ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

ローズゴールドと黒文字盤の醸し出す気品ある高級時計を貴方に

2008年01月27日 | 日常
↑埼玉県の特別徴収対策室(税務署)の出品。フランク・ミュラーの時計。開始価格40万で、85万1000円で落とされてました。出品タイトルも頑張ってるし、いいブツ差し押さえたじゃん。やるね。埼玉税務署。

官公庁オークション入札開始!

というニュースを見てクリックしてみたら・・・税金を払わなくて、差し押さえられたモノがいっぱい出てました。

十勝市町村税滞納整理機構の出品は:ティアラ イミテーション(1)ケース無し
開始価格1000円で7入札あって3900円になってました。売れてよかったネ。

有名なヤフオク!と違って、ひと昔前の質屋というか、ドンキのリサイクル版というか・・「こんなモノでよろしいんなら、是非ヤザワも物納にさせていただきたい」と思うようなモノでいっぱいです!ヤザワもイミテーションのティアラとか持ってます!ドレスも「貸衣装屋が潰れた?」といういくらい、古くて汚いドレスがいっぱい出品されてました。けっこーな値段で入札されてるし。ヤザワのもう着ないドレス、引き取って(差し押さえて?)売ってくれないかナー。税金より高い値段がもしついたら、来年分の税金にストックしてくれていいから。

まーでも売りやすいものから持って行かれてしまうんだろうね。「お願いっ!ピアノだけはっ!それだけはっ!」みたいなことになるに違いない。そろそろマジメに領収書を整理したりしないと。確定申告の書類も来てるし。それにしても今どき、山形県の動物のはく製の出品は考え直した方がいいと思う。例えワシントン条約の絶滅危惧種指定動物でないにしても時代性を考えて。毛皮のコートとはまた違う印象があるのよね。丸ごと1匹だし。

とかエラソーなことを言ってるヤザワですが、「人体の不思議展」には2度足を運んでるという。人間とは矛盾に満ちた、何とも浅ましい生き物ですネ。

ヤザワの持ってるジーンズの大半は、太って着れなくなった弟からのお下がり。身長は弟のが高いけど、脚の長さはあんまり変わらないので、キツくなると「履く?」とくれるので「ワ~イありがとー」とか素直に喜んで着てたんだけど。

先日、9月に女子が誕生した愚弟夫婦に:「そういえば女の子の赤ちゃんだから、ひな人形が要るね。ママのがあるから、あれをあげたらいいかな。いい人形だ、とかゆってたし」とか思いついて電話をしたら:

「ヒトにボロ押し付けんなよー新しいの買うから、いい!」だって。

一体、どういうつもりでヤツはジーンズをくれてたんだということを初めて考えたヤザワ。単純に好意だと思ってたんだが。(←夫婦で増量中!)インキンでもないと思うので着てたわけだけど。『古いもの=ボロ』『ボロをくれる=失礼』とどうも思い込んでいるらしい。

関西の京都とかだと、戦火に遭わなかったから、代々の歴史あるひな人形を受け継いでいくのがその家の歴史なんだけどね。東京は空襲で受け継ぐべき由緒正しいひな人形なんてものは残ってないから買ったんだけどね。

確かに何でも新しいモノを買うことが戦後の復興にも貢献したわけだし、「新しいことはいいことだ」思想で中産階級の消費欲をあおってきたわけだから、そう考えても不思議ではないかも。まして弟はヨーロッパとかに住んでたわけでもないから、古い=歴史=格式とか、そういう価値観に触れたこともないはずだし。そういえば、ヤザワがパリの蚤の市とかで買ったアンティークの服とかを「よく気持ち悪くないね?」とか言ってたな。その時は気にしてなかったけど、そういうことだったわけだ。

ま、「華麗なる一族」というワケじゃ全っ然ないので、分相応に新しい安価なひな人形でも買うのがいいのかも。ドンキあたりで。

赤ん坊が舐めても事故にならない人形にせめてしな~~


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評論は哲学ありき

2008年01月26日 | 音楽
デジカメにストックしている写真を新年会で見せてたら、「スライド・ショーにしてアップしたら?」とゆわれました。今年最初のPC課題。どうやるんでしょね去年、ジャワ島に行った時の写真とか、ブログに載せてない写真で面白いと思ってくれたのがあるみたい。うむー・・このgooブログでは出来ないみたいだけど、My Spaceとか.Macでは出来そう。近々、やってみます♪

