森友への調査は“犯罪ネタ”探し 松井知事の呆れた政治感覚
2017年04月01日 日刊ゲンダ
大阪府と大阪市は31日、森友学園の認可や補助金の問題をめぐり、籠池泰典前理事長の立ち会いのもと、府内の塚本幼稚園などへの立ち入り調査を行った。この実施について、松井一郎府知事は行政機関の長として、あるまじき発言を繰り返している。松井知事は調査の2日前に「調査して虚偽があれば補助金詐欺になる。これはもう刑事事件だ」と言ってのけたが、「行政調査」と「犯罪捜査」をはき違えていないか。「行政調査の結果、犯罪事実が見つかってから、告発するのは問題ありませんが、松井知事の言動はアベコベですよ。立ち入り検査の始まる前から、刑事告発をほのめかしていた。これでは、犯罪のネタを発見するための行政調査になってしまう。黙秘権侵害など適正手続きに反する違法行為にあたります」(元特捜検事の郷原信郎弁護士)■「忖度」の主体を部下に押し付け松井知事の知事として、あってはならない言動はこれだけじゃない。就任早々に私立小の設置基準を緩和したうえ、まだ認可権限を保持していた頃に森友学園が設置を目指した小学校を「認可適当」と判断。まさにハシゴをかけた当事者のクセに、森友問題の発覚直後は「認可権者は教育長」と事実誤認に基づく反論。かと思えば、問題が拡大してくると、権限を委譲した教育長をさしおき、「認可は困難」と口先介入の越権行為だ。「府の私学課に認可をせかしたのは近畿財務局だ」と暴露した時も、「国は親切やなあと思いました」と国に責任をなすりつけ、「(府の)職員の皆さんがおもんぱかったんでしょう」と忖度の主体はちゃっかり部下に押し付ける。まるで、火の粉を払うゲームを楽しんでいるようだ。今や知事というより、お好み焼きをつっつきながらベラベラと言い訳する、その辺のオッサンにしか見えない。
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