日本の童謡の中で、最も有名な歌の一つだろう。作られたのは昭和21年(1946年)8月だから、戦後1年しか経っていない。作詞は加藤省吾、作曲は海沼實で、歌ったのは当時 ファンが多かった12歳の川田正子である。
この童謡の完成は、NHKの「ラジオ二元放送」の直前(1日前)だったという有名なエピソードが残っており、正に“間一髪”の出来事だった。 そうした経緯(いきさつ)がかえって幸いしたのか、発表直後から驚くべき反響を呼び、この童謡は一躍 全国的に知られるようになった。
敗戦直後だっただけに、多くの日本国民がこの歌に癒されたのだろう。 もちろん「日本の歌百選」にも選ばれており、今でも人々に愛され歌い続けられているのだ。
1946(昭和21)『みかんの花咲く丘』唄:川田正子