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風見鶏(かざみどり)

2019-12-15 17:36:07 | 日記
次々とニュースが発生し、それらが次々と旧聞になってしまう昨今です。
そんなニュースのひとつが、中曽根康弘元総理の死去だ。
現在の小選挙区制ではなく、複数当選の中選挙区制の時代のため、党内に派閥が形成されていた。
その中で、彼は小派閥の領袖だったが、総理になった。
現役総理時代は、旧田中派をはじめ各派閥の意向をうまく斟酌しながら政権運営し、さながら風見鶏のようだと言われた。
むろんそれは好意的な意味合いではない。
自分らしさを捨てて、風の吹くまま(他派閥の意向に沿って)政権運営をしているとの批判も多かったと記憶している。
おいらのそんな彼への評価が一変したのは、彼のこの言葉だ。

◆足は一点にしっかりと固定している
 彼の言葉の前に、彼の人となりを再確認しておこう。
 旧制高校から帝国大学法学部卒業だ。
 このコースは、当時では自他ともに認める国家のエリートコースだ。
 したがって、若くして天下国家について仲間と語り合い、いわゆるリベラルアーツで人間の教養を深めたらしい。
 卒業後は、当時のエリートコースの軍隊だ。
 海軍の主計少佐だったらしい。
 その後内務官僚をへて、政界に転じたそうだ。

 「風向きを知ることは操鑑の第一歩である。風によって体は動かすが、足はしっかり固定している。これが風見鶏である。」
 
 前段は、正に海軍将校らしい言葉です。
 そして後段では、うわべはフラフラしているように見えるが、自らの立ち位置は決して動くものではない、と述べている。
 後講釈だと批判するのは簡単だが、おいらは自分の立ち位置をきちんと守り通したと感じました。
 選挙制度のせいかどうかはわかりませんが、最近の政治家は小粒になってきたような気がしますね。
 モリ・カケ・桜も大事かもしれませんが、地球とか日本の将来についても関心や責任を持っていただきたいものですよね。