つらねのため息

写真や少し長い文章を掲載していく予定。

マオイスト

2006-06-18 02:12:01 | 海外のこと
マオイストがネパールで政権参加とか。

共産趣味者としてはこういうニュースを聞くと何となくニヤッとしてしまいます。

ところでネパールの民主化は、旧ソ連あたりのものと違って、利権がからんでいない(もしくは某超大国の影がちらつかない)純粋な(?)民主化な感じがしますが、やっぱりこの国の研究なんてやってる方はいらっしゃらないのだろうか?

伊大統領に元共産党員!

2006-05-12 19:27:48 | 海外のこと
イタリアの大統領にジョルジョ・ナポリターノ氏が選出されたとか。極東の島国ではあんまり騒がれた様子もないけど、元共産党員が選出されたってのは結構大きなことなんじゃぁないだろうか。だって、グラムシと言わないまでもトリアッティの政党から大統領が出るなんて、当時誰が考えただろう?

「陣地戦」が70年かけて到達した地点、これは進歩なのか?後退なのか?

伊太利亜の選挙

2006-04-13 23:21:08 | 海外のこと
どうなるかと思ってましたが左派が勝ちましたか。まあ正直なところ、左派に現在の経済的混迷を抜け出す秘策があるとも思えず、これからが大変なんでしょうが。

ベルルスコーニ氏の反応はちょっとひどい。あれじゃあEUの主要国というよりも、民主化途上にある国の負けを認めない指導者と変わらない。デモクラシーって指導者が選挙での負けを認めてはじめて成立すると思うんですけどね。まあ、彼が追従する某大統領も似たようなことをやって職についていますが。

ところでこの国の選挙は、諸政党が選挙連合を組んでいますが、今回の中道左派連合の名前が各新聞社によって異なった訳され方をしているのが大変気になります。

ネット上で調べただけですが、読売と毎日は「連合」、産経は「団結」、朝日は「ユニオン」となっている。

んで、原語を調べたところUnione(女性名詞らしい)であった。英語のUnionですな。片仮名なのに勝手に英訳している朝日は論外にしても、産経の「団結」って訳はちょっと気になります。調べてみると確かにそういう訳語もあるようですが、何かこの言葉に特別のこだわりでもあるのだろうか?

それとひっかかるのが新首相就任を確実視されているプロディ氏の肩書き。
どこも「元首相」と記していて氏の前欧州委員会委員長の肩書きを前面に出しているところはない。毎日のみ「プロディ元首相(前欧州委委員長)」と書いてあったが。

やはり欧州委員会委員長の職は主要国首相より軽いポストという扱いなんだなあと改めて感じた次第。

と、ここまで書いていてBBCを聴いてたらformer European Commission Presidentってちゃんと言ってましたね。やっぱり日本とヨーロッパで受け止め方が違うのかな。

どいちゅらんと(2005年総選挙)

2005-09-19 13:02:45 | 海外のこと
ドイツの選挙結果についてわかっていることを書くと、まず言えることは(シュピーゲルの表現を借りれば)「結果のない選挙」ということ。野党のCDU/CSUとFDPの「黒-黄色」連立でも現在のSPDと緑の党の「赤-緑」連立でも過半数には達しない。これは左派政党「左翼党-PDS」が8.7%も得票したからである。

ちなみに各党の得票率と獲得議席数は、

CDU/CSU:35.2(-3.3)%(225)
SPD :34.3(-4.2)%(222)
FDP :9.8 (+2.4)% (61)
左翼党 :8.7 (+4.7)% (54)
緑の党 :8.1 (-0.5)% (51)

総議席数は613、過半数は307
という結果になった。
(以上ZDFのHPによる)

というわけで考えられる連立の組み合わせは
CDU/CSUとSPDの大連立、
SPD、緑の党とFDPのいわゆる「信号機連立」、
SPDと緑の党、左翼党の連立
ということになるだろう。
それと可能性としてはCDU/CSU、FDPと緑の党の連立もないわけではない。

二大政党はともに得票を減らした。
議席を伸ばしたのは左翼党とFDP。
FDPはネオリベ路線だといわれているらしいので、「改革」イメージがあったのかもしれない。
逆に左翼党は新自由主義的な改革への反対を唱えることで、かなり躍進した。これまでは旧東独でしか得票できなかったが、元SPD党首のラフォンテーヌ氏の新党と統一したことで、今回は西側でもそれなりに得票しているようである。

年齢的な分布で行くとSPDはあらゆる世代で満遍なく得票しているが、CDU/CSUは年齢が上がるに従って支持が増加していく傾向がある。

逆に緑の党やFDPは若者の間で人気がある。とりわけFDPが今回伸びたのは若者の支持が大きいようだ。

左翼党は30~60位の中年層で大きく票を伸ばしている。
左翼党は職業別の分布でもとりわけ労働者の間で支持を集めているということがわかる。

まだ言い切れるだけのものはないが「勝ち組」の票がFDPへ「負け組」の票が左翼党へ流れたといえるかもしれない。

ちなみに超過議席はSPDが9、CDU/CSUが6である。

とりあえずは今後の連立交渉を見守るしかないようである。

ノルウェー

2005-09-17 23:46:11 | 海外のこと
極東の島国では政権交代に失敗した政党が次期代表をめぐってもめているが、ユーラシア大陸の反対側では政権交代が起こった。

総選挙の結果、ノルウェー労働党(社会民主主義政党)と左派社会党(急進的な社会主義政党)、中央党(農民党)の三党による赤-緑連立政権が誕生する方向になった。

個人的な研究関心からいえば極右、進歩党が大幅に進出し第二党に躍進したのは興味深い。

この国との比較で言えば、経済が好調なものの、ネオリベ路線を進める現政権よりも、福祉の充実を訴えた野党に支持が集まったというのは面白い。まあ油田のおかげでできた大量の黒字をどうやって国民に還元するかでもめてるような羨ましい国だから、彼我の比較は意味を成さないかもしれないけれども。

このノルウェーの新政権、さっそくイラクから撤退するらしい。こうやってどんどん他国が撤兵していっても自衛隊は日米同盟がある限りイラクに駐留を続けるのだろうか。

どうでもいいけど、今年は日本-ノルウェー修好100周年である。といっても、単にノルウェーがスウェーデンから独立したのが1905年ってだけなので、他にも「ノルウェーと修好100周年!」って国は結構あるだろうが。