ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

先端芸術はテクノロジー産業

2006年10月30日 | 現代音楽
日曜日はとても爽やかな秋晴れでしたねー

みなさまいかがお過ごしでしたか?

ヤザワは2週間前からすっごく楽しみにしていた清水公園のフィールド・アスレチックを前日の「明日は朝から1日雨」という天気予報で行くのをあきらめて、ベランダで日光浴をしながら「きっと茨城県はどしゃ降りに違いない」と自分に言い聞かせながら読書をしたりCDを聞いたりしてました


土曜日の昼間に清水公園に電話したら:「明日は朝から雨ですよ?雨だとアスレチックは閉園です。朝の9時頃にでも確認のお電話をください」とか言われて

その後夜になって、雨が降ってきて、夜中の12時頃に一緒に行く予定のトモちゃんから電話があって「明日は雨だから中止よね?」ということになり、そのままガッカリしてロイヤルホストに出かけて朝までいたという。

「フン・・・どうせ明日は雨だしねっもー夜更かししちゃうもんねっ」ということで、やはり10時半に秋葉原のつくばエクスプレスの乗り場で待ち合わせしていた「もうそろそろ寝る」というタカちゃんに電話をして:「今からロイヤル・ホストでお茶しよう!」とか呼び出すし。

タカちゃんもがっかりしながら雨の中出てくるし。

それが明け方になったら・・どうも晴れそうな空模様。

「このまま行きますか!?」とかタカちゃんに言われたけど、さすがに徹夜明けのフィールド・アスレチックはキツいし。
「ウウン。帰って寝る」とかゆって帰って寝て起きたら快晴なんだけど。

「・・・・・・」(←やりきれなくて言葉がない)

ううー・・ヤケクソ起こさないで、ちゃんと早寝して起きてみるんだった

でもきっと、清水公園のあたりは雨で閉園なのよ

と気を入れ直してコーヒーを入れて、聞こうと思って買ってあったCDを聞くことに。

Morton Subotnick : Volume1 Electronic Work "Touch" " " A Sky of Cloudless Sulphur " (mode : www.mode.com)

↑コレは全曲エレクトロニカ。コンピュータとシンセのアルバム。なかなか当たりかも

次にスボトニックの楽器とコンピュータのためのアルバム、" and the butterflies begin to sing " (Morton Subotnic)を聞く。フルート、チェロ、MIDIキーボードとMIDIメタルとコンピュータのための曲なんかを聞く。

こういった「現代音楽」は、クラシック音楽の延長にあるとはいえ明らかにテクノロジー産業の域なので、ごくフツーのクラシック・ファンは絶対に聞かないジャンルの音楽となってしまう。なのに音楽史的に「クラシックの現代音楽」に分類されるので、クラシックのコーナーにちょこっとだけ置かれてあまり手に取られないということになりがち。

ヤザワは機械に弱いせいか、こういった「先端科学」とか「最新テクノロジー」とかに憧憬してしまうの。それに考古学のように昔の音楽を専門にしているので、「未来」について考えることが少なくなるような傾向があると思う。よほどアンテナを張ってないと、感性がカビ臭く老人ぽくなってしまって「いつも似たような仲間と集まり、同じようなことを喋り、同じような曲を繰り返し繰り返し弾く」という人生になりがち。

こういった先端テクノロジーを自分の音楽に取り入れていくことで、音楽を通して未来を見てみたいというか。未来社会を体験したいと思う。誰よりも先にやって(というのは目的じゃないけど)手塚治虫さんが「火の鳥」で達したような遠い未来をバーチャルに生きるような感覚を味わいたい。

と思いませんか(←誰に言ってんだか自分でも分からん)

平石博一さんのCD「プリズマティック・アイ」(フォンテック)の中のコンピュータ音楽 " Time Turning"も未来に連れて行ってくれる音楽です

でも、原始なフィールド・アスレチックにも近々必ず行くんだから
エクササイズもして筋力も整えてるんだから


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暴れん坊ピアニスト

2006年10月13日 | 現代音楽
        ヤザワの新譜『フラッシュ・ポイント』が試聴できます


嬉しいですありがとうございます

ここは新宿タワーの9F、フロアー中央の試聴コーナー。毎月沢山出る新譜の中からお墨付きをもらって試聴盤としてここに進出するのは、なかなかの倍率なんだよー
今月末に発行されるタワーのフリーペーパー『イントシキケイト』にも紹介してくれることに

嬉しい~

ということで、店内写真撮影禁止のところ:「ゲイシャ・ファームの営業です 」とかゆって、撮らせてもらいました

紹介文つき!

『暴れん坊ピアニスト新作2枚組』

「暴れん坊」って?んん??・・・・こんなに借りてきたネコみたく、新人のごとく「よろしくお願いしマス」とかゆってるのに????誰か何かイケダさんに告げ口した

とか嬉しいながらも「?」(←フクザツな表情)とかしてると、「こっちにコーナーも作りましたよー」と案内されて:



ヤザワのコーナーが

あーもーちょっとコレは大感動。ジーンときたね。

これからもっとこのコーナーに、いい音楽を並べることができるように頑張ります!!

感激と感謝と「?」な色んな気分で、しばらくタワーの中をぐるぐる歩き回ってしまいました


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配信されました

2006年09月20日 | 現代音楽
ぐったりしている間に、ヤザワの新譜が発売となりました

9月20日発売

Yahoo!Musicでも配信されました!

コチラ→Yahoo!Music
コチラも!→jazz tokyo


『同時発売』となるUSAのサイトは間に合いませんでした

ということで・・『日本先攻発売』とあいなりました

ああ・・アホーなことをブログで日々書いてるうちに、自分の情報に置いてかれました
もう3月のことまで書いてありました。ありがとうございます(汗)

*******

10月21日(土)6時から渋谷の「公園通りクラシックス」で新譜「フラッシュ・ポイント」発売記念ライヴをします!