年末年始の忘年会と新年会も終わり、今後はフツーの飲み会となりました。
先日の新年会(!)の話題で:「ヨーロッパでは批評、評論といえば哲学系の人間がやるものなんだけど、日本だと人文系が評論をするという奇妙なことになっているので、日本の評論という分野はダメなんではないか」ということが話題になりました。
なるほどー。その現象は音大の声楽科を卒業した小、中、高の音楽の先生が歌のピアノ伴奏をしてるようなものなんだろうか?声楽科も復科でピアノは必修だから、卒業して家でピアノを教えてる人もいるらしい。そういう先生に習ったか習ってるのかな?と思うようなピアノ・ブログってけっこうあるよね。バイエルとかハノンとかに取り組んで。あれなら音大のどの科を出てても教えられるし。生徒は絶対に上達しないから、先生のレベルもバレないし(笑)うまい商売だと思う。(大笑)そんな先生に習ってソナチネまで弾けるようになったら、儲けものだと思った方がいいかも。

ハノンというのは日本でだけ有名なんだよね。ドイツとかフランスの音高生とか音大生なんてほとんど知らないと思う。楽譜見せたら笑われるんじゃないかな。「ナニこれ~?さすがオタクの国!」とかゆわれて。

先日、同級生の友人(ピアノ科卒。レパートリーはクラシックものオンリー。現代曲はバルトークまで)から1年ぶりでバニラをお風呂に入れる直前に電話があって。内容は:生徒だか知り合いのお子さんが芸術情報系の学部に進学したがっているので、ついては「かいつまんで」どのような指導をしたらいいか話しを聞かせて欲しいという。1年前にも確か同じ相談を電話でされたような・・

「小論文とか音楽史とかー」とかゆったら:「ワタシは小論文では何を教えたらいい?」と聞かれて思わず無言になってしまったヤザワでした。教え込むのもかったるいので:「ちゃんと志望校に詳しい楽理系の先生について、いろいろ聞いた方がいいと思うよ」という実にまっとうで親切なアドヴァイスを1年前にしたはず。

「小論は楽理の人に習わせてるの」「じゃ、その人に聞いたら?」「よく分からない、っていうの」「・・・(めんどくさいんだー)」と察したヤザワ。

「まあーそれはご縁がないのかもしれないわねえ?あまりご縁がないものに、しゃかりきにならない方がいいんじゃない?じゃ、悪いけどバニラがお風呂場で待ってるから、ごめんあそばせね~」と6分で切りました。やれやれ。

1年もアイツに何をそのコは習ってるんでしょね

ということを聞くのを忘れた(笑)。その同級生は:声楽家や音楽学の人が下手なピアノを教えてるんだから、ピアノのワタシだって、ソルフェージュや楽典はもちろん、小論文とか音響理論とか教えたっていいハズよ!だいたい評論家とか言ったって、何にも分かって書いてないじゃない!

とか思ってるに違いない。

情報系は音大の歴史の中でもようやく10年ほど経った新しい学部なので、こういうことになるわけだ。その学部が設立される以前のカリキュラムで音大を卒業すると、情報系の知識がまるでないわけだ。なので、「世の中に遅れをとるまい」と卒業してからも勉強をしていないと、このように「どこの田舎の町のピアノの先生?」ということになってしまうという。

まーその芸術系情報学部系を志望して、同級生に1年くらい何を習ってるんだか分からないそのコには気の毒だけれど、しょうがない。ホントに芸術系に行きたいんなら、全入制(試験無し。希望すれば入学できるという)の音大というのが今は幾つかあるはず。入ってイチから学ぶのね。

↑ということを、同級生の誰か、ソイツに伝えてあげてください。ネットとかもしてないと思うから、ブログも読んでないと思う。「らんこったら、すごい意地悪なのー!不親切で!!」とか怒ってるヤツにです、はい。

ああ、それで、何でこんな話しになったかというと:評論とか批評というものを、演奏系の人間が読んで「なるほど。やはり視点も考え方も違う。面白い。素晴らしい。勉強になる」と思わせて欲しいと思ったんです。誰が上手だ下手だ、「立派な演奏だ」とかどうでもいいわけです。だいたい弾けない人間(評論家)にそんなこと言われても「何さ、エラソーに。じゃ、自分で弾いてみろって!」くらいにしか思わないんだな。

何か演奏系とは違う知性を見せてほしい、と思うことがあるわけだけど、それが「哲学」に託されるということを知ったのでした。


飲み会も勉強になるなー
飲んだくれてるだけじゃないんです!


