中澤雄大著 中央公論新社 2022年初版 608P 4180円
週刊誌の書評に大きく出てた本で 中身も知らずに図書館検索したらあったので借りた本。借りだしてきて驚いたのがその厚さ。測ってみたら4センチ・・・608ページもあるうえ お値段も4180円・・・ 佐藤泰志氏て函館出身の売れない・・売れなかった純文学の作家の評伝で41で自殺してる。本を目の前にすると得体の知れんものを借りたな・・という気持ちが大きく まあ買ったわけではないから ざっと読んで返せばいいや・・と思ったのだが 読み始めたらインパクトありすぎで止まらない。夜に読み始めて朝方まで読んでて400Pで疲れ切って中断。翌日残り200Pを読んだわけだが。 佐藤氏が住んでたのが国分寺市日吉町で自殺したのも日吉町‥住んでた 奥さんが働いてたのが国分寺市光町・・住んでた バイトしてたのが国立の一橋の生協食堂・・西に住んでた 関りがあるのが国分寺の恋ヶ窪・・同僚が住んでた 府中競馬・・・府中の設計会社にいた・・というわけで ほぼ自分の周辺で話が展開していくので 面白くないわけがない。若くして同棲 精神科通院 睡眠薬のODで自殺未遂・・・あたしも経験してる。というわけで この本どうやって買おうか?と数日悩んだ。まあ 内容的には佐藤氏が函館で名の知れた文学少年で 芥川賞とって作家になる・・という野望を持って東京に出てきて 中央文壇の高い壁を越えられなくて潰れてしまう記録なので 文学オタクでない限りあまり面白くないと思う。あたしも 佐藤泰志・・なんて知らないくらいマイナーなわけで 特にあたしは文学音痴なのでなおさら知らなくて当然。病的な本読みだけどメインはノンフィクションやエッセイなので作家で好きなのは片岡義男と森見登美彦くらい。 片岡はバイク乗りなら・・だし 森見は京都好きなら・・だ。万城目学は京都から大阪に行って 今は週刊誌に連載してるがもう京都ではない。森見は京都の呪縛から逃れられなくて 夜行で崩れ始めて熱帯で終わった。熱帯では彼の中の京都を再構築しようとしたらしいが無理だったようだ。佐藤氏を純粋培養された文学青年と評してるが視野が狭すぎて無理だ。作家って書いたもので評価されるので 佐藤泰志の日常を見せないで書いたものだけで評価すれば違うんだろうけど自分は純文学一本で・・て恰好はいいけど 自分は働かないで嫁さん働かせて 大酒呑んでギャンブルに暴力 おまけに子供の貯金くすねてパチンコて人として屑。生活破綻者と言っていいだろう。芸術の為なら何やっても許されるわけではないからこれはダメだな・・と。文豪と呼ばれてる人たちにはこういうのが多いらしい。本書で意外だったのは開高健が自分に甘く他者に厳しいとか 中上健次が自分が賞を欲しいので佐藤を落選させたとか文学とか文壇と言っても欲の皮突っ張ったのばっかなのねぇ・・とあきれたこと。2回目をじっくり読んで ああこれは図書館にあればいい本だな・・と納得したので買わない。東京の多摩地区の図書館は買ってるだろうが 他はどうかな‥と思うが所蔵してたら読んで損は無い本だ。ただ体力はいる。ちょっと補足だが 佐藤氏がシングルであれば求道者としては立派とは言わないまでも良いと思うが 他者 まあこの場合は嫁さんや子供だが 自分の為に彼らの人生を巻き込んでるのはやっぱりあかん。求道者は孤独であってこそ評価されるものだろう。みんな欲しいという気持ちはわからんでも無いけど 実際それは無理なことだ。あたしはソフト屋なのでデジタルの世界だと0か1しかない。0でも1でもない あるいはその両方 あるいはその間・・てのは無い。量子の世界ではそういうのがあるみたいだけどね。なんで坊主みたいに孤高の求道者として生きられなかったのかわかんないけど まあそれが人の弱さなんだろう。
週刊誌の書評に大きく出てた本で 中身も知らずに図書館検索したらあったので借りた本。借りだしてきて驚いたのがその厚さ。測ってみたら4センチ・・・608ページもあるうえ お値段も4180円・・・ 佐藤泰志氏て函館出身の売れない・・売れなかった純文学の作家の評伝で41で自殺してる。本を目の前にすると得体の知れんものを借りたな・・という気持ちが大きく まあ買ったわけではないから ざっと読んで返せばいいや・・と思ったのだが 読み始めたらインパクトありすぎで止まらない。夜に読み始めて朝方まで読んでて400Pで疲れ切って中断。翌日残り200Pを読んだわけだが。 佐藤氏が住んでたのが国分寺市日吉町で自殺したのも日吉町‥住んでた 奥さんが働いてたのが国分寺市光町・・住んでた バイトしてたのが国立の一橋の生協食堂・・西に住んでた 関りがあるのが国分寺の恋ヶ窪・・同僚が住んでた 府中競馬・・・府中の設計会社にいた・・というわけで ほぼ自分の周辺で話が展開していくので 面白くないわけがない。若くして同棲 精神科通院 睡眠薬のODで自殺未遂・・・あたしも経験してる。というわけで この本どうやって買おうか?と数日悩んだ。まあ 内容的には佐藤氏が函館で名の知れた文学少年で 芥川賞とって作家になる・・という野望を持って東京に出てきて 中央文壇の高い壁を越えられなくて潰れてしまう記録なので 文学オタクでない限りあまり面白くないと思う。あたしも 佐藤泰志・・なんて知らないくらいマイナーなわけで 特にあたしは文学音痴なのでなおさら知らなくて当然。病的な本読みだけどメインはノンフィクションやエッセイなので作家で好きなのは片岡義男と森見登美彦くらい。 片岡はバイク乗りなら・・だし 森見は京都好きなら・・だ。万城目学は京都から大阪に行って 今は週刊誌に連載してるがもう京都ではない。森見は京都の呪縛から逃れられなくて 夜行で崩れ始めて熱帯で終わった。熱帯では彼の中の京都を再構築しようとしたらしいが無理だったようだ。佐藤氏を純粋培養された文学青年と評してるが視野が狭すぎて無理だ。作家って書いたもので評価されるので 佐藤泰志の日常を見せないで書いたものだけで評価すれば違うんだろうけど自分は純文学一本で・・て恰好はいいけど 自分は働かないで嫁さん働かせて 大酒呑んでギャンブルに暴力 おまけに子供の貯金くすねてパチンコて人として屑。生活破綻者と言っていいだろう。芸術の為なら何やっても許されるわけではないからこれはダメだな・・と。文豪と呼ばれてる人たちにはこういうのが多いらしい。本書で意外だったのは開高健が自分に甘く他者に厳しいとか 中上健次が自分が賞を欲しいので佐藤を落選させたとか文学とか文壇と言っても欲の皮突っ張ったのばっかなのねぇ・・とあきれたこと。2回目をじっくり読んで ああこれは図書館にあればいい本だな・・と納得したので買わない。東京の多摩地区の図書館は買ってるだろうが 他はどうかな‥と思うが所蔵してたら読んで損は無い本だ。ただ体力はいる。ちょっと補足だが 佐藤氏がシングルであれば求道者としては立派とは言わないまでも良いと思うが 他者 まあこの場合は嫁さんや子供だが 自分の為に彼らの人生を巻き込んでるのはやっぱりあかん。求道者は孤独であってこそ評価されるものだろう。みんな欲しいという気持ちはわからんでも無いけど 実際それは無理なことだ。あたしはソフト屋なのでデジタルの世界だと0か1しかない。0でも1でもない あるいはその両方 あるいはその間・・てのは無い。量子の世界ではそういうのがあるみたいだけどね。なんで坊主みたいに孤高の求道者として生きられなかったのかわかんないけど まあそれが人の弱さなんだろう。