新ベンチャー革命2013年1月2日 No.704
タイトル:原発推進の安倍自民党を支持した国民よ、日本は地震津波大国かつ火山列島で北朝鮮テロの危険に晒されていることがわからないのか
1.3.11事件にて、日本に限って原発は不可と悟る
筆者はIHI出身であり、東電福島第一原発の事故原発の原子炉を製作した企業に勤務していました。筆者がIHIに入社したのは1970年です。そのとき、IHI横浜第三工場にて、この事故原発の圧力容器の加工現場を観た記憶があります。16cmもの肉厚の容器であり、筆者の専門だった船舶にもこれほどの肉厚の構造物は見かけたことがありませんでした。ただし、戦前にIHI呉工場(元海軍造船工廠)にて建造された戦艦大和の甲板は10cmとか20㎝とか言われていますが・・・。
このように、筆者は過去、日本の原発の推進側に立っていた人間です。しかしながら、本ブログでは、3.11事故後、地震大国・火山列島日本に限って、原発運転は不可であるとの個人的見解に達して今日に至っています。
2.3.11事件前、日本企業の原発技術は世界最高と信じていた
2007年に起きた新潟中越地震にて、最新鋭の東電柏崎原発が1000ガルに近い地震加速度(設計値の数倍)を受けても、放射能漏れを起こす大災害に至らなかったので、筆者はこの当時、日本企業の原発技術は世界トップレベルに達したと評価していました。その証拠に、マイクロソフト創業者で慈善投資家となったビル・ゲイツが日本の原発技術を高く評価していました(注1)。
このように、日本の原発は巨大地震で発生する地震加速度には相当程度、耐えるのは間違いありません。しかし、だからと言って、原発は安全であると断じることはできません、とりわけ3.11事件以降は・・・。
3.11事件による東電福島第一原発(福一)の重大災害(カタストロフィー)が起きていなければ、つまり、福一が3.11被災で何とか持ちこたえた福二原発や東北電力女川原発と同レベルの被災であったなら、今でも、筆者は日本の原発は不可だとは思っていなかったでしょう、それどころか、東芝、IHI、日立、MHIなど日本企業の原発技術を日本人として誇りに思っていたでしょう。
ところが、3.11事件後、福一の被害を観て、その考えが180度変わってしまいました。
3.原発はとんでもなく危ない技術だった
3.11事件前の筆者の認識では、原発が大地震に遭遇すると、原子炉運転が自動的に緊急停止するので、放射能漏れは起きないと信じていました。福一の事故原発のみならず、福二原発も女川も確かに緊急停止しています。まさに柏崎原発と同じです。
筆者は恥ずかしながら、3.11事件前まで、原子炉の燃料棒は緊急時、制御棒挿入によって、核分裂反応を止めれば、安全だと思い込んでいました。しかしながら、それは大きな間違いでした。原子炉が緊急時に停止されても、原子炉内の燃料棒は崩壊熱を出し続けるということを、恥ずかしながら、3.11事件前まで、よく知らなかったのです。
さらに崩壊熱を発する高熱の燃料棒は、制御棒による核分裂反応制御のみならず、常に、大量の冷却水循環で冷やし続けなければならないということも、3.11事件で、初めて知りました。そして、核分裂反応していない燃料棒も冷却水が不足すると瞬く間にメルトダウンしてしまうことも、この事件で初めて知りました。
もうひとつ、高温の核燃料棒が高温状態の石炭や石油と決定的に違う点、それは、人間に有害な放射能を発することです。これは、まったく始末に負えないシロモノだということです。その放射能もモノによって容易に分解せず、何年も残留して放射能を出し続けるということです。たとえば、放射性セシウムの半減期は30年です。
原子力研究の専門家・京大の小出先生が原発批判論客となったのも、専門家として、原発の怖さに熟知しているからでしょう。
4.核技術の決定的な問題、それは人間が自由にコントロールできない点
核技術が他の技術と決定的に違う点、それは、核技術の扱う核燃料が放射能を出し、人間に有害であるため、核技術システムに緊急事態が起きたら、人間の手で安全に、かつ自由に修理できないという点にあります。これは、ウィルス兵器や細菌兵器の技術と並ぶ危険な技術です。
われら日本国民は3.11の福一事故にて、核技術の正体、その危険性を嫌というほど知ってしまったのです。
知ってしまった以上、これを放置することはできません。なぜなら、われら国民の健康や生命にかかわるからです。
筆者はこれまでの人生にて、原発技術に深く関係するIHI、東電、東北電力、東芝、日立、MHIなどの日本企業から大変お世話になってきました、これらの企業には計り知れない恩義があります。