1年ぶりのGeisha Farmとしてのライブは、もちろんちぃ姐も出演今回はヤザワのソロがだいぶ多めとなりそうですが、そこはゲイシャ・ファーム!ゲイシャ・ファームとしてしか出来ないことをやりますからねー

今年は調整中の予定が多くて、なかなか発表するタイミングが難しい・・とか思ってるうちにマキが入ってきました。

*******
ちょっと『フラッシュ・ポイント』について補足すると:

去年の8月からデータ編集を始め、11月と12月で録音、年明けて1月と3月でミックスとマスタリングを終えた『フラッシュ・ポイント』は、2枚組CDで、ヤザワの半生(以上?)を凝縮したアルバム。個人的な憶い出を込めたアルバムにしたかったのと、1枚目よりコンセプトを明確化したかったということで、2枚組になりました。プログラムノートもヤザワが書いています。

2枚目はレクイエム集。これは、こんなに早くに「レクイエム」を作ることになるとは自分でも思っていなかったけれど、人生何が起こるか分かりませんね。今作らなかったら、もう作らなかったかもしれないし。

デザイナーとジャケットとブックレットのデザインのコンセプトを立てていた時に、「憶い出」→写真、となって、私の記憶としての写真を加工していくことになりました。

カバーは「青写真」のイメージ。ブックレット中央にデザインの仕掛けがあります。

いろいろ悲しいこと、理不尽だと思うことがあっても、空が晴れていくように、それでも人生は素晴らしい、というような私にしてはすごくストレートな音楽表現をしました。アートワークも私の気持ちを体現してくれて、CDの実物を手に取った時は感無量でした。

レクイエム集で19分の曲を提供してくれたキャロリンは、CDを受け取るまで、私が「レクイエム集」の中にキャロリンの曲を入れて作ろうとしていることを知りませんでした。共通の友人から彼女の悲劇を聞いてから時間が経ち、アーメンの和音を多様したスコアを受け取りました。まだ悲しみが癒えない時にキャロリンが書いたプログラム・ノートは、悲しさについては何も語られず、生きていく希望についてしか書かれていません。「レクイエム」は残された者のための音楽でもあるのです。

そんなキャロリンも7年経って、この春再婚しました。「CDを聞いて、泣いたわ・・。ありがとう。」と言ってくれ、お互い乗り越えたんだなー・・という感慨がありました。

そう、人生はそうあって欲しい、これからも。

すごく長い補注になりました。読んでくれてありがとう。
是非、聴いてください。


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倍音温泉クラブvol.5

2006年07月25日 | 現代音楽
なるシタール30台によるアンサンブルを、アサヒビール本社4Fのアサヒ・スクエアで聞いてきましたー♪(アサヒ・カフェナイト

シタールの演奏はニューヨークのインド料理レストランとかでよくライヴをしてるけど、日本人30人でシタールやらインドの楽器でのアンサンブルとは・・・

今までのインド音楽とのイメージとは違ったことをしてくれそう

という期待で、日曜日またまたタカちゃんとお出かけです

会場では隅田川なんちゃら、という爽やかな白ビール系のナマが飲めたり、キーマ・カレーと夏野菜カレーが食べれたり、インドの民族楽器が売ってたり、エスニック系スカート、ブラウスなんかも売ってて、なんだか楽しい雰囲気

ステージに演奏者がインド座り(というの?)してシタールの調弦してるのかな?と思ってるうちに「なんとなく」演奏が始まった模様。うーん。このへんは昨日の雅楽と似てるかも。

早速、カレーを食べます

500円でキーマか夏野菜、とかゆわれたんだけど:「半分づつ、2種類入れて?」とか頼むヤザワ。ゴハンを真ん中にして、両脇にキーマと夏野菜のカレーを入れてもらいました「あっ!いいなー」とタカちゃんも言うので「ソレを2コね?」とタカちゃんの分も作ってもらって。

美味しい!歌舞伎町にお店(クリシュナ:5287-2561)があるんだって。今度、遊びに行くわねっ


なんとなく始まった演奏は、だんだん盛り上がってきてほぼトランス状態。「倍音楽器」というだけあって、昨日の雅楽の楽器の笙に似たような、たちのぼるようなサウンドを幾重にも重ねた不思議ながらも迫力のある音楽。30人がシタールを弾いている、というのも圧巻です。
スティーヴ・ライヒの「デイファレント・トレイン」とか「テヒリウム」のルーツを聞くような、ソレのポップスを聞くような。

気に入りました

早速、休憩中に楽器売ってる所に行って、あれこれ口琴を試してみるし。

唇に当てて、はじくだけでテクノのような音が出る口琴。生楽器だから、さらに不思議な感じがします。はじくだけ、とは言っても舌の位置、息の吐き具合で音が変わるから練習も必要。初心者にはコレ、とお勧めされた800円のベトナム製の口琴を購入しましたコレで口琴に慣れたら、5000円から2万円級の口琴に挑戦すると楽しいらしい

休憩後はホーミー(アジア中央部に伝わる超絶歌唱法)の歌を交えたアンサンブル。

これがまた

盛り上がりました!ホーミーを歌っていた山川冬樹さんは、遠目に見ると男性なのか女性なのか判別つかなくて。「あの歌ってるヒト、女なのかなー?」(←ヤザワ)「声は男ですよ?」(タカちゃん)「”超絶歌唱法”だそうだから、オンナってこともない?」「それは・・(笑)そうだったら、ビックリですねー」とかずーっと疑問に思いつつ、盛り上がるし。だってー髪の毛が腰まであってーサラサラでースカート履いてるしー、腕とかもムキムキしてないしー顔もちょっとエビちゃんみたいなんだもーん。ずっと以前のIZAMみたいな感じ?マッチョになる前の。

終わってチラシをよく見て名前を確認したら男性でした。な~んか魔性っぽくていいゾー映像も作ってるみたいで、8月の展覧会のチラシが。行っちゃお

終演後はお隣のフィリップ・スタルクが設計したレストランへ。

チーズ・フォンデュとスズキのグリル、冷えた白ワインで乾杯。ワインもなかなかでした

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秋庭歌一具

2006年07月22日 | 現代音楽
明治神宮で開催されている『杜の中の伝統文化祭』へ雅楽を聴きに行く。(主催:日本藝術財団:http://www.jpartsfdn.org)

ブライアン・イーノとのカップリングCD「陰陽師」も出している雅楽団、伶楽舎による武満徹作曲の50分の雅楽組曲『秋庭歌一具』の演奏。

月曜日からずーっと涼しくて雨がちだったので、野外特設会場で聴けるのかちょっと心配だったけど、なんとか雨は降らず、芝生の上で雅楽を聞くという体験ができました

日本藝術財団のHPにも書いてあるように:『秋庭歌一具』という曲は、従来の雅楽の楽器の配置ではなく、武満さんの工夫を凝らした楽器配置のアイデアから生まれるサウンドが「元祖:サラウンド」効果をもたらす、という仕掛けのあるもの。

楽しみに、虫除けスプレー持参でGo!

