ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

返信アリ

2007年07月22日 | 音楽
ヤザワがぶつぶつ考えごとしていたブログに、NYの杉山さんからレスいただきました!

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『ブログ、僕に関する部分の追加 コメントをすると、レコードでのピアノの高音・低音の右・左は、おそらく半 々くらいでしょう。一般的には、クラシックは、観客がピアノを見る配置ーー ー即ち、高音が向かって左のスピーカーから聞こえるーーーが殆どで、ポップ は演奏者が鍵盤を見る配置ーーー高音が向かって右のスピーカーから聞こえる ーーーが多目、ジャズはどっちも有りという気がします。

MIDI音源のモノ・ステレオ録音の話しなどとも似たような要素があるものと思 いますが、伝統的に、クラシックは離れたステレオ・ペアのマイク主体での録 音でしたから、ピアノの蓋の構造上、ステイジでのピアノの置き方は決まって きますので、(ピアニスト本人以外には)どうしたって高音は左寄りに聞こ え、ステレオ・マイクもその様な定位で音を拾う訳です。ポップ系の録音な ど、ピアノ内部にマイクを突っ込んでしまえば、位相情報を大幅に含む離れた ステレオ・ペアの作る音像が主体にならないのでーーーパン・ポットに依るレ ヴェル操作での定位ーーーどちらに振っても問題がありません。

最近は、しかし、コンサートでも、PAの音(の方)がしっかりとしていて、 どの席にいても同じように総てが聞こえるように努力する為、目の前に見える 音像イメイジとは異なる音像イメイジを聞かされていることが、非常に多くあ る様に思います。

それと、CDになって問題なくなりましたが、LP時代は、針飛びせずに大き なレヴェルで再生する盤をカッティングする制約上、ベイスはどうしても真ん 中でしたから、あまりに幅広いピアノ音像で、低音部をガーンと弾かれると対 応出来ないとか、更に色々な事があったのだろうと想像します。』

*********

LPからCDになって、今後はブツとしてのCDの行方が問われる時代、先達のお話と最先端の現場のお話を聞くというのは大事なことです。ありがとうございます!

MP3で音楽がダウンロードして簡単に聴ける時代に、「モノとしての音楽を創る」ことの意味を考えていないCDは、CDとして存在する意味がなくなっていくと思う。今でこそMP3という音のクオリティがAIFF(CDのクオリティ)に比べて劣る、ということと、CDという「モノ」に対してのノスタルジーを感じる世代が音楽を聴いているという世相にCD産業は支えられているわけだけど。

モノとしての付加価値というものを創作出来ないと、CDを創るということはいずれ高齢者マーケティングになってしまうよね。

「付加価値」ということを考えるヤザワも旧世代としてのノスタルジーなのかもしれない。音楽はしょせん音、聴覚に訴えるもの、という科学が進歩したが故に原点に戻るというのも皮肉なことだなと思う。

ただ、ヤザワ自身はモノとしての音楽を創っていくということに、悲観的ではなくて楽観的だったりする。これでも(笑)。もう工夫の余裕もない、もはやこれまで、と思ったらそんな未来の見えないものについて悩んだり考えたりすること自体やめてしまうという性格だから(笑)。

まだ、データとしての音楽、ということ以外にもやってみたいと思うアイデアも実現させたい。
頑張ります!

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再び風邪

2007年07月15日 | 日常
台風模様ですね。どうせヤザワはこの週末は家にいるしかないんで、別にいんですが。

またしても風邪を引いてしまいました。

もうこれは「タルんでる」という域ではなく、免疫力が弱ってるようです。海に行きたい

5月に丸2週間は喉の痛みに苦しみ、全快まで3週間かかったばかりだというのに。

「前回いただいた薬はほとんど効きませんでした」と医者に行ったら、AVEROX 400mgという1日に1回だけ飲む抗生物質を処方されました。

薬局で:「このお薬は飲んで30~40分すると意識を失ったりする、という報告がありましたので、朝に1錠と書いてありますが、夜にしてくださいね」とか言われるし。

ひゃ~・・インフルエンザの薬、飲むと飛び降りたりするケースもあるという「タミフル」もそうだけど、風邪のウィルスが強くなっているので薬も劇薬化してるわけか。寄生虫を駆除して清潔な国家を築いたら、病原菌の猛威に苦しむわけか。0ー157なんてインドネシアでインドネシア人で感染する人なんていないらしいよ?(←5月の風邪の時に読んだ本で得た知識)

