私の妻の話。彼女は、質の悪いガンのサバイバーで、手術はうまくいったものの、その後肺への転移を繰り返していて、再手術、化学療法、抗がん剤の服用などを続けている。
先日主治医の診察で、腫瘍マーカーの値があがってきているので、9月には入院して、肺静脈へのカテーテル設置の手術を受けることになった。
少々へこんでいたので、外に連れ出して気分転換をさせたいと思うのだが、この暑さ続きで、本人の気が乗らないようだった。
そこで、久しぶりに奥日光の戦場ヶ原に行ってみようと言ったら、ようやくその気になってくれた。
土曜日の今日、車で出かけた。
天気予報では、山沿いは雷雨の可能性。でも少しくらい降られてもいい。
赤沼の駐車場に車を留めて湯川自然研究路を歩いた。
日向は少し暑いくらいだったが、樹林の中に入れば気持ちいい。
湯川にそそぐ小さな流れにそって歩き出すと、さっそく白い花。
あとで調べたのだが、ゴマナかシロヨメナ。
湿原部にはホザキシモツケがたくさん咲いていた。
淡いピンクの花にカミキリムシがとまっていた。
雲のあいだから時々日差しがもれていたが、次第に入道雲が大きくなってきた。
時折、風に流された雨粒が少し落ちてくる。
でも男体山の山頂も雲間から顔を出しているし、なんとかなりそう。
この花、見たようだと思ったらセンブリの仲間だそうだ。
名前はアケボノソウ。白い花弁にゴマ粒のような模様がついている。
ほとんど高低差のない木道なので、妻も楽に歩けているようだ。
できたら小田代原をまわって低公害バスで赤沼にもどるつもりだ。
これはイタドリかな?
遠くにホザキシモツケの群落が見えたので望遠でパチリ。
8月は花も少ないのではと思いながら来てみたけれど、けっこう咲いている。
小田代原では違う花もみられそうだと思っていたら、自然研究路が湯川を渡る青木橋にさしかかるころ、突然大粒の雨が落ち始めた。
傘を出して橋を渡ろうとするころには、もう土砂降りに。
ズボンのすそがびしょぬれになってきたので、しばらく木の下に入って様子を見ていた。
こういう雨は少し待っていたら弱くなる場合がある。
でも10分以上たっても少しも弱くならないので、あきらめて赤沼に引き返すことにした。
しばらくすると少し弱くなってきたが、予報から見ても今後回復はむずかしそう。
このあとは車に戻ってから食堂にはいり、昼食をすませて帰路についた。
妻には久しぶりの遠出なので、ちょっといいレストランでもと思ったが、中禅寺湖畔の金谷ホテルなどは車が止められないほど混んでいたのであきらめた。
奥様といい散策されたことでしょう。雨が残念でしたね。
10年以上前に出かけたことを思い出し、懐かしく拝見しました。
ありがとうございました。