月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

秒針之音

2011年10月02日 19時29分34秒 | 仏々相念(住職日記)

ス~トン・・・

 

本堂へのお参りがありました。

早朝より本堂のお扉を全開にしております。

そのままでのご縁となり皆さんで御三部経を頂いていたことです。

 

お勤めしておりますと境内の金木犀の香りを伴い涼やかな風が堂内に入って来ます。

「あ~、気持ちいいな~」って秋を感じながら読経させていただいていますと「ス~トン・・・」と扉が閉められていきます。

あ~、寒かったのかな~・・・申し訳なかったな~って続けたことです。

私はまだ衣替えを済ましておりませんので夏用の御衣を着けさせていただいているのですが丁度いいくらいです。

しかし、もう薄着では寒くなってきたのですね。

つい先日まで汗がダラダラ流れていましたが、よくしたものですね、過ごしやすいひと時を喜ぶことです。

 

暑い時には少し動かしても汗がでますが、涼しくなると汗が出難くなります。

「同じことをしていて汗が出ないと何か損したみたいね!」って坊守。

早朝のウォーキングに始まりトレーニングまでガンバっている坊守です。

私と一緒にいると激痩住職に目が行くようで、あまり坊守のことをおっしゃっていただけないのですが、坊守もかなり痩せたことです。

ここへきて汗が出なくなる季節、「これからが大切だね!」って話すことです。

 

「ご院さん、大分痩せられましたね!病気じゃないんでしょ・・・白髪も増えられたし・・・」

「多分、身体は大丈夫だとおもうのですが・・・」

会う方々にそう言われるので、少々気になってしまいます。

とりあえず献血の血液検査を見て・・・

 

精神的にも弱い私は直ぐに病人になってしまいます。

なんだか頭がモヤ~っとします。

風邪でしょうか・・・

 

自分の身体でありながら分からないのです、どうなっているやら・・・

 

病気になったらどうしよう・・・

死の宣告を受けるようになったらどうしよう・・・

カチカチカチ・・・と秒針の音が響きます。

この命の音のように聞こえます。

 

「恩愛の情、断ち難く・・・」

またお浄土で必ず会えるとは聞かされても、別れる辛さを抱えながら生かさせていただきます。

どこまでも弱い私をあなたがしっかりと抱きしめて下さっている今だから・・・安心、安心。

別れる辛さで沢山泣くかもしれないけど・・・安心して泣けます。

 

お念仏に出遇わせていただいて本当によかった・・・

よ~し、明日も大切に願生るぞ~!