私はメンタルチャットの管理人

メンタルチャットでおこるさまざまな非日常

狂伝 佐藤泰志-無垢と修羅

2022-08-24 15:53:35 | メンタルヘルス
中澤雄大著 中央公論新社 2022年初版 608P 4180円
週刊誌の書評に大きく出てた本で 中身も知らずに図書館検索したらあったので借りた本。借りだしてきて驚いたのがその厚さ。測ってみたら4センチ・・・608ページもあるうえ お値段も4180円・・・ 佐藤泰志氏て函館出身の売れない・・売れなかった純文学の作家の評伝で41で自殺してる。本を目の前にすると得体の知れんものを借りたな・・という気持ちが大きく まあ買ったわけではないから ざっと読んで返せばいいや・・と思ったのだが 読み始めたらインパクトありすぎで止まらない。夜に読み始めて朝方まで読んでて400Pで疲れ切って中断。翌日残り200Pを読んだわけだが。 佐藤氏が住んでたのが国分寺市日吉町で自殺したのも日吉町‥住んでた 奥さんが働いてたのが国分寺市光町・・住んでた バイトしてたのが国立の一橋の生協食堂・・西に住んでた 関りがあるのが国分寺の恋ヶ窪・・同僚が住んでた 府中競馬・・・府中の設計会社にいた・・というわけで ほぼ自分の周辺で話が展開していくので 面白くないわけがない。若くして同棲 精神科通院 睡眠薬のODで自殺未遂・・・あたしも経験してる。というわけで この本どうやって買おうか?と数日悩んだ。まあ 内容的には佐藤氏が函館で名の知れた文学少年で 芥川賞とって作家になる・・という野望を持って東京に出てきて 中央文壇の高い壁を越えられなくて潰れてしまう記録なので 文学オタクでない限りあまり面白くないと思う。あたしも 佐藤泰志・・なんて知らないくらいマイナーなわけで 特にあたしは文学音痴なのでなおさら知らなくて当然。病的な本読みだけどメインはノンフィクションやエッセイなので作家で好きなのは片岡義男と森見登美彦くらい。 片岡はバイク乗りなら・・だし 森見は京都好きなら・・だ。万城目学は京都から大阪に行って 今は週刊誌に連載してるがもう京都ではない。森見は京都の呪縛から逃れられなくて 夜行で崩れ始めて熱帯で終わった。熱帯では彼の中の京都を再構築しようとしたらしいが無理だったようだ。佐藤氏を純粋培養された文学青年と評してるが視野が狭すぎて無理だ。作家って書いたもので評価されるので 佐藤泰志の日常を見せないで書いたものだけで評価すれば違うんだろうけど自分は純文学一本で・・て恰好はいいけど 自分は働かないで嫁さん働かせて 大酒呑んでギャンブルに暴力 おまけに子供の貯金くすねてパチンコて人として屑。生活破綻者と言っていいだろう。芸術の為なら何やっても許されるわけではないからこれはダメだな・・と。文豪と呼ばれてる人たちにはこういうのが多いらしい。本書で意外だったのは開高健が自分に甘く他者に厳しいとか 中上健次が自分が賞を欲しいので佐藤を落選させたとか文学とか文壇と言っても欲の皮突っ張ったのばっかなのねぇ・・とあきれたこと。2回目をじっくり読んで ああこれは図書館にあればいい本だな・・と納得したので買わない。東京の多摩地区の図書館は買ってるだろうが 他はどうかな‥と思うが所蔵してたら読んで損は無い本だ。ただ体力はいる。ちょっと補足だが 佐藤氏がシングルであれば求道者としては立派とは言わないまでも良いと思うが 他者 まあこの場合は嫁さんや子供だが 自分の為に彼らの人生を巻き込んでるのはやっぱりあかん。求道者は孤独であってこそ評価されるものだろう。みんな欲しいという気持ちはわからんでも無いけど 実際それは無理なことだ。あたしはソフト屋なのでデジタルの世界だと0か1しかない。0でも1でもない あるいはその両方 あるいはその間・・てのは無い。量子の世界ではそういうのがあるみたいだけどね。なんで坊主みたいに孤高の求道者として生きられなかったのかわかんないけど まあそれが人の弱さなんだろう。
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中央線がなかったら 見えてくる東京の古層

