人を守る力に・・・
御取り越しのご縁に会わせていただいています。
「もう4年になります。」愛する御主人をお亡くしになられた奥様。
これまではお会いしても一生懸命の笑顔でしたが、今日の笑顔のなんて自然なこと・・・
子どもさん家族やお身内の方、友だち・・・いろんな方のお力をいただき立ち向かわれるのでしょうね。
今、病院の介護施設で働いておられるのだそうです。
「介護をさせていただきながら思うのです、主人や父にこうしてあげたかったな~。出来なかった分をさせていただいています。」って・・・
あ~、そうだったんだ。この方の優しいほほ笑みはここから来ていたんだと・・・
悲しい現実に出会います。ボロボロになるほどに悔むのです・・・
「でも、それでいいんや・・・その悔む思いを目の前で泣く人に返してあげればいい。その背中を擦ってあげればいい・・・」恩師の言葉を思い出していました。
あ~、こういう姿にならせていただくんだと思わせていただきました。
息子が大好きなアーティスト「YUI」の新曲にこんな歌詞が出てきます、
「悲しみはいつか優しさになる、優しさは人を守る力に・・・」
毎日、風呂で熱唱する息子の声に切ない中にも温かいものを感じています。
悲しみに潰されそうになる私を支えてくれるあなたの優しさに出会う・・・
あなたのしんどさから出てくる優しさに触れ、私も優しくなれる・・・
その優しさは、目の前でなく人の背中を擦り抱きしめるはたらきになるのでしょう。
なんといいひと時でした・・・
自然に微笑む顔に安心してお茶をいただきながら少々雑談もして帰って来ました。
「住職さん、私の友だちは住職さんと中学の同級生なんですって・・・御葬儀か御通夜の時に会ったそうなんです。〇〇さんて御存じですか?」
「・・・ん~、すいません、コイツは人付き合いの悪いヤツで同じクラスでも知らない人の方が多いくらいなんです。女性ですよね・・・すいません、もっと広く仲よくしておけばと反省しています。」
同級生の多い世代でした。
この狭い街でも結構同級生がいるのかもしれません・・・全然分かりませんが・・・
なんて笑えない笑い話までしてきました。
この4年でやっとこんな話もできるようになったよな~。
今日もひと時、御門徒の優しい微笑みに生かさせていただく喜びを感じたことです。
あ~、温かい一日だったな~・・・