特設会場の入り口でも、腕とか足に虫除けスプレーをふりかけてくれるサービス。ビニールシートも受け取って、かき氷も買って、芝生の上へ。それにしても6時半だというのに明るいねー・・こんなに涼しくてもやっぱまだ夏なんだー・・と連れのタカちゃんとさらに入念に虫除けスプレーを塗りつつ開演を待つ。

開演前に、伶楽舎の音楽監督の芝さんが、簡単に雅楽の歴史を説明してくれる。唐の国(中国)から伝わった音楽が、日本独自の雅楽となってからの歴史というのは1250年とからしい。(だったよね?タカちゃん?)

楽団員の演奏家が5カ所に設置されたステージに雅楽の装束を着て、アタマにも黒い高いヤツ(←)を乗っけて、勢揃い。

ゴージャス 涼しくてよかった。それでも照明が入れば、ステージはさぞかし暑いことでしょう。

天候のせいなのか、近くを走る高速のせいなのか、虫の鳴き声なんかはほとんど聞こえません。飛行機も飛んでるし。ここ(明治神宮)が大都会のオアシスなんだということを感じさせる都庁のネオン、車の音を遠くに聞きながらの雅楽鑑賞の始まりです


それぞれの楽器のナマの音が聞こえてきて、「なんとなく」曲は始まりました。このへんの出だしは他のアジア音楽にも共通する始まり。


それにしても3曲目になっても音量がいっこうに上がってこなくて、ボリュームが手元にあったら右に回したいんだけど。なんだか薄い紙に小さい文字がいっぱい印刷されている本を読むような感じがするんだけど。

うーん。「自然と一体となって、耳を澄ます」というコンセプトにしても、ちょっとボリュームが低くて聞きづらい感じ。これは、リハーサル後に森の湿度が上がって音が伸びないのか、もともとPA(マイクで音を増幅すること)を極力かけないでナマ音を聞かせるということにこだわっているのか・・・

あまりにPAをしすぎると、電子音みたくなってしまって何の楽器だか分からなくなってしまうということはあるんだけど、野音なんだからさー・・

と思ったヤザワの耳は、すでに都会の雑音にまみれてるのかも。4曲目で隣のタカちゃんは寝てるし。飛行機はサラウンド効果抜群だし。(←迷惑)

集中して耳を澄ましているうちに考えついたことも。

それは:いろんな所からいろんな音が聞こえて、自分がその真ん中にいたら楽しい、というような発想から音楽を作ったんじゃないかなーって。そしてタイミングをずらして、いろんな所からの音が回っているようにならないかなー・・という、すごくアナログな感覚だったんじゃないかと。もちろん武満さんは映画のお仕事なんかも沢山してらしたから、音楽のスタジオ・ワークというものにも詳しかったとは思うんだけど。

ただ音楽でも科学でも、基礎を積み重ねるのは大事なんだけど、積み重ねた基礎の延長にその分野の未来があるとは限らない、というようなことなんではないかと。

どの分野でも専門の人に何か新しいアイデアがあって:「こんなことは可能ですか?」と聞くと、「そんなことは出来ないですねー。してる人もいないですねー。面白いこと考えますねー」という返事が返ってくることがほとんどだと思う。「それは面白そうですね!」とノってくれた人とのコラボレーションによって、新しい歴史が作られるんで。

『秋庭歌一具』も、雅楽を聴いた武満さんが:「まさに音がたちのぼるという印象を受けた」と著書で書かれたように、その体験がこの曲の楽器配置のアイデアとなったんだろうし。1000年以上の歴史を持つ雅楽の演奏家がそんなアイデアを取り入れた、というのも本当に革新的。それで弾みがついてイーノとのコンピレーション・アルバムも作ったんだろうか。「陰陽師」はヤザワも持ってるし、気に入ってるから人にもプレゼントしたし。ほんとにオシャレ。

とかまー、いろんな新しい試みはさまざまな経験を経て、未来の財産となる。とか思いつつ芝生の上にいたわけだ。

来年はもうすこ~し、PA多めにかけてください 聞きに行きます


終演後は「肉が食べたい」というタカちゃんと新大久保のコリアン・タウンへ。

ここまで来ると、ぶあつ~い牛タンとか、おいし~いカルビとかハラミがあるの

米国産牛肉の輸入規制で、なかなか牛タンを置いてるお店も少ない中、久々に「美味しいお肉、いっぱい食べた」感が。満腹はシアワセの源。

あまりにお腹が減っていて、写真を撮るのも忘れて食べてしまいました!土曜日の新大久保は、ニホンゴが聞こえてこないほど賑わってました。コスモポリタン・トーキョー、えーあ!
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あとちょっと・・

2006年02月02日 | 現代音楽
昨日、今日とミックスしてCDの曲順に並んだものを聞いてます。

最初に家で聞いた時には大カンドーして、早速に友達に電話

「コレ(今度の2枚組のCD)はヤザワの集大成ともいうべきものになってるの。もうこれで思い残すことはないと思えるような勢いで仕上がりつつあるのっ」「そんな、死んじゃ困るわよ」「そりゃ死んじゃヤだけど、でもやりたいことは全て入った内容なのっ」「・・まあ・・そこまで言い切れるってスゴいわ。よかったね!」「そう!それで最後の仕上げにこれからスネークマン・ショーみたいなこともちょっと入れるの!!」「???????」

あーもーヤザワってサイコーやっぱアタシってばグレート

もう思い残すこともない、なんて言ってたら死んじゃうから気をつけないと。なんたって美人薄命とかゆーしさ?

ともかく素晴らしい曲に巡り会えたり、いろんな縁があってこう思えるというのは幸せなこと。この幸せを早くお届けしたいものですっ はやくCDにな~れっ 

一騒ぎ(友達に電話して大自慢すること)してから、里芋をふかして八木みっちゃんのCDをかけることに。

2ヶ月くらい冷蔵庫にいた里芋。ヌルヌルしてるから調理もめんどくさいし。ふかして皮をむいて塩で食べるのが実は一番里芋の食べ方の中ではお気に入り。ちなみにカボチャは茹でてバターを落としてパセリをかけて食べるのが好きカボチャの煮物とかはカボチャの甘みが生きてないと思う。カボチャに醤油は合わないって。サツマイモは大学芋にするのが美味しいと思う。作れないケド。それか焼き芋でバターかな

トマトは縦に輪切り、キュウリはスティック状に、タマネギの輪切りはダメ、とかいろいろ実はこだわりのあるヤザワ。もちろん音楽にもそういうこだわりはあるわけだ。「サティをグランド・ピアノで弾いちゃダメ。サティはアップライトでないと」とかね。

まーアーティストの仕事ってよーするにそーゆーものだから、細かいことにこだわれないと。「そんな細かいこと、いいじゃないですか」とかおおらかなヒトにゆわれると「この野蛮人っ」とかつい思ってしまうのがタマにキズ。

さてそれで、八木美知依さんのSEVENTEENを聞きながら里芋を待ちます。


ジャケットからも分かるように、京料理おばんざいのお店、とかで流れてるようなお琴のイメージとは一線を画します。セブンティーンというのは17弦のお琴ということ。写真もステキ。スタイリストは山口小夜子さんだって。

そのサウンドは・・「官能音楽」というにふさわしい感じ。お琴はピアノと違って日本の楽器だから、湿気を含んだような「まったり」とした色っぽさがあるね。アジアン・ビューティーなサウンドというんだろうか。古典のお琴の曲しか聞いたことがない人は「コレが琴」とかビックリするよ?
お琴にいろいろ挟んでプリペアドした音色なんかも使用している八木さんのお仕事にはシンパシーを感じマス
ヤザワもよくやるプリペアド・ピアノはピアノを1人ガムラン音楽みたくするものだけれど、八木さんのCDにもそういう曲とか音がいっぱいあって、面白いの

それにしても素晴らしい仕上がり。何でもマスタリング(CDの最終作業)は伝説のマスタリング・エンジニアの方らしい。

そういえば、こき使いすぎてしまったマイ・エンジニアはどうしたかしら
書き込みもないし。過労の果てにもしやインフルエンザで倒れてるとか

もうあとちょっとだから~~

ファイト
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昼に飲むワインは極上に限ります

2006年01月16日 | 現代音楽
土曜日:ワインとオリーブのガーリック・パセリ風味を手みやげに、友人宅を訪れる。年末に録音したザッパを一緒に聴いてもらうため。他にもコンサートで弾いたジョン・ゾーンの録音も聴いてもらおうと。

実はお正月に静養してる時に新たなアイデアを思いついたの。野菜スープとか飲んで、ダラダラと布団の中でバニラの鼻を塞いでみたり(虐待じゃないよー 遊んでるんだもん。バニラも承知のうえ)したりしてるうちに、

「あっ!そうだ!!」と思いついたことが。

そう。ジョン・ゾーンをザッパの代わりにCDに入れようかな?と。

ブックレットのテキストはもうザッパで用意してあるんだけど、ジョン・ゾーンというのも捨てがたい。しかもすごく上手に弾けてるコンサートの録音があるの。録音のクオリティもいいし。今回はこっちにするか!?
ボスのノラにもメールで相談。テキストも急遽、ジョン・ゾーンについて書いて、また英訳に。

ごめんね、つー子。(←翻訳してもらってる友人)いくら在ニューヨークとはいえ、お正月から翻訳させて。そういえばクリスマスもずっと翻訳で潰れてるんだよね?この埋め合わせは今度のニューヨーク出張の時にするからねー

ノラからは「う~ん・・両方ともいいと思うし・・2、3日考えてみたけれど分からない・・」という返事。
友人に話したら「私はザッパの方が断然!いいと思うなー」とか言われてまた揺らぐし。

22日からはスタジオでのミックスなので、それまでには決めないと。プログラムが決まらないと、デザインも出来ないし。

もう決まってたハズなんだけどね。こういうことってあるのよ。最後の最後に変わる、ってこと。

前回のCDのプログラムもレコーディングを始めてから急遽、曲を変えて。2日ほど寝ないで練習して録音した曲もあったの。
もうすでに録音を終えた曲をボツにして。今回のザッパだって、猛練習してレコーディングに臨んだわけだけど。エンジニアのカタギリさんだって細心の注意でもって録音してくれてるし。

それでもこういうことを思いつく、というのは何かの暗示だから自分の直感を信じたほうがいいというのが、今までの経験からの感覚。それまでさんざん練った計画を変える勇気があるかどうか、にかかってるの。

ノラからも「迷ってるんだったらテイクを送って?聴いてみるわ」というメールもらうし。

ああ~・・どうするべ~・・ヤザワ的にはほとんどジョン・ゾーンなんだけど。だからテキストも書いたんだけど。

「そりゃあザッパでしょう!」と仲の良い友人に言われると・・

今年初めて会う彼女と、とりあえずワインで乾杯。ザッパのテイクを聞く。

「やっぱザッパってアタマいいヒトだよねー・・」と改めて2人で感心するし。コレ(ルース・イズ・スリーピング)、ブーレーズの曲、とかゆわれても信じちゃう。

次にゾーンの「カーニー」を聞く。

「あはは!まるで1人コブラだね、コレ!コブラ(←ゾーンの有名なゲーム・ピース。色んなミュージシャンが参加するもの)を楽譜にするとこうなるのかー」とは友人の感想。「いいじゃん、これ!この演奏、すご~くいいよ!!引き込まれる感じ。ザッパもいいんだけど、やっぱりこっちの演奏はライヴだけあって、テンションが違うね。ザッパは落ち着いて弾いてて、知的って感じ。ゾーンのは聞いててこっちもテンション上がるよ!うん!これならゾーンのがいいかも!!」って。

「両方入れたら?」と友人は言ってくれたんだけど、なんとなくこのザッパと組み合わせるプログラムが見えてきたのよね。

もっとザッパが生きるようなプログラムが。

こうやって次のアイデアが生まれたりもするし。ザッパは好きなので今回は入らなくてもまた弾くだろうし。それとアレも組み合わせて弾きたいなー・・とかすでに半分くらいプログラムがイメージ出来てるし。ボツにしたからって、お蔵入り決定というわけでもないの。

さて、トラッキング・リストの手直しをしなくちゃ。結局、自分で思いついた通りにするわけだけど、気心の知れた信頼できる友人に背中を押してもらえるというのは幸せなことね。相談しても的外れだったり、ウザかったりするだけだと、占いとかに走るんだろうね。まーザッパとゾーンではこのCDにどちらを入れるべきか?を占ってくれ、とかゆわれた占い師も困るだろうけど。それでも「今、あなたの胸に占めている比重の大きい方が正解です」5000円、とか言われるんだろうか。

占いってもともと帝王学から派生したものらしい。帝王は他人に迷ってるところとか、悩んでるところとか見せてはいけないので、こういう背中を押して励ましてくれる占い師をお抱えにしていたという歴史らしい。悩みの答えなんて自分の中にあるのよね。ただ、実行する勇気が欲しいわけだ。清々しい気分で。自信を持って。

友達が励ましてくれるんだったら、それが一番心の支えにはなるよね。親はほとんどの場合リスクに敏感すぎるし。関係が近すぎて一緒になって悩んだりパニックになったりされるし。「あー・・話すんでなかったー・・」と思うことのが当然多い中、背中を押してくれる友人というのはもう財産みたいなものねっ

ワイン1本、2時間くらいかけて3時から2人で飲みました 付き合ってくれてありがとう。

あ~なんか今年はさい先、いいかも~
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録音3日目

2005年11月28日 | 現代音楽
今日からまた3日間のスケジュールでレコーディング。

本日の録音予定曲:バッカス祭→8分40秒、秘密の花園→11分

今日はピアノの弦にフェルトを挟んだり、いろいろ細工をして不思議な音色を作る「プリペアド・ピアノ奏法」の2曲を録音します。譜面台が透明なの、見えるかな? プリペアド、内部奏法のために特注したもの。オシャレでしょ

ジョン・ケージが始めたプリペアド・ピアノ。「バッカス祭」はもともとはマーサ・グラハム・バレエ団のボニー・バードの弟子、シヴィラ・フォートに依頼されて作曲したもの。オーケストラとか室内楽合奏も雇うのが予算オーバーということで、「なんとかピアノ1台でダンス曲を」と依頼されたジョン・ケージ。

「ピアノ1台でダンス音楽・・」とピアノの前で悩んでいるうちに、たまたまピアノの弦の上に何かを落としたのかな?

「ん?ナニ、今の音!?ちょっといいかも」と閃いて、いろいろピアノの弦の間にフェルトやら釘やら消しゴムとか挟んでピアノ本来の音色を変えてしまう発明をした最初の曲が『バッカス神』。その後、ケージはこの発明に取り憑かれて「ソナタとインターリュード」など名作を沢山作ってマス

ガムラン音楽のような不思議な響き。ピアノとは思わないよね。

ヤザワが大好きなプリペアド・ピアノ ピアノも先週とは違うピアノ、位置もマイクも変えて気合い満々

PM2:00調律のスズキさんとカタギリさんがくる。マイクで拾った音をモニターから聞いては、弦に挟んであるフェルト、ネジの位置を調整。微妙な位置でネジの金属音までマイクが拾ってしまうの。カタギリさんはマイクの位置、角度をモニター室と往復しては調整。今日はかかりそうだぞー・・

PM4:00「バッカス祭」録音開始。
PM5:00休憩
PM6:00録音再開
PM7:00「バッカス祭」録音完了。

本日の録音はここまで。「秘密の花園」のレコーディングは明日に持ち越すことに。

引き続き明日の録音曲「秘密の花園」のプリペアドの準備にスズキさんとかかる。カタギリさんはテイクの整理したりとコンピュータの前。

「秘密の花園」でピアノの弦の上に置くプラスチックのマテリアルをスズキさんが弦に合うように小型ノコギリ、ヤスリで削って作ってくれる。微調整の度にマイクを通してモニターで音色のチェック。「ん~・・中音部のあたりが・・ちょっと音がつまったように聞こえる・・」とかチェック入る度に、削ったり、重りを置いたり。。。

本日もすっぽんを飲んでいただくほどのお仕事をしていただきました

プリペアド・ピアノのほとんどのコンサートの調律をしているスズキさんならではのアイデア、技術で2時間かけて完璧な状態に。

PM9:00終了。

さすがにお疲れで、疲労のため少し熱があるようなお顔で帰られました。

明日は、ヤザワもスズキさんのパーフェクトなプリペアドを120%生かした演奏をするように、頑張りますっ

ありがとうございました。明日もよろしくお願いしますっ

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録音初日

2005年11月24日 | 現代音楽
木曜日:いよいよ録音初日です

バナナ・キャラメル・タルトとコーヒーが本日のヤザワの朝食兼昼食です。お腹いっぱいになると集中力に欠けるので、終日通して軽いものしか食べられません。

AM10:30にエンジニアのカタギリさん、調律のスズキさんがいらして、機材を運び込んでピアノの位置を動かしたり、吸音ボードを置いたりマイク・セッティングをなさってます。