ともかく喉が痛くて耐えられないのと今回は2週間も苦しみたくないので、この劇薬、アベロックスを夜の食後に飲むことに。

シャワーも浴びて、歯も磨いて、バニラもゴハンを食べたら薬を飲みます。飲んだら一目散に布団に入ります。ともかく意識不明になるんなら布団の上がいいからね。そのまま寝ちゃえば一緒だし

今ひとつ、「気絶」「失神」と「睡眠」の違いが分かってないヤザワ。

失神して6時間経過したとしても、それは睡眠ではないとしたら、も1回寝た方がいんでしょかね

身体の向きを変えても咳が出ます。ちなみにまだ失神もしてません。今日で3日目。3錠目飲んだけど。

ケーブルテレビでやってた『猿の惑星』を見たら、ますます具合が悪くなるし。『4Rooms』は良かったな。再放送も1回見よ。

本も買ったし。

『ニューリッチの世界』臼井 宥文著/光文社
『マイホームレス・チャイルド』三浦展著/クラブハウス

↑『下流社会』のヒットでこのところ三浦さんの本をよく見かけます。『上流な私?下流な私?』も読みました。←レビュー通りつまらなかったです(笑)。「下流社会」のインパクト、ネタを引き延ばして使い回してるような著作が多いと思うのは、それだけ『下流社会』は社会現象化したという現れなんですね。入門編のようなその他の著作はいずれも1時間で読めました。

この『マイホームレス・チャイルド』は「下流社会」以来、久しぶりに良かった。三浦氏曰くの今どきの若者って、1970年代のアメリカにおけるヒッピー、サン・フランシスコのヘイト・アシュレイ(ヒッピー誕生のエリア)のカフェなんかを彷彿とさせます。日本を活性化させる次世代は、このニュー・ヒッピー(下流層)だと思いました。「中流」だけはいつまでも中流で税金を1番沢山払わされるという構図は未来永劫不滅なんでしょうけれど。

『ニューリッチの世界』の著者、臼井氏は富裕層ビジネスを手がけているビジネスマン。どうしたら「成り上がり(ニューリッチ)」からカネ臭くなく優雅で洗練された「資産家(オールドリッチ)」の仲間入りが出来るか、ご本人とご息女の教育から実践されています。社交ダンスを習おう、とかアート作品を買おう、とか娘はスイスの名門校に留学させよう、とか(笑)。

あと1つ、何か楽器がお出来になると、ご息女の皇室入り、妃殿下になられる確率が出てくるかもしれません(笑)。アートを投資、投機が動機で買ったりなさるのは成り上がり臭がプンプンといたします。「カネさえあれば」という根性は見透かされますからね。そういうことをしてもお下品でないのはオールドリッチです。

楽器を習って音楽を奏でるというのはカタチ、モノとして(楽器以外)存在しないため、その習得にかけた費用というのが優雅な香りをまとわせるのです。

↑とかゆって営業に行ってみたりして(大笑)
名刺の肩書きは:『富裕層の教養コンサルタント』。裏は『ホロスコープ、統計学占い』。ピアノは教えないわけよ。富裕層ビジネスだから(笑)

と楽しく拝読いたしました

さて、『高橋悠治コレクション1970年代』(平凡社)の続きでも読みながら失神します。


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七夕に思う

2007年07月08日 | 日常
うそこメーカー矢沢朋子の脳内イメージ

大ヒット中の『脳内メーカー』をようやくやってみましたー♪

人気のあまりアクセスが殺到してサーバが重くなっているので、短気なヤザワは待ってられなくて2週間ほど前にあきらめていたという。少しブームは落ち着いたのかな?

笑えます! この他、『矢沢朋子高校』『矢沢朋子市』『矢沢朋子戦隊』など盛りだくさん!

さ~明日からも「脳力」の通り:遊んで、悪だくみして、ワイ談に花を咲かせたことは秘密にして生きていきます!

