伏見稲荷のさい銭開き。またことしも今日あったらしい。(元記事)
前から思っているのだが、ほんとにご苦労様である。
ワシも、かつて大昔いちどだけこれに近い仕事をしたことがある。本当につらい。いろんなものが出てくる。おもちゃの紙幣、古銭、外国硬貨、コーラの栓、ETC。金融機関も絶対こんな仕事したくないのだが、必ず地元の銀行や信用金庫に無報酬で押し付けられる。正確にいうと、力関係でさせられるのだ。「今年は中央信金さんの番でんなあ~」みたいな。なおかつ神社の側には何の感謝の気持ちもない。いったい、てめえの金くらい、てめえで数えやがれ。
やったことのある人でないとわからないと思うが、レース場や宗教法人の集金の仕事はものすごい重労働である。幾度も札勘しているうちに指は動かなくなるし、爪や手やシャツは真っ黒になる。曲がった硬貨なんかは機械に詰まりまくる。なんで私企業たる銀行や信用金庫がここまで公共行事的な仕事を、タダで当たり前のように押し付けられるのか、しかも天下の休日出勤までさせられて・・・。疑問に思うのはワシだけだろうか。
おまけに、何がめでたいのか毎年の風物詩みたいに新聞やテレビで報道させられるので、金融機関側も仕事をアウトソースできないのだろう。ふつうビジネスサービスみたいなところのおじさんがやる仕事。この金融情勢で地方銀行も信金も悠長にこんな仕事してる場合じゃないだろう。ご苦労さんというより、お気の毒としかいいようがない。こんな寝ボケたような記事を書いて高給をもらえる世間知らずの、お坊ちゃまKY新聞記者も、読んで下手糞俳句のネタにしている世間離れ風流人も、いちど銀行の皆さんと一緒に手垢と汗にまみれて、おかね数えしてみてはいかがか。