2022-08-24 09:27:04 | メンタルヘルス
陣内 秀信 ,三浦展 編著編集 筑摩書房刊 2022年初版 990円
中央線沿線に住んでるので気になる本だったので図書館検索したらあったので借りてみた。元々は2012年にNTT出版から出てた単行本で これは再発の文庫。でも借りたのは電子・・というややこしい話だ。此処でいう中央線て東京~高尾の間で快速が走ってる区間を言う。当時東中野のソフト会社にいて仕事が終わると通勤定期があるから毎日吉祥寺のJAZZ喫茶に寄って遅く帰る生活をしてたので吉祥寺で降りる。当時は国分寺に住んでた(駅は国立で駅の北側は国分寺市)ので中央線でも降りるのは吉祥寺・国分寺・国立だけで他はどうなってるのかなーと興味があった。全国的に見れば 吉祥寺は知名度があるからわかるだろうが 国分寺は誰も知らない。国立にいたっては関西でコクリツ・・と振り仮名ふられるくらい。さて 読んでみたら 阿佐ヶ谷から先 吉祥寺~立川がすっぽり抜けてる。ちょろっと国分寺の名前も出てくるが 中身は府中・・・府中は中央線じゃないぞ 京王線かJRなら南武線か武蔵野線だ。というわけで ほぼ役立たずの内容だった。元が10年前の本だから仕方ないのかも知れないけど あんまりだろう・・と思う。しかしうちの電子図書館 機能が貧弱でページ送りしかできないので使いにくい。普段kidle端末を使って電子を読んでるのであまりの使い勝手の悪さに辟易。
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青山有紀のおばんざい定食

2022-08-19 19:53:09 | メンタルヘルス
青山有紀著  日東書院本社刊 2015年初版 95P 1320円 
さて 先にあげた 会員制おばんざい店の人気の味、いただきます! 「青家」のごはん と同じ著者の本。一応amazonのカートに入ってたけど なんとなく嫌な予感がしたので買わず たまたま図書館で2冊見つけて これだけ準備中になってた。けど 先のがあまりにも合わなかったんで これは流すつもりだったんだが 追加で小説を借りたんで止む無く取ってきたけど・・・期待してなかったんだが それ以上にどうしようもない。 オレペやレタクラみたいなすこぶる斬新な料理ではなくて ある程度定番をアレンジしてるのであまり違和感はないんだけど 個人的には食欲をそそらない。写真はきれいなので お好きな方はどうぞ・・てとこ。じじむさい・・と言われようが 歴史の中で多くの人たちによって磨かれてきたレシピってやっぱりすごいなと思う。まーでも 京のおばんざい・・てほぼしまつなので 日常の京のおかずってこんな素っ気ないん?とか言われそうだが 美味しいごはんとおつゆがあればあれでいいのです。
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戦争は女の顔をしていない

2022-08-16 19:10:40 | メンタルヘルス
スヴェトラーナ アレクシエーヴィチ著, 三浦 みどり訳 群像社刊 2008年初版 385P。図書館の本でソフトカバー。定価は2000円+税だがamazonで見たらほぼ9千円・・・が 岩波現代文庫から再発されてて 税込み1540円だから 図書館に無くて読みたいならこちらがいい。ベストセラー1位らしいが 図書館で借りたのも待ちありで2週間。著者は1948年ウクライナ生まれで国立ベラルーシ大学卒業後、ジャーナリスト。2015年ノーベル文学賞受賞。ここで語られる戦争って第二次世界大戦の独ソ戦なので まだ共産主義のソ連時代。女子も男子と同じように国に奉仕するので 戦時下の女子は病院か慰問か工場労働だけではなく 実際の戦闘の前線にも立つ。歩兵だったり機関銃手だったりパイロットだったり高射砲だったりする。欧米は女子あんまりは最前線に立たないがソ連は違ったようだ。10~30代の若い女性が志願して最前線に行って彼女たちが経験した戦争を それぞれの言葉で語る。最初の方は読みにくいけど直ぐに当事者の告白になるので 早い人なら1週間もあれば読める。がソビエト共産党やスターリン礼賛だし 国のために・・て繰り返し出てくるのでこりゃあかんな・・と途中から惰性。著者は今ヒトラーと同じことしてるプーチンというかロシアを どう思うのだろうか?
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ふんどしニッポン 下着をめぐる魂の風俗史

2022-08-15 21:45:02 | メンタルヘルス
井上章一著 朝日新聞出版刊 朝日新書 2022年初版 328P 979円
皆さんご存じの井上章一氏の本。彼は京都の人で京大工学から院。 基本的に京都出身や京都で青春を送った人は信用するのだけど なんで?というのが井上章一氏。京都ぎらいを読んで呆れて 気の迷いか・・とパンツが見えるを買って(もちろん古本)更に呆れたのに 官能編は未読だが 京都まみれは読んで 終わった・・と思ったのに懲りずにこれだ。 京都の物書き・・て寿岳章子・杉本秀太郎・大村しげ・入江敦彦・鷲田清一(敬称略)あたりが有名なので どうしても比べちゃう・・というのがあるのかも知れない。そこそこボリュームあるのに 3時間かからずに読めちゃうのは それだけ中身が薄いからだろう。京大だけど