今日、録る「ザ・セイム・スカイ」という曲はエレクトロニクスとピアノのための曲。ヤザワの友達、キャロリンのこの曲は2001年から何回も弾いてきて、今回いよいよ録音することに。今年の3月のコンサートでミキサーをしてくれたカタギリさんの素晴らしさに触発されて、この超!難曲をレコーディングしてみる気になったという。
「まだレコーディングは3年くらい先かなー・・もうちょっと弾き込まないとねー・・」と弾く度に思ってたんだけど、3月にこの曲をカタギリさんとご一緒したことで、「今この人に頼んでレコーディングしておかないと」という衝動に駆られたわけだ。今回のCDでもメインとなる19分という大作。

すごくカッコイイ曲なの 聞いた人も「きれいな曲 キラキラしてて、カッコいい~」って感想が多いし。だけど、ともかく弾くのは大変。何しろ弾いてる指が速すぎて見えない、自分では見えてるんですか?と聞かれるほど速いテンポで臨床感溢れる曲。四分音符が150で、16分音符でほぼずーっと弾いてるの。拍子も4分の3(4小節)→4分の2(2小節)→8分の5(1小節)→8分の3(1小節)→4分の4というように、ものすごいスピードの中で変わっていくし。その拍子のクリック(メトロノーム音)をヘッドフォンで聞きながらコンピュータとズレないように弾くの。

ほとんど『アドベンチャー』(大冒険)ですっ 

オチたら最後、舞台でポツンとピアノの前で座ってるしかないわけだ。

いや~・・こわっ・・でもスリルあるわ~

まーでも今日は録音なので止まってもいいんだけど、ミスタッチはしないように気をつけなくては

ピアノを練習してると、カタギリさんが隣のモニター室でサウンド・チェックしてはマイクの位置、角度を決めていきます。

PM12:30 セッティングが終わり、カタギリさんと録音の打ち合わせ。ヘッドフォンは両耳にするか、片耳だけのヘッドフォンにするか、ピアノの音は片耳の時は返さないか(弾いて録音しているものをコンピュータからヘッドフォンに音として送るか、ということ)、とかここまで弾いたら止める、とか。

1時ちょっと前に譜めくりをしてくれるネモトくんが来てくれました。

PM1:00 両耳と片耳ヘッドフォンの具合をみるため、軽くリハーサル。
PM1:30 録音スタート

PM4:00休憩 サンドイッチとミネラル・ウォーターを食しながら、テイク(録音したもの)を聞く。部分的に録音したものも含めて17テイクをチェック。その他、後の編集で使えるようなテイクを録る箇所を決める。その間にスズキさんがピアノの調整。ネモトくんはテーブルの上に置いてあった「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」を読み耽っている模様。ゴメンね、待ち時間が長くて。

PM5:30 録音再開。
PM6:30 本日の録音終了。

ネモトくん、スズキさん、お疲れさま~

カタギリさんが機材を整えている間、ヤザワはサロンパスを腕と手に貼りまくり。さすがにこの速い曲だけを何時間も弾いたので、筋肉がオーバー・ヒートしてます。ものすごく集中したので、知恵熱気味。顔も熱いです。

カタギリさんと明日以降のレコーディングに関して軽く打ち合わせ。

お疲れさまでした~ 明日もよろしくお願いしますっ


昏倒
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録音下準備

2005年07月28日 | 現代音楽
久しぶりにサウンド&レコーディングを買ってお昼を食べながら見たり移動中に読みました。

この雑誌は何か機材を買わなくてはならない時とかに買うの。1年に1冊も買ってないけど、こういう雑誌ってあると助かるね。特集はブライアン・イーノなので、そんなにジャンル違いという気もしないんだけど、やはり専門誌。

分からない単語とかいっぱいあるし。フツーの人が「音楽の友」とか見たときってこんな感じなんだろうか。

ちなみにヤザワは何を買おうとしてるのかというと、プロトゥールという音楽編集ソフトの簡単なヤツ。これのプロ・ユースがほぼ世界中のスタジオに入っているので、ヤザワは互換性を持たせてこれのアマチュアでも使えるヤツを買って学んでみることに。それとハードディスク。

ヤザワが録音したピアノ演奏で、間違ってしまった音とかをデータ上で修正したりできるようになりたいわけだ。それをハードディスクに保存して、本格的なスタジオに持って行ってミックスとかマスタリング(録音の入力レベルを整えたりするの)をプロの人に託すわけ。

録音する前から「間違える」ということが前提になってるのが情けなくもないけど、以外と慎重なヤザワ。サイアクな事態を想像して準備して、本番は思いきっていきます!

録音はまだ先なんだけど、細かい段取りはもう組んでおかないと。

例えばCD1枚分のプログラムが50分だとして、そのうちピアノソロの曲は3曲で30分、ピアノとエレクトロニクスの曲が2曲で20分だとしたら、

ピアノ・ソロの曲はピアノ・ソロの日でまとめて2日くらいで録音。途中で切って(演奏を止めて)、そこからまた先を弾いて繋げる必要があるかチェック。これは主に譜めくりをした音とかがノイズで入らないようにするため。楽譜を縮小コピーして繋げてみたりして極力めくらないですむようには準備するんだけど、どうしてもめくる場合は音が切れて残響もないような場所でめくるように楽譜も仕立てるわけ。それだと楽譜をめくったノイズだけを編集で除けばいいわけで。そこにピアノの音とかが残ってると「録り直し」になっちゃうからね。録音する場所も、そういった編集が多い曲はコンサートホールは不向き。曲ごとに「どの場所で録音するのがいいか?」ということを考えるの。

エレクトロニクスとの曲はエレクトロニクスの部分をヘッドフォンで聞きながらピアノを弾いて、ピアノの部分だけ録音するの。そして後からコンピュータでエレクトロニクスとピアノの部分をミックスしてバランスを整える。コンサートで聞いてるような状態にするわけ。

録音は調子が良くないと弾き直したりして「編集する」という作業が出てくるので、楽譜を見ながらペダルの場所も細かく決めておかないと。残響が残ってて編集しづらい、とか逆にフェード・アウトをかけたかったのにペダルを上げてしまったので残響がなくて突然音がなくなったような印象になったり。

