興津 諦(Okitsu, Akira)さんの記事: http://www.admac.info/2011/06/blog-post.html
ちょうど10日前の6月19日、フランスで静岡茶から1,038ベクレルという高い数値の放射性セシウムが検出されたというニュースが静岡県と日本を震撼させました。
直後、川勝知事が出したコメントは、なんと驚いたことに、「飲用茶にすれば10ベクレル程度になり、飲んでも問題ない」というものでした。
このコメントが、フランスだけでなく世界に、さらに静岡茶を愛飲してくれていた国内の消費者にどのように受け止められているか、川勝知事ご本人はまったく意に介していないのかもしれません。
2001年11月8日という日付のある、厚生労働省発表の報道資料によれば、欧州から届いた下記の「お茶」が、放射能の数値が「高い」ということで日本への輸入を拒否され、積み戻しされています。
スイス産ハーブ茶(ダンデリオン)579ベクレル
ルーマニア産ハーブ茶(ローズヒップ)467ベクレル
このような過去の事例のもつ意味は重いはずです。日本でも本来は、放射能による汚染には敏感で、無数の農産物や食品が、欧州へと返品されているのです。
にも関わらず、県知事という立場にある川勝先生は、「薄めて飲めば飲めるだろう」とおっしゃっているわけです。不良品にクレームをつけて返品するという行為は、日本の法律でも保証されている消費者の権利です。それを受けて、「こうして使えば問題ないんだよ!」と言うというのは、とても良識ある人間の態度ではありません。いちゃもんをつけるチンピラの論理です。
川勝知事に決定的に欠けているのは、消費者の視点です。静岡茶を守りたいのであれば、静岡茶の消費者を守ることを優先するべきです。川勝知事にはそれができていません。
ただ闇雲に、放射能で汚染された今年の静岡茶を飲めと言う。基準値を超えなければ健康に問題はないという態度を崩そうとしていません。
たとえばゆで卵で考えてみてはいかがでしょうか。
ゆで卵を剥いた時、つるんとすべって床に落ちました。土足で歩く床ですから、真っ白なゆで卵は汚れてしまいました。それをすぐに拾って、冷水で洗い、さらに熱湯に通して殺菌しました。検査の結果、食べても健康に問題ないことがわかりました。
一部始終を見ていたお客様に、「さあどうぞ召し上がってください。」といって出せるでしょうか? お客様が寛容な方だったとして、それを喜んで食べてくださるでしょうか?
問題は、ゆで卵を出す側のマナーにあります。一度汚い床に落としたものを、念入りにきれいにしたからといって「食べろ」と出すのは、明らかにマナーに反するのではないでしょうか? 卵がもしそれひとつしかなかったという飢餓の環境なら仕方ありませんが、そうではないのです。卵はまだ他にもふんだんにあります。
今年の静岡茶は汚染されています。ほとんどは基準値を下回っているでしょうから、飲用に差支えはないでしょう。しかし、それを飲むかどうかは、お金を払って静岡茶を購入する側にある、お客様が決めることです。
売る側が、「問題ないから買って飲んでください。」というのでは、マナーに欠けています。
今はとにかく、来年こそはと考えて、全く汚染されていないおいしい静岡茶が供給できるようにしなければなりません。今年の静岡茶についても、消費者の要求を満たすためにできることは全てしなければならないでしょう。それができてこそ、静岡茶というブランドの信用を保つことができるはずです。
川勝知事のような態度では、静岡茶の信用は失墜します。「そんな態度なら、たとえ汚染されていなくても飲んでやるものか!」という声が聞こえているはずなのです。
2011年6月29日水曜日
消費者目線を持たない静岡県知事
ちょうど10日前の6月19日、フランスで静岡茶から1,038ベクレルという高い数値の放射性セシウムが検出されたというニュースが静岡県と日本を震撼させました。
直後、川勝知事が出したコメントは、なんと驚いたことに、「飲用茶にすれば10ベクレル程度になり、飲んでも問題ない」というものでした。
このコメントが、フランスだけでなく世界に、さらに静岡茶を愛飲してくれていた国内の消費者にどのように受け止められているか、川勝知事ご本人はまったく意に介していないのかもしれません。
2001年11月8日という日付のある、厚生労働省発表の報道資料によれば、欧州から届いた下記の「お茶」が、放射能の数値が「高い」ということで日本への輸入を拒否され、積み戻しされています。
スイス産ハーブ茶(ダンデリオン)579ベクレル
ルーマニア産ハーブ茶(ローズヒップ)467ベクレル
このような過去の事例のもつ意味は重いはずです。日本でも本来は、放射能による汚染には敏感で、無数の農産物や食品が、欧州へと返品されているのです。
にも関わらず、県知事という立場にある川勝先生は、「薄めて飲めば飲めるだろう」とおっしゃっているわけです。不良品にクレームをつけて返品するという行為は、日本の法律でも保証されている消費者の権利です。それを受けて、「こうして使えば問題ないんだよ!」と言うというのは、とても良識ある人間の態度ではありません。いちゃもんをつけるチンピラの論理です。
川勝知事に決定的に欠けているのは、消費者の視点です。静岡茶を守りたいのであれば、静岡茶の消費者を守ることを優先するべきです。川勝知事にはそれができていません。
ただ闇雲に、放射能で汚染された今年の静岡茶を飲めと言う。基準値を超えなければ健康に問題はないという態度を崩そうとしていません。
たとえばゆで卵で考えてみてはいかがでしょうか。
ゆで卵を剥いた時、つるんとすべって床に落ちました。土足で歩く床ですから、真っ白なゆで卵は汚れてしまいました。それをすぐに拾って、冷水で洗い、さらに熱湯に通して殺菌しました。検査の結果、食べても健康に問題ないことがわかりました。
一部始終を見ていたお客様に、「さあどうぞ召し上がってください。」といって出せるでしょうか? お客様が寛容な方だったとして、それを喜んで食べてくださるでしょうか?
問題は、ゆで卵を出す側のマナーにあります。一度汚い床に落としたものを、念入りにきれいにしたからといって「食べろ」と出すのは、明らかにマナーに反するのではないでしょうか? 卵がもしそれひとつしかなかったという飢餓の環境なら仕方ありませんが、そうではないのです。卵はまだ他にもふんだんにあります。
今年の静岡茶は汚染されています。ほとんどは基準値を下回っているでしょうから、飲用に差支えはないでしょう。しかし、それを飲むかどうかは、お金を払って静岡茶を購入する側にある、お客様が決めることです。
売る側が、「問題ないから買って飲んでください。」というのでは、マナーに欠けています。
今はとにかく、来年こそはと考えて、全く汚染されていないおいしい静岡茶が供給できるようにしなければなりません。今年の静岡茶についても、消費者の要求を満たすためにできることは全てしなければならないでしょう。それができてこそ、静岡茶というブランドの信用を保つことができるはずです。
川勝知事のような態度では、静岡茶の信用は失墜します。「そんな態度なら、たとえ汚染されていなくても飲んでやるものか!」という声が聞こえているはずなのです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます