ローテーションして、他の組織の業務を覚える。あるいは、その業務がメインになる。マネージャー以上のクラスでもローテートさせる。そういうことの繰り返しが組織を強くする。いったい本当なんだろうか。
うまくいけばたしかにそうだろう。複数業務に通じている人のほうが強い。とくにフロントに立つ人はそうだろう。反面、リスクもある。マネージャークラスでうまくいかない場合、その業務に大穴を開けることになりかねない。その場合のロスは小さくないことが多い。リカバリーに何年もかかることさえある。
予防策としては、あまりかけ離れた業務に異動させない、その場合は研修期間を入れる、実務的にリーダーが部下にいるような組織に限定して移動させる。本人の適性の問題もある。それがわかるのは本人であることが多いから、本人にインタビューすることも大事だろう。
ただ、そこまでしない会社も多い。大きな会社でも平気でとんでもない異動をさせるところもある。ひどい会社になると即日異動。引き継ぎ期間は3、4日。内示もなし。しかもそれでその人を査定したりする。組織にもロス、本人にもロス、顧客もロス。だれも喜ばないローテーション。短期間でまた異動したりする。何回か見た。