だからコンサートの時とはまた違う練習の仕方もしておかないと。そういう細かいことも楽譜に書き込むし、そもそも暗譜が不可能な曲ばかり弾いてるからね・・下準備もかかるのよ・・

ふ~

10分の曲なら、1発でOK!ということもあるけど、1回ごとにテイク(録音したもの)を聴いてチェックするので20分。もし録り直すようだと「どこか今のテイクで使えるところはないか?」とかチェックもするし、使えるところがあればその前後だけ録音する、ということもあるし。もう一度アタマから全部録って、後で編集するということもあるし。なので3テイク録音して聞くだけでも1時間。それにはアタマ出しの時間とか、ピアノの部屋からモニターの所まで移動する時間とか、テイクを聞いて考える時間とかは入ってないから、ざっと10分の曲で1時間半はかかると計算して。

それが3曲で4時間半。その合間にピアノのチューニングも入るし。機材のセット、仮録音とかして機材の調子をみたりする時間も入れると1日で30分録るというのがギリギリで、しかもそれは全てが上手くいった場合。ヤザワが失敗しまくる、とかピアノの弦が切れてしまって張り替える、とかコンピュータの調子が悪い、とか何か事故が起きたときのことを考えて30分の録音に2日は確保する、というようにスケジュール調整していくの。

だいたいは「ヤザワが失敗しまくる」というのがやはり一番オす理由。うきゃ~・・

3回目とかまでは「じゃ、頑張っていきましょー♪」とか励ましてくれてるエンジニアさんも4回目とかになると「・・はい。
じゃ、いいですか?」とかだんだん不機嫌になってきて、それがますますプレッシャーとなって下手に弾いてしまって「・・・ではテイク8いきます」とかいう事態になるわけだ。

もうそうなると半泣きで弾いてるから鼻水とか垂れだして・・・ 「ここですするとノイズが入るからダメ」なんて余計なことを考えないようにして弾いてる・・とかゆってる時点ですでに集中してなくてアウトなのさー 

鍵盤までハナ垂らしてその上を弾いてしまってヌルヌルしてたんで指が滑って間違える・・・なんてことは風邪ひいてる時のコンサートとかではしたことあるし。舞台の上って照明で暑いの。風邪引いてなくても温度差とかでお辞儀したりするとハナ垂れたりすんだよねー・・


ってもうヤめよう。書いてて情けなくなってきたわ。

イメージ・トレーニングで「絶対1発で弾ける!私は天才!」とか思わないと
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裁縫BGM

2005年07月24日 | 現代音楽

今日も涼しいね~

昨日の地震の余震が来るかも・・とかゆうので、家でひっそりとバニラと暮らすことに。

今朝は8時起き。ちょっと戻ってきたかな? 涼しいし早起きしてるからいろいろはかどってマス。

さっきなんて縫い物までしちゃった。とかゆっても繕い物なんだけど。ニューヨークで買ったカットソーのカーディガン$10つーのが1回着ただけでほつれてきて分解しかかってたの。

さすが安物!洗濯機で洗ったらどうなるんだ?繕ってみるほどのカーディガンなのだろーか?「いっそ捨てるか?」という気にもなったけど、1回1000円じゃちょっともったいない。臭うまで着て、洗って分解したり縮んで形が変わったら捨てるか、と思い直して裁縫箱を取り出しました。

ネックレスは夢中になって作るヤザワなんだけど、裁縫とか手芸とか掃除とかはダメ。掃除も片付けたり整理整頓するのは嫌いじゃないんだけど、掃除機をかけたりとかがヤなんだよね。

だから裁縫もボタンが取れたときとこういう繕い物しかしないんだけど。それも上手くいかないと、途中で怒ってやめちゃったり。不器用なの。まず針に糸を通すだけでも消耗するし。ともかく爪が短くて牛乳パックもハサミでないと開けられないし。まあそれでも


縫ってこます。


と覚悟を決めてCDプレーヤーに先月買って以来ビミョ~に気に入ってるコーネリアス・カーデューの「マテリアル」をセット。このCDはタイトルの通りいろんなブツの音がしたりして、音楽というかラジオ劇でも聞いてるような感じ。実験音楽ってジャンルでまさに現代音楽なんだろうけど、それよりラジオ劇の効果音を聞いてるような感じで、立体的な感覚が面白いの。

バサッバサッ・・とか本を逆さにして振ってるの?みたいな音でいろんなリズムパターンをしてみたり。ヘンでしょ?

それでもこういうあまりにヘンなものを聞きながら裁縫をしたり洗い物(これもヤなことの1つ)とかしてると、不思議とストレスを感じないんだよね。もうこれは音楽療法に近いかも。他のフツーのポップスでもクラシックでもジャズでも、こういう自分がヤなことしてる時にかけてるとイライラするんだけど、このカーデューは「縫う」「聴く」「考える」と沈静化するの。

掃除機かけるときにもヘッドフォンで聞いてみるかな?

さーてまた練習するか。
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もうすぐ

2005年07月17日 | 現代音楽
帰るからね~バニラ(^O^)

ノラと打ち合わせを兼ねてランチ。一昨日仕上がったステファニーのマスター・テープをノラに渡して一安心。明日は朝7時起きで空港へ。日本に帰ります。

昨日はショッピング三昧。タワーレコード行って2万円分くらいCD買っちゃった!JAPANのCDを見つけて懐かしくて買っちゃったり。デヴィッド・シルヴィアン大好きでした。今、地下鉄の中で聞いてるんだけど。QUIET LIFEはやっぱりいいな!これを初めて聞いたコドモの時は、彼らの耽美的な音楽性とルックスに圧倒されて。チェルニーとかベートーヴェンとか練習してる自分はなんてダサいブスなんだろうと思ってたの。奥さん日本人なんだって?ゲイだとばかり思ってた。こんな芸術作品の彫刻のようなダンナを持つというのはどんな気分なんだろう。
このQUIET LIFEがきっかけで、トーキング・ヘッズとかテクノのはしりを聞くようになって、シュトックハウゼンとかの現代音楽系電子音楽も好きになったの。
今やシュトックハウゼンだってテクノと呼んで差し支えないし。