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小さな幸せ

2008年01月08日 | 文化・芸術

仕事始めのようです。今日は「明日までにお返事ください」メールやら、レッスンやらとあって、「なんだかせわしないわネー・・」と思ったのでした。これから3月に向かって年度末のシメがあったり・・・

美食と美酒と読書三昧だったシアワセな冬休みの終わりです。

そうは言っても、毎年、年初めには昔から2日が「弾き初め」と決めていたので、この日からベートヴェンの後期のソナタとかドビュッシーのエチュードとかショパンのバラードとかシェーンベルクとか、いろいろ弾いてコンディションを確認するということは念入りにしているので、全く何もしてないというワケではないんだけどネ。

それと逆立ち。コレが出来なくなったら人生の方向転換をしなくては、とは思ってるから。逆立ちが出来なくなったら、ジーンズを着るのはやめると心に決めているの。身体のキレが悪くなったら、もうカジュアルな服は一切着ないで、普段でもワンピースかスカートにブラウスとかセーター、というフェミニン路線にして、言葉使いも「わたくし」にして、つんとすました態度に豹変すると決めているの。

さ。大丈夫かしら。路線変更かしら。とりゃあああーーーーっ



大丈夫。寒がりだからヒップホップも土方も両方イケそうなフリース着てるけど、春になったらジーンズはきます

ところで:結局、買ってしまって夢中で読んで2回は読み直してしまった:図説 食人全書/マルタン モネスティエ著/原書房

素晴らしい良書でした ホントだってば。

ファンになってしまいました。この人の本のテーマがほとんどグロ、フェティッシュ系にも関わらず、変態本になっていないところが、さすがロジカルなフランス人ジャーナリストです。「タブー」は解決されていない問題として捉え、なぜそれについて考えなくてはならないのか、ということまで掘り下げて書かれています。

そう。こういうグロなものを「おえ~っ」というようにしないで多角的に検討する、という趣味の悪い(←いい意味でネ)インテリジェンスというのはフランスのお家芸。

ナゼ今「人肉食」なのか。ナゼならば2040年には3人に1人しか赤身肉が食べられない食糧難の時代が来るから、という歯が浮くほど怖い現実を見据えて書かれた本でした。日本の食料自給自足率なんて40%くらいなわけだから、輸入が途絶えて何ヶ月持つか、ということを改めて思い起こしてゾ~っとしたわけです。
食文化としての食人、大飢饉や漂流、遭難時の生きる糧としての食人の歴史が、キモい写真と正確な年号で記されていて、ドライ・アイになるほど見入ってしまいます。近年、近代国家(!)で起こった大規模な食人(!!)は99年です。北朝鮮やアフリカ(←それは不思議でないとして)以外です!衝撃です!うほー クジラやイルカを食べる民族が、「非道だ!」と胸を張って言えるのか:謎です。
結びは:葬式なんかしてる場合ではない。死んだら:「肉」だ。いかに罪悪感や嫌悪感なく、この貴重なタンパク源を食すべきか、食品業界、企業が開発していくだろう。だって。

この他、澁澤龍彦の「少女コレクション」とか、まだ読んでなかった澁澤モノを読んだり

年末はフグやらステーキを食べたり、元旦に横井さんが差し入れてくれた高級オーガニック・ワインを飲んだり、シャンパンを飲んだり、金箔入り日本酒を飲んだり、ローストビーフだチーズだなんだ・・・

で:よく逆立ちが出来たもんだな!と。

さて、今週からはヒッキーも返上して、新年会にGo!

コンサートにも行きます ↓

~松永通温生誕80年記念~
3ジェネレーションコンサート
08年1月17日(木)19時開演 
東京文化会館小ホール

家系的には4代音楽家という日本音楽史上でも希な松永家の2代目、松永通温氏の個展です!ピアニストの松永加也子さんは通温さんの長女、ハーピストの平野花子さんは孫という音楽一家が、家長老(?)の生誕80年を記念してのコンサート。 花子さんは去年のUSA国際ハープ・コンコールで日本人初史上最高位入賞(2位!)の松永家が世界に放つ俊才。3月のオペラシティでのデビュー・リサイタルの前に、プレ・お披露目の演奏となります。


演奏曲は全て松永通温作品。

1:ディスインターラクション=メディテーション ソナタ フォー ハープ(2000/2007)改訂初演
2:ソナタ 春(2000/2006)改訂初演
3:不思議な花の咲く地帯(2003)初演
4:ウェイヴズ フォー ピアノ(1984)
5:メディテーション(1999/2000)改訂初演
6:メディテーション(2002)初演
7:メディテーション(2004)初演
8:メディテーション(2005)
(2はピアノとハープ、1はハープソロ、4~8はピアノソロです。)
演奏は、ピアノ松永加也子、ハープ平野花子
一般3500円、学生1500円

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