本日、七夕はヤザワの母の命日です。↑こんなヤザワを産み育てた根源の片方は5年前に亡くなりました。いまだに命日前の何週間というのは梅雨のせいもあるんだろうけど、体調がすぐれません。「もうすぐお母様の命日ですね」と言われることも、実は辛いことの1つ。本当はお誕生日の日にこそ思い出話なんかをしてみたいんだけど。亡くなった日じゃなくて。

でも今日は形式的なお参りだけで、その後の食事はほがらかだったので楽しかったかも。

そして帰ってきてからも故人を偲んでました。↓こんなヒトだったんです。。。
うそこメーカー矢沢あつ子の脳内イメージうわ!当たってるかも!!

父親も入力してみました!父親の「脳内」は・・・恥ずかしくてアップできませんっ

う、うぬ~~ この2人からヤザワは出来たワケか。それにしちゃー上ー出来じゃん?

9月には女の子の赤ちゃんが誕生する弟夫婦。ぷぷ(笑)シュミレーションしちゃおー

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両刀使い

2007年07月07日 | 音楽
に少ーしなったかもしれません


右利きのヤザワが左手を使う頻度が増えたということなんですが。

2週間前からコンピュータのマウスの位置を左側にしました。使用のマウスはケンジントンのボールが真ん中についてる4つボタンのタイプ。スクロールもくるくると回すヤツ。(Kensington: Expert Mouse: 4-button Optical Trackball with Scroll Ring)

スタジオ・エンジニアのみなさんにはおなじみのこのマウスは、プロトゥール(波形編集ソフト)を使ったり、音楽ソフトを使う時には必須のもの。ともかく音楽を聴いて、データを追うというスピードにはフツーのマウスでは大変すぎなのでね。

1度使うとあまりの便利さにもう普通のマウスは使えません。1万円くらいでしょうか。ま、それはともかく。

このマウスを右手側に置いて、マウス操作は右手、左手は資料を見たりとしてたわけだけど。

1ヶ月前くらいから左肩がものすごくこって痛くなって、そのうちに左のお尻、左腿の付け根まで痛くなってきたの。

座骨神経痛です。明らかに。

右手はマウスを動かすために常に脱力した状態であったわけだ。そのしわ寄せが身体の左側にきたという。

今までだったら整体に行って身体のバランスを治したりしたところ、ふと思い立って「しばらくマウスを左手で動かしてみよう」と。

始めはポインタが全然思った所に行かなくて、ものすごく時間がかかっていたんだけど、4日くらい経ったら右手ほどのスピードではないけれど慣れました。

そしてコンピュータに向かう時にはこれまでと逆、左手でマウス操作、右手で資料やらを見る、ということにして2週間目。

今日、ピアノを練習している時に、突然なんとも言えない違和感を感じたの。

「この曲は右利き用に書かれた曲だ!」という感覚。ちなみに曲はリゲティのエチュードです。

左手の親指、ひとさし指、中指が右手のような感覚というんだろうか。そして右手の中指、薬指、小指の感覚が左手の感覚を持っているというか。。。

利き手というのは親指、人差し指、中指を常に使わない?以外と薬指、小指というのは脱力した状態なのかもしれないと思ったわけなんだけど。

それと反対で、利き手でない側の手というのは、中指、薬指、小指というのを中心に感覚がない?それともこれはピアニスト独特の感覚なんだろうか??

「まずいなー・・右手は高音なので、メロディとか大事なモチーフが多いから、これは良くないかもしれない・・」と思ったり。でも左手はいつになく軽やかで、内声部とかの弾き分けがものすごくクリアなの。うーん。一長一短とはこのことか?

そしてさらに

今日、外出時にエスカレーターに乗るとき、どっちの足を出したらいいのか分からなくなって、ものすごく怖かった、という経験をしました。

左足から踏み出したんだけど、なんだか怖くて手すりに掴まったという。

まるで初めてエスカレーターに乗るような気分でした・・

どっちの足で踏み切って乗っていたのかも意識していなかったのに。右足で乗ってたんだろうか???

利き腕を怪我したりして、反対側の手でしばらく暮らしていた人はこんな経験をするんでしょか

ちなみに左尻の座骨神経痛は完治しました。左肩の鈍痛のような肩こりも取れてるし。

それからもう1つ

電話の受話器も左手で取るようにしたんです。そしたら、イライラしていたコードの「ねじり」もいつの間にか解消されてるの!

「あ~も~っ!なんでこうコードってねじれるのっ!!」と、たまに受話器をぶらーんとさせて直してたのが・・・

利き手はスナップが利くので、無意識のうちにねじってるんでしょか??