その他、ゴルチェのショップでドレスを衝動買い。ほんとに。いつ着るんだ?というデザイン。ショーウィンドウにかざってあって、すごく素敵だったの。「着てもいい?」って聞いたらSure,とか言いつつも驚いてたぞ。「買うからマケて?」と言ったら心底驚いた様子。まさか買うとは思わなんだな。交渉の結果、70%Offになったぞ。こんなの今コイツ(ヤザワ)に売らないと誰も買わないとフンだね。賢明。ヤザワのコンサート・ドレスの中でも、これまでになく大胆。ほんとにどんなコンサートで着るんでしょう、ヤザワ。(←バカ)太らないようにしなくちゃ。
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ゲリラ講義

2005年06月18日 | 現代音楽
月曜日に取手の芸大に特別講義に行くんだけど。

時間は4時入りだから2時に出ればいいし寝坊の心配はないし楽勝ねー

とか思ってたんだけど、芸大の先生からのメール見て気が引き締まったゾ。

なんでもヤザワの講義は5限目の途中(?)とかからで、その時間のポピュラー音楽の講義を振り代え扱いとかにしてもらってヤザワの講義を聞かせる・・とかいうことになってるらしい。

すげえ! まるでハイジャックだな、アタシ

人質(本来の講義に出席中の学生)まで用意してもらって。

占拠してからの洗脳案(講義内容)も練り直してみるか。
ちなみにお題は「映像と音楽のコラボレーションについて」

興味ある人いたら芸大生のフリして潜伏してみる?(→ますますゲリラ活動)
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ジョン・ケージ

2005年06月04日 | 現代音楽
夕べはキャロリンの曲が入ってるCD Infusionを聞いてから、キャロリンに電話してけっこう長電話。「聞いたわよ!」「いいCDでしょ!?なんたって私の曲が入ってるしね。それに私の曲が1番だし!(My piece is the BEST!)」とか盛り上がってから近況を話してるうちに、「トモコ、radiohead 好き?」とか聞かれて「まあフツーかな」「昨日、radioheadの曲をアレンジしたコンサートに行ったんだけど、すごくクールだったわよ!CDも買ったの。ちょっと聞いて?」とか言ってかけてくれて。電話越しに聞くこと10分くらい?

どこがradiohead?ってアレンジだったけど、キャロリンがこういうものを好むというのも以外。「ありがとー。もう寝るわ。
(←日本は夜中)よい1日をね!」でシメた日。

今日は北野善知さん(←ヤザワのメル友)のピアノコンサートに行ってきました♪(すみだトリフォニー小ホール)

北野さんのCDは「ニューエイジ」のコーナーにあるんだけど、たら~っ・・としてダラダラした感じの「癒し」系というよりは、爽やかで構築感のあるもの。ハンガリーに4年近く住んでたそうなので、ところどころ曲にもその影響があるの。バルトークに「ニューエイジ作って?」と頼んだらこうなるかなーみたいな。

コンサートは彼の自作曲がほとんどなんだけど、なんとジョン・ケージの In A Landscape を2曲目に弾いたんだよね。

これが!なかなか素敵でした!演奏もいいぞ!!やっぱジョン・ケージって才能あったんだー(←ヒドいね、私ともあろうことが)とか見直した、っていうの? 昨日もプリペアド・ピアノのCDとか聞いて「あら?いいじゃない」とか思ってたところだったから。

今まで弾いて聞いてきたケージなんて、まるで哲学書を音にしたらこうなった、みたいな曲ばかりで。うんざりしてたの。名前ばっかり有名で、何だよこのツマんなさ これだから現代音楽はつまらない、と誤解されるんだよなとか憤ってたわけ。どうしてまた突然そのツマらないと思ってるケージを聞こうと思ったのかもわからないけど、こういう時って妙に縁があるのよね。北野さんがケージ弾くなんてチラシにも書いてなかったから知らなかったわけだし。

最後から2曲目に「川の流れのように」を北野さんがアレンジしてまるでリストのような華麗な「川の流れのように」を披露。
全然泥臭くないわけ。これもニューエイジ

そういうコンサートにジョン・ケージが違和感なく紛れ込んでたの。
なんか嬉しかったなー 
「クロス・オーバー」という言葉も概念も古くなっていくといいんだけど。(消える、っていうんじゃんなく。日常的になるってことかな)

ああ、それこそがケージの狙いだったのかも。ガムランをピアノでやっちゃうとかね。今、気がついた。

radioheadも聞きなおしてみよ。
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練習

2005年05月22日 | 現代音楽
今日は秋にするレコーディングの1発どりの曲を練習してみることに。トラッキング(曲)リストのうち、2曲は絶対1発どり。 (注):「1発どり」とは曲をアタマからケツまで(足先、とは言わないの。下品な業界ねっ)止まらないで弾いて、録音すること。

今日はその2曲のうちの1曲、フランク・ザッパのピアノ曲の楽譜をン年ぶりに引っぱり出してきて練習することに。

弾いてみる

1段も進まない・・・

まあ別に珍しいことじゃないから。ン年も弾いてなければ当たり前。今テレビでやってる謎のピアノマンが「プロ並みに」弾いた、とかいうビートルズのアレンジやら「白鳥」よりは軽く100倍は難しいだろうしね、コレ!だいたい記憶もあるんだし、弾いてるうちに思い出すって!!

と自分を励ましながらやってたんだけど。

ふ~・・・

コレ、最後に弾いたのいつだったっけ? なんか思い出せない。記憶も消えてるのか?

まあ今日は久しぶりなので、半分の12ページまでゆっくり弾ければいいわ・・とか思って3ページで休憩したまま。

なんだか長~い夏になりそうだなー 冷夏らしいという予測を聞いたのがちょっと救い。
まービールでも飲むかーで終わった1日。ここ3年、自宅で飲むビールは銀河高原ビールの白ビールの缶か青いビンのかどっちか。ビール酵母ってニンニク臭とか分解するんだよね。ここのビールでキムチとかいっぱい食べても、全然臭くならないの。痛風にもならないんだってよ。

よし!明日は頑張るぞ
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