言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

甘利大臣口利き疑惑、政権に激震──この間の閣僚の「政とカネ」疑惑のようには簡単に逃げ切れない数々の"動かぬ証拠"

2016-01-23 08:23:26 | 言いたいことは何だ
「お代官様、老舗の羊羹でございます。ほんのお礼まで…」
「おーぉー、そうかそうか、いつもすまぬなぁ。おやおやこの袋はいつものやつかな?」イメージ
「どうぞお納めを」
「フッフッ、越後屋、おぬしもワルよのぉ」
「いえいえお代官様ほどではごさいません」
「ウワッハッハッハッハッ」
 
……こんな、時代劇のような古典的な賄賂話が、今日、飛び出した。
 
ここまでなら時代劇の定番で、このあと、横暴な悪政に泣かされている町民の訴えを聞きつけて大岡越前や遠山の金さんのような町奉行が悪事を暴いて成敗されるというのが筋となっている。
 
ところが、今回の事態は少し違った。
越後屋がいくら代官に賄賂を渡しても、代官は自分たちのために一向に動いてはくれず、逆に金ばかりせびるので、ついに業を煮やして、町の瓦版屋に代官の悪事の証拠を持っていった。そして、瓦版にすっぱ抜かれて、江戸は大騒ぎとなった。
こんなところであろうか。
 
 

イメージ


 

 
 
すでに、昨日からテレビのニュースで流されていたが、本日(21日)発売の「週刊文春」で、甘利明TPP担当大臣(66)と公設秘書が、トラブルの解決のための口利きとして、少なくとも1200万円を受け取ったという記事が掲載された。
 

イメージ


 

 
千葉県の建設会社Sの総務担当者である一色武が「週刊文春」の取材に実名で応じて証言。詳細なメモや録音記録、写真などの「動かぬ証拠」も多くある。
 

イメージ


 

 
記事によれば、独立行政法人都市再生機構(UR)と道路建設の補償を巡り、トラブルになった千葉県白井市の建設会社Sの総務担当者が2013年5月、神奈川県大和市にある甘利事務所を訪れ、所長の清島健一(39)氏(公設第一秘書)にURへの口利きを依頼し、同年8月に謝礼の現金500万円を渡した。このほか、2013年11月14日には、大臣室で甘利大臣に面会。桐の箱に入ったとらやの羊羹と一緒に、現金50万円入りの封筒を「これはお礼です」と渡したという。
 

イメージ



 

 
過去年にわたり、甘利大臣や地元事務所長の清島氏や鈴木陵允政策秘書に資金提供や接待を続け、総額は証拠が残るものだけで1200万円に上るという。
「週刊文春」には、大臣室でツーショット写真を撮っている画像や、領収証の画像なども証拠として掲載されている。
 

イメージ

 



一色氏が、告発に踏み切る決心をしたのは、甘利事務所が数年もの間、金を取るだけ取って最後はことをうやむやにしようとしたため、不信感を募らせてのことだったという。

自身が不利益を被ることも承知の上。

元々甘利大臣の支援者だった一色氏が、金だけタカりいい加減な態度を取る事が支援者に対する誠実な態度とはどうしても思えなかった。そして今回決別を決心したというのだ。

 

イメージ

 



甘利事務所の清島所長は、週刊文春の取材に「献金という形で持ってきたのではないですか」と回答した。しかし、甘利大臣の政治資金収支報告書に記載はない。
 
甘利大臣は20日、経済関係閣僚会議後の記者会見で「事実関係を調査し、説明責任を果たしたい」と述べ、21日の国会の質疑でも、野党からの質問を受け、「記憶があいまいな部分があるので、事実を整理してから説明をする。」としている。
 

イメージ
 
 

イメージ


 

 
元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏は、今回明らかにされた一連の金銭授受が事実なら「政治資金規正法」違反、「あっせん利得処罰法」違反の疑いがあると指摘している。
 

イメージ


 

 
TPPが国会承認を控える中で、官邸内では、「甘利大臣を守りたい」とふざけたことを言っている輩がいるらしい。おそらく、この間の閣僚らの「政治とカネ」疑惑が、ことごとく大きな問題にならずに終ったことから、「うまくいけば逃げ切れる」と思ってのことだろう。
 
また、自民党の山東昭子会長参院議員は21日、国会で記者に「週刊文春」に告発した事業者について「そうした人物のあり方は、まさに『ゲスの極み』と言う感じ。これはまさに『両成敗』という感じでたださなければならない」と述べたというが、「賄賂を渡すようなことをするなら告発などするな」といわんばかりだ。
 

イメージ


 

 
そんなことを言う政治家こそ「ゲスの極み」であり、そうした感覚麻痺した政治家ばかりだから政治とカネの問題が糾されないのである。
 
マスコミも、特に今朝の大手新聞の扱いには驚いた。すでに、数日前から官邸には情報が入り、週刊誌記事の「早刷り」も出回り、テレビでは昨日から報道を始めているというのに、今朝の大手新聞は、一面には何も出ていない。普通なら一面トップ記事だろう。書いているところも社会面に少しの記事だ。
首相の会食接待や「新聞軽減税率」などのアメや、官邸からのメディア圧力などに屈しているんではないかと心配になってしまう。
この間の閣僚などの政治とカネなどのスキャンダルが、本来「閣僚辞任」などなるはずが逃げ切られているのも、マスコミ報道の「及び腰」があると私は見ている。
 

イメージ
大手新聞朝刊は揃ってダンマリだが駅売り夕刊紙ではこんな見出しが

 

 
しかし、今回ばかりは、膨大な資料やメモ、50時間以上にも及ぶ録音データーもあり、政界関係者のあいだでも「逃げ切れないのでは」「かなりキツイ}との声があがっているという。
 
時代劇だと、お代官の家来たちが、最後まで抵抗して開き直って切りかかってくることもある。しかし、"動かぬ証拠"の数々がある今度こそ、時代劇のようにしっかり「御用」にして「成敗」してもらいたいものだ。
 
 

イメージ


 

 
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Yahooニュースより:ワタミ、... | トップ | SEALDsメンバーと新聞に... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