右肩がこりだすまでこのまま続けて、こったら右手を使うようにする、という習慣にしてみようかな。

ともかく!フーガとかポリフォニー形式のピアノ曲では「まだこんなにスキルが上がるものなのか!」というカンドーがありました!

「内面の円熟、解釈を反映させた演奏」を追求するのは当然として、日々「身体作り」から取り組むことで得られる可能性というのを忘れてはいけないと久々に思ったわけだ。エクササイズとかの基礎体力、筋力作りとは別に。常に「身体」の調子に意識を集中させることも習慣づけないと。

やはりピアノは相当にフィジカルなものですね。

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ブツブツ・・(引き続き)

2007年07月04日 | 現代音楽
ジョン・ゾーンが主宰しているレーベル、TZADIKのプロデューサー、杉山さんとCDのミックスについて話したことがあるんだけど。去年NYに行った時だったから12月だったのかな。

TZADIKはコンセプトごとにシリーズを設けているので、杉山さんはジョンがピックアップしたさまざまなジャンルのアーティストの録音、ミックス、マスタリングに関わることも多い立場。基本的にアーティスト自身が音源を仕上げることにはなっているレーベルだけれど、やはり相談にのったり手配をしたりと色々やることはあるんだって。

杉山さんにピアノの録音についてお話を伺っていて、コレはピアノにいい!と思うマイクが最近あったんですよ、とか教えてもらったりしてるうちに、ミックスについての話しにもなって。

「ピアニストっていうのはスピーカーに向かってピアノのCDとか聞く時、どうしても右側のスピーカー、つまりLeftから高音部、Rightから低音部が出ないと気持ち悪がるんだよね。ピアノっていうのは弾いてる時というのは右方向が高音、左方向が低音だから、それがスピーカーと対面した時にもそうならないとしっくりこないらしいんだね。でも、オーケストラなんて客席から見て右側にコントラバス、左側にヴァイオリンを配置してるじゃない?それは低音はLeft、高音はRightというステレオ的に正しい配置だと僕は思うんですよ。なので、ピアノでもCDにする時はそうするべきだ、と僕は主張するんだけど、やっぱりジョンは嫌がるんだよね」

なるほどー。ジョンももともとはピアノ科出身ですものねー。そんなことヤザワは考えたこともなかったけど、そういえばミックスの最終段階でエンジニアさまに「どっちに振りますか?」とは聞かれた覚えがある。シュミレーションもしたような気もするけど、徹夜作業でふらふらだったこともあって、どっちもたいして違和感なかった気がする。なので「フツーはどっちなんですか?」と聞いて、フツーな方にしたと思う。

というようなことを言ったら杉山さんは笑って「どっちでも大丈夫、というピアノの人はかなり珍しいですよ。そうあって欲しいけど。なんだか右利きの人が左手でお箸を使ってるような気分らしいですよ」と仰ってました。

へえー面白いですね!とかその時は笑って忘れてたわけだけど。

何ヶ月も経って思い出したわけだ。どっかで「コレはちゃんと考えてみる必要がある情報だ。酔っぱらってない時に」とか脳が記憶してたんだね。その時は無反応でも、何年も経って思い出したり、「ああ、そうだったのか」と解ることもよくあるヤザワ。長生きできるといんですけど。

もしピアニストがミックスに立ち会って:「右側(L)のスピーカーから左手が聞こえるなんて気持ち悪い!」とかゆって、じゃ、左右逆にしましょ、というミックスがピアノのCDのスタンダードになっているとしたら・・・

ピアノのCDは特殊ジャンルということになるんだろうか。

他のCDは全部L=低音、R=高音と振り分けてあるんだとしたら、そうだよね

うーん。もしこの「ピアノの常識」と逆のミックスをして、杉山さんが主張するところの「ステレオ的に正しい振り分け(ミックス)」をしたら、気持ちのいいものが出来るんだろうか?それとも気持ち悪いものが出来るんだろうか?

ピアニストのリスナーは圧倒的に「ん?なんかこのCD、ヘン??」とか思うんだろうか。

ピアノを弾かない人以外は:「お!なんだかいい感じ。フツーのピアノと違うね!」とか思うんだろうか。

どーなんでしょね


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