にもかかわらず、3.11事件以降、やはり、地震津波大国かつ火山列島の日本に限って、国民の健康維持および生命の安全の観点から原発は不可なのではないかと考えています。さらに日本は常に北朝鮮テロに晒されていることも忘れてはなりません。
5.安易な気持ちで自民党に投票した人の責任はほんとうに重い
今回の12.16総選挙の自民党の得票率(比例代表)は全国平均27%のようですが(注2)、この人たちは、今回、自民に投票したことの重大性がわかっているのでしょうか。
自民は戦後、原発を利権にして生きてきた政党です。われら国民はすでに3.11を経験しています。それでも懲りずに、単に勝手知ったる大政党だからという理由で、安易に自民を支持した国民が多数、いるわけです。なかでも、福一事故でもっとも被害を受けた福島県の県民ですら、投票した人の25%が自民支持です、いったい何を考えているのでしょうか、信じられません!ただし、選挙不正がなかったとしての話ですが・・・。
これでは安倍自民政権が無神経にも原発推進を吠えるわけです。しかも、それを福島で宣言するとは、もう絶句です。その結果、われら国民は、今回の選挙で大勝利した自民が今後、いかに暴走しても、もはやそれを止められません。
マスコミにだまされ、誘導されて安易に投票することがどれほど危険か、自民に投票した人は心底、反省すべきです。今回、自民を勝たせた国民は、3.11事件以降、原発の危険性に気付いた国民や選挙権のない子供を地獄へ道連れにしているに等しいわけです。ほんとうに大迷惑です。自分が自分の責任で地獄に行くのは勝手ですが、他人や子供を道連れにすべきではありません。
注1:本ブログNo.100『原子力の東芝:世界的寡頭勢力のインナーサークルに入る』2010年3月27日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/11464116.html
注2:2012年衆議院比例代表:自民党得票率
http://todo-ran.com/t/kiji/15160
ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html
タイトル:原発推進の安倍自民党を支持した国民よ、日本は地震津波大国かつ火山列島で北朝鮮テロの危険に晒されていることがわからないのか
1.3.11事件にて、日本に限って原発は不可と悟る
筆者はIHI出身であり、東電福島第一原発の事故原発の原子炉を製作した企業に勤務していました。筆者がIHIに入社したのは1970年です。そのとき、IHI横浜第三工場にて、この事故原発の圧力容器の加工現場を観た記憶があります。16cmもの肉厚の容器であり、筆者の専門だった船舶にもこれほどの肉厚の構造物は見かけたことがありませんでした。ただし、戦前にIHI呉工場(元海軍造船工廠)にて建造された戦艦大和の甲板は10cmとか20㎝とか言われていますが・・・。
このように、筆者は過去、日本の原発の推進側に立っていた人間です。しかしながら、本ブログでは、3.11事故後、地震大国・火山列島日本に限って、原発運転は不可であるとの個人的見解に達して今日に至っています。
2.3.11事件前、日本企業の原発技術は世界最高と信じていた
2007年に起きた新潟中越地震にて、最新鋭の東電柏崎原発が1000ガルに近い地震加速度(設計値の数倍)を受けても、放射能漏れを起こす大災害に至らなかったので、筆者はこの当時、日本企業の原発技術は世界トップレベルに達したと評価していました。その証拠に、マイクロソフト創業者で慈善投資家となったビル・ゲイツが日本の原発技術を高く評価していました(注1)。
このように、日本の原発は巨大地震で発生する地震加速度には相当程度、耐えるのは間違いありません。しかし、だからと言って、原発は安全であると断じることはできません、とりわけ3.11事件以降は・・・。
3.11事件による東電福島第一原発(福一)の重大災害(カタストロフィー)が起きていなければ、つまり、福一が3.11被災で何とか持ちこたえた福二原発や東北電力女川原発と同レベルの被災であったなら、今でも、筆者は日本の原発は不可だとは思っていなかったでしょう、それどころか、東芝、IHI、日立、MHIなど日本企業の原発技術を日本人として誇りに思っていたでしょう。
ところが、3.11事件後、福一の被害を観て、その考えが180度変わってしまいました。
3.原発はとんでもなく危ない技術だった
