昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

三浦綾子記念館

2008-07-15 | 国内旅行
大雪山から一気に旭川市内に戻り、三浦綾子記念文学館を訪れる。

 塩狩駅前にも小説に由来する記念館があったが、こちらも最近になって開館したようです。

 1922年生まれ、1939年旭川市立高等女学校を卒業後、小学校の教員になった。

 終戦の翌年の1946年退職し、結核にかかり、療養中にクリスチャンの洗礼を受けた。

 病が回復に向かい、三浦光世氏と結婚。

 しかし、その後すぐに数々の難病に冒されながら、執筆活動に専念した。

 1963年朝日新聞1000万円懸賞小説に入選したのが「氷点」でした。

数々の作品は、夫の光世の口述筆記によるものだそうです。

 1999年彼女は天国へと旅立ちました。

 三浦光世氏は今も健在で、綾子の文学の遺産を後世に残し、生きることの意味を問い続けた作品を、世に紹介するためにこの記念館を建てたそうです。


六角形のフロアーを持つ記念舘でした。夕陽が沈みかけ、逆光の中での撮影になりました。北海道の日暮れは早い。







門標の横にあった碑文です。







ベストセラーになった当時の「氷点」の書籍です。






塩狩峠の本と、記念文学館の正面ロビーの空間を圧する晩年の綾子の生気みなぎる写真です。






 氷点の主人公「陽子」が、人間の持つ原罪の運命を背負いながら、明るく育っていましたが、ついに自分の宿命に打ちひしがれて、この森の中を死と問答しながら彷徨い歩きました。






外国樹林の見本林は、北海道最古の外国針葉樹林で、明治31年(1887)に設置されています。面積1842ヘクタールだそうです。(約557万坪)



 森には立ち入り自由だけれども、夜になると真っ暗になる森林です。

 氷点の「陽子」は義理の母親の仕打ちにも負けずに明るく生きたけれども、義理の母親の子どもを殺害したのが、自分の親であることを知った時、その運命の恐ろしさに震えながら彷徨った森です。
しかし・・・・。



林床の古株にはキノコが生えている。樹林の幹に纏わりつく「ノリウツギ」の花が満開でした。