論家もみんなボケている。青森・六ヶ所村で起こった原燃の背任ミス(7/2)。専門家も評論家も、マスコミも、自治体も、国も、当の原燃(日本原燃株式会社)自体も、事態を軽視している。この圧力感のない同調圧力強要は一層深刻だ!

 

・36年前のきょう。チェルノブイリ原発4号機の原子炉が爆発した。直後に駆けつけた消防士は大量の放射線を浴び、むごたらしい姿で死んでいく。付き添いたい、と頼みこむ妻に看護師は言った。「ご主人は人間じゃないの、原子炉なのよ、いっしょに死んじゃうわよ」。…遺体は埋葬の際、亜鉛の棺に納めてハンダ付け、さらにコンクリートで覆われた。「石棺」にされてしまったのは原子炉だけではなかった。 日経新聞コラム「春秋」(2022.4.26)より

・以下、岩手県の<三陸の海岩手の会>のメーリングリストは、上のコラムの垂直的意味=科学的推論を掘り下げた論考であると言っていい。原子炉であれ、放射性廃液タンクであれ、原子核の連鎖反応で ⇆ 爆発して、取り返しのきかない惨事を引き起こす。その過酷事故の生成プロセスである。

・しかし…「違和感」のギャップを覚えるのはその内容の故ではないようだ…。アプローチの仕方なのか、立ち位置の違いなのか、単純に、此の方の理解の仕方なのか?

(5につづく

 

 

F. 永田 <mattasaisyori@mlist.ne.jp>                      2022.7.13

[mattasaisyori:1724] Re: (まとめられたレポートをお待ちしています)青森県六ケ所村再処理工場の高レベル放射性廃液タンクの冷却停止事故

 

I.田中さま,みなさま  永田です。

ようやく標記の「青森県六ケ所村再処理工場の高レベル放射性廃液タンク(供給液槽)の冷却停止事故」について疑問点などをまとめてみました。A4で4ページです。


http://sanriku.my.coocan.jp/220702coolacci_c.pdf



疑問1:報道では「常時冷却してタンク内の温度を60度C以下に保つことにしている」とある。廃液は常時崩壊熱を発生しており冷却しても温度は24度Cや32度Cのような低い温度ではないはずだ。日本原燃は冷却水の温度を,廃液の温度とした説明をしているのではないか?

疑問2:この貯槽は図1からガラス溶融炉の二つ手前の「供給液槽」(5m3)と推定される。
図1では「高レベル廃液ガラス固化設備」セル 内貯槽として「アルカリ濃縮中和槽」「高レベル廃液混合槽」「供給槽」が配置されている。この一連の槽の冷却系統と「供給液槽」は同じ冷却系に見えるが,供給液槽の冷却を止めたB系列の仕切弁は他の貯槽の冷却にも影響を与えたのではないか。

疑問3:もし沸騰がはじまった場合飛沫同伴等で放射能の環境放出を想定しているようだが(図5)核種と放射能量を知りたい。 高レベル廃液混合槽やその下流の供給液槽,供給槽では有機物であるDBP*やMBP*を多く含むアルカリ濃縮廃液と高レベル廃液そして不溶解残渣を混合するため,蒸発乾固すると錯体や硝酸塩は容易に分解や酸化による爆発をおこす可能性がある。もしこのような爆発が起こった場合どのように環境汚染が広まるのかシミュレーションしているのか。本事故は大変危険な状態だったのではないか。

疑問4:大量の放射能が濃縮されている高レベル廃液貯槽の冷却系の一つが工事で止まっていることはそれだけでも,非常に危険な状態だ。厳重な警戒態勢で慎重に確認を継続し,冷却を主とする操作を進めなければならないはずである。しかし,今回のような杜撰な事故を起こした日本原燃の防災体制,危機管理体制はどうなっているのか。 

以上です。本文に,事故が起こった「供給液槽」のガラス固化工程における位置付などの図や疑問の理由等をお知らせしました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※ 他に細かいところですが毎日新聞では高レベル廃液が現在247m3保管されていると報道されていましたが,私たちは220m3程度と推定しておりました。200m3程度との推定される方もありました。
その都度変わるこの廃液の量は一体どうなっているのでしょうか,高レベル廃液とアルカリ濃縮廃液,不溶解残渣廃液などの量を正確に公開を求めたい。(含有核種と放射能量も)

※ 今回の調べでアルカリ濃縮廃液に抽出剤の有機物TBPが高放射線下分解してできるDBP,MBPがかなり含まれていることがわかりました。それを硝酸を多量に含む高レベル廃液とジルコニウムや白金族を含む不溶解残渣廃液と混合することはとても危険が増すことになります。
(DBPやMBPとジルコニウムやプルトニウムと分解爆発をおこすこと,有機物と硝酸による酸化爆発等の危険があり)この点について追及しなければいけないと思いました。
*TBP(リン酸トリブチル:3),DBP(リン酸ジブチル:2),MBP(リン酸モノブチル:1)

※ 説明責任をきちっと果たさせるように求めたいと思っております。
 わからないことが次々出てきますが,疑問点や不安をぶつけ,対策をとらせ,再処理から撤退をもとめ 私達の安全を守るようにしましょう。

以上拡散していただけると幸いです。

 

 

2022/07/08 20:38、I. 田中<mattasaisyori@mlist.ne.jp>のメール:

[mattasaisyori:1717] (まとめられたレポートをお待ちしています)青森県六ケ所村再処理工場の高レベル放射性廃液タンクの冷却停止事故


前略、I. 田中です。

永田様へ、
丁寧なご説明、ありがとうございます。
それでは、おまとめになるレポートをお待ちしております。
お送りいただきましたら、直ちに全国に拡散いたします。
永田様のレポートは非常に貴重ですので、どうぞ
よろしくお願い申し上げます。

蒸発乾固までの間の、廃液の水が沸騰してのちに乾固するまでは、タンク内の温度があまり上がらないため、さまざまな放射性物質が蒸発せず、従って、環境放出も少ない、ということですね。

でも私は、廃液にさまざまな放射性物質が含まれているので、水が沸騰して蒸発し、水蒸気として環境に出ていく際には、その放射性物質も何らかの形で含んで出ていくような気がするのですが。

たとえば、エアロゾル(液体)状態のまま、環境放出されるとか、です。
だいたい、100度C~200度Cくらいのところで、放射性物質を含む水が沸騰するとどうなるか、ちょっと他に人にも聞いてみることにします。
(300度Cを超えると放射性ヨウ素なども蒸発したのではなかったですか?放射性セシウムは600度Cくらい)

ありがとうございます。
草々
コメント
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