3.11事件前の筆者の認識では、原発が大地震に遭遇すると、原子炉運転が自動的に緊急停止するので、放射能漏れは起きないと信じていました。福一の事故原発のみならず、福二原発も女川も確かに緊急停止しています。まさに柏崎原発と同じです。
筆者は恥ずかしながら、3.11事件前まで、原子炉の燃料棒は緊急時、制御棒挿入によって、核分裂反応を止めれば、安全だと思い込んでいました。しかしながら、それは大きな間違いでした。原子炉が緊急時に停止されても、原子炉内の燃料棒は崩壊熱を出し続けるということを、恥ずかしながら、3.11事件前まで、よく知らなかったのです。
さらに崩壊熱を発する高熱の燃料棒は、制御棒による核分裂反応制御のみならず、常に、大量の冷却水循環で冷やし続けなければならないということも、3.11事件で、初めて知りました。そして、核分裂反応していない燃料棒も冷却水が不足すると瞬く間にメルトダウンしてしまうことも、この事件で初めて知りました。
もうひとつ、高温の核燃料棒が高温状態の石炭や石油と決定的に違う点、それは、人間に有害な放射能を発することです。これは、まったく始末に負えないシロモノだということです。その放射能もモノによって容易に分解せず、何年も残留して放射能を出し続けるということです。たとえば、放射性セシウムの半減期は30年です。
原子力研究の専門家・京大の小出先生が原発批判論客となったのも、専門家として、原発の怖さに熟知しているからでしょう。
4.核技術の決定的な問題、それは人間が自由にコントロールできない点
核技術が他の技術と決定的に違う点、それは、核技術の扱う核燃料が放射能を出し、人間に有害であるため、核技術システムに緊急事態が起きたら、人間の手で安全に、かつ自由に修理できないという点にあります。これは、ウィルス兵器や細菌兵器の技術と並ぶ危険な技術です。
われら日本国民は3.11の福一事故にて、核技術の正体、その危険性を嫌というほど知ってしまったのです。
知ってしまった以上、これを放置することはできません。なぜなら、われら国民の健康や生命にかかわるからです。
筆者はこれまでの人生にて、原発技術に深く関係するIHI、東電、東北電力、東芝、日立、MHIなどの日本企業から大変お世話になってきました、これらの企業には計り知れない恩義があります。
にもかかわらず、3.11事件以降、やはり、地震津波大国かつ火山列島の日本に限って、国民の健康維持および生命の安全の観点から原発は不可なのではないかと考えています。さらに日本は常に北朝鮮テロに晒されていることも忘れてはなりません。
5.安易な気持ちで自民党に投票した人の責任はほんとうに重い
今回の12.16総選挙の自民党の得票率(比例代表)は全国平均27%のようですが(注2)、この人たちは、今回、自民に投票したことの重大性がわかっているのでしょうか。
自民は戦後、原発を利権にして生きてきた政党です。われら国民はすでに3.11を経験しています。それでも懲りずに、単に勝手知ったる大政党だからという理由で、安易に自民を支持した国民が多数、いるわけです。なかでも、福一事故でもっとも被害を受けた福島県の県民ですら、投票した人の25%が自民支持です、いったい何を考えているのでしょうか、信じられません!ただし、選挙不正がなかったとしての話ですが・・・。
これでは安倍自民政権が無神経にも原発推進を吠えるわけです。しかも、それを福島で宣言するとは、もう絶句です。その結果、われら国民は、今回の選挙で大勝利した自民が今後、いかに暴走しても、もはやそれを止められません。
マスコミにだまされ、誘導されて安易に投票することがどれほど危険か、自民に投票した人は心底、反省すべきです。今回、自民を勝たせた国民は、3.11事件以降、原発の危険性に気付いた国民や選挙権のない子供を地獄へ道連れにしているに等しいわけです。ほんとうに大迷惑です。自分が自分の責任で地獄に行くのは勝手ですが、他人や子供を道連れにすべきではありません。
注1:本ブログNo.100『原子力の東芝:世界的寡頭勢力のインナーサークルに入る』2010年3月27日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/11464116.html
注2:2012年衆議院比例代表:自民党得票率
http://todo-ran.com/t/kiji/15160
ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html
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