土曜日の夕方のことです その日も雨 雨ば~っかり
彼女は、そこから私を見やり、何気ない仕草で向きを変えた
言葉にしたら『ねぇ ちょっとこっち来てごらんよ』とでも言いたげな風でもありました
歩き出した姿を見送りながら掛け寄り、思わず立ち止まった私です
テラスの片隅に、長くて黒いものが横たわっているのが分かったけれど
そこは、いつも彼女が用を足す場所でもあるので、呑気に笑って眺めていた
≪その彼女とは ↑ この方≫
「また随分と長いものをお出しになったのねぇ」 黒々としてピカピカなモノ~
「すぐに始末しないと不味いわ」そう判断して、私が部屋に戻ろうとしたその時
何を思ったのか、彼女はその長くて黒いものに、チュッとkissをしました
「これこれ駄目だよ- それは食べたらいけない・・・の・・・よ・・・・・ぅ・・・・」
ウギャ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
な、何なの? いったい~~~ なんなんだぁ~~~~~
チッ
そのモノは、突然動き出した
何と表現したらいいのだろうかぁ-
身をくねらせたがイイのかな?
クネクネとして、更に長いモノの先が、グイッと持ち上がった
目、目がある 黒くて長くてピカピカなモノに “目”が付いている
い、いったいあんたは誰? 何モノなんじゃー ???
へ、へ、へ、、、 へび 蛇じゃったぁ- 嫌じゃ- もう駄目ぇ~
この庭に、蛇がいたとは驚いた それも、テラスに上がり込んで
レディ・ねねったら、その蛇にチュッて… ホントに背筋が凍ります
「ねねちゃん こっちにおいでぇ ダメよ ダメ ダメ 」
呼んでも聞く耳持たず“レディ・ねね”ったら、果敢にも向かって行く構えです
当の蛇様は、鎌首擡げて威嚇しております ヒィエ~ どげんしたらよかと~?
女戦士と化した“レディ・ねね”を咄嗟に抱えて、一目散に逃げました
部屋の中から覗き込むと、クネクネの状態で暫くそこにじっとしていた・・・
その時、相棒からの電話が入った為にその場を離れ、再び戻って確認すると
いつの間にか姿は消えておりました あ- 良かったぁ~ でも怖かったぁ~
ほっ
幾ら雨が降り続くからって、なにも我が家のテラスで雨宿りなんかせんでもよかろ?
庭の草取りが出来んなるじゃろ! 及び腰だったくせに、文句だけはいっちょ前な私
流石にカメラを向ける気にはなりませんでした まだ目の奥には残像が残ってます
(蛇に罪は無いですが、この世で一番苦手なんですぅ) ブヒィ-