国会議員の定数削減などが国会で議論されているが、要は「選挙制度」の問題に帰着するだろう。断っておくが、100%完全な選挙制度というのはあり得ない。それは時代によって変わってくるからだ。 以前は良かった制度も、今になっては悪くなる面がいくらでもある。ただ一つ言えることは、民意がいかに反映されるかで良し悪しが評価されるだろう。
例えば、1994年に導入された現在の「小選挙区制」だが、20年近く経った今ではいろいろ問題点が指摘されている。 当時、導入に積極的だった人たちも、今になって「あれは良くなかった」などと反省している。私も小選挙区制は大政党に有利になるばかりで、基本的に良くないと思っている。もちろん、比例代表並立制が取られ、他にも併用制や連用制などが議論されているが、以前の中選挙区制の方がまだマシだったと思っている。
選挙制度の問題は、どうしても党派によって利害が対立するので一長一短が出てくる。この面でも、100%理想的な制度というのはあり得ないのだ。要は民意がいかに多く反映されるかで、その良し悪しが決まってくると思う。
そう考えると、都道府県単位、さらに広いブロック単位で「比例代表」を基本にした制度が導入できないものだろうか。「大選挙区制」と言ってよいが、これは問題提起である。
さて、ここで強調したいのは、選挙権と被選挙権(立候補権)のことである。選挙権については、今の20歳以上を18歳に引き下げる改革案が国会に提出されるというが、これは大賛成である。ぜひ実現して欲しい。
問題は被選挙権だが、これも今の年齢制限を引き下げるべきだ。 現在、参議院議員や都道府県知事は30歳以上、衆議院議員や市町村長などは25歳以上となっているが、これを思い切って20歳以上ぐらいに引き下げられないのか。
諸外国の例を見ると、なんと10代から立候補を認めている国が44カ国もあるのだ! ドイツ、カナダ、オランダ、スイス、オーストラリア、デンマーク、ノルウェー、ニュージーランド、フィンランド、ハンガリー、スペイン、ポルトガル、中国などとなっている。 また、100以上の国で23歳未満の立候補が認められており、イギリスやロシアなどは21歳だ。(以下の記事を参照・・・http://www.toyamav.net/~fc9/sPDF/senkyokenhikaku.pdf)
日本はよく政治は「三流」と言われるが、選挙権や被選挙権でも諸外国からかなり遅れている。
やる気があって優秀な若者は多い。大勢の年寄りが政治を牛耳る時代ではない。しかも、最近の日本の政治の“体たらく”を見ていると、今や若者たちが新風を吹き込む必要がある。
もう一つ問題なのが、選挙供託金である。日本では衆議院の小選挙区で300万円(参議院選挙区も同様)、比例区で600万円(参議院の比例も同様)などとべら棒に高いが、外国ではアメリカ、フランス、ドイツ、イタリアなどは“ゼロ”である。 イギリスでも約9万円、カナダで約7万円などとなっているが、最も高い韓国でも約150万円だ。(以下の記事を参照・・・http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BE%9B%E8%A8%97%E9%87%91)
日本がいかに“金権選挙”が好きだと言っても、これは酷すぎないか。 貧しくても志のある若い人たちが、国政に参加するのを“金の壁”で妨げているのだ。ここにも日本の政治の後進性が如実に現われている。
こうして見ると、日本は今でも金権選挙、そして金権政治なのだ。金がかかるから「政党助成金」を税金から奪い、他にも企業や団体献金、政治資金パーティーなどに頼るしかない。もちろん個人献金もある。
世界一高い議員歳費にありつくためには、どうしても金がかかるようになっている。日本の政治はやはり「三流」だと言わざるを得ない。
ご意見にほぼ賛成です。
国民共同戦線としては、脱原発。脱消費税を実現するためにも、脱小選挙区制が必要だと思っています。
何とか提案する段階から、現実政治を動かすところまで持って行けないかと考えています。
そこで、提案も、実現可能な具体案を提示したいと思っています。以下その案です。
1.衆議院は、3名乃至5の中選挙区制に戻す。
2.参議院は、北海道、東北、北関東、東京、南関東、北陸信越、東海、近畿、中国、四国、九州・沖縄の11ブロックの比例代表制とする。
3.選挙権は18歳からとする。
4.被選挙権は、20歳からとする。
5.選挙供託金は、5万円程度とする。
6.企業・団体献金は、全面禁止とする。
7.政党助成金は廃止する。
8.不正選挙監視制度を作る。
9.IT選挙解禁に当たって、非民主的条項を排除する。
★以上を提起し、合意の得られたところから実施する。
★なお、国民共同戦線は、現在30名前後ですが、これを憲法の条数に見合った103人とし、これを発議の母体とする。
★2月中に成案を得て、3月より、大運動を起こす。
如何でしょう、ご意見お聞かせください。