早稲田大学 横浜稲門会 ブログ

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7月俳句会報告

2023年07月16日 07時21分23秒 | 俳句会

7月15日 俳句会7月例会を行い、欠席投句を含む、11名分33句で選句を行いました。高得点句及び作者名は以下の通りです。選評および作句コメントは、代表世話人の小板橋泰山(俳人協会会員・全国結社「万象」同人)が担当。

4点句 初ゆかた手足の長き乙女たち 作者:小板橋泰山(作句コメント)

浴衣は現在、気軽に着られる外出着にもなって、盆踊り・夜店などで見かける姿は夏の夜にふさわしい涼しさと懐かしさを感じさせる。作者は、浅草の仲見世通りの近くで、浴衣を着た数人の若い女性とすれ違った。下駄をはいた上に、足が長く、スタイルの良い乙女の姿に圧倒されてその光景をそのまま表現した。エネルギーあふれる、快活な女性たちであった。

3点句 劇場の外も仮の世梅雨の星 作者:吉仲洋子

(選評)句を一読した読者は、劇場の出し物は何だったのだろうか、知りたくなる。作者によれば、梅雨の晴れ間の一日、運よくチケットを得て、久しぶりに宝塚歌劇団の歌劇とレビューを鑑賞した由。公演が終了して興奮が冷めやらぬ状態で、劇場の外に出て、夜空に輝く星を見て、現実に戻ったのであろうか。素晴らしい非日常を経験し、深い感動が表現された句である。

3点句 願わくば余生さらりと心太 作者:三ツ堀哲宗

(選評)これからの余生は、物事にこだわらず、さわやかな、さらりとした余生を送りたいと望む一句である。下五の季語がよい。心太(ところてん)は、天草から作る、涼味満点の庶民の嗜好品で、さっぱりした食感が好まれている。

【自薦句】

ビルの底耳で楽しむ遠花火       稲垣庸子

丘を越え夜空に消ゆる花火かな     川崎辰雄

街濁署ミストシャワーに暫し立つ    佐々木志郎

夏の雨ワンピースにはスニーカー    KS

梅雨晴れ間竿竹売りの声響く      立木欣吾

大花火半年前の訃報知る        田中とき子

梅雨を衝き「待ってました」の芝居小屋 原田由紀子

平和祈し長岡花火空を舞う       東島正樹

 

次回は8月12日(土)1時から

8月の兼題は①虫の音、虫の声、虫すだく(「虫」が入っていれば可)②新涼、涼新た(「新涼」または「涼新た」の言葉そのもの)。①、②のどちらか最低一つを選んで作成して下さい。

 

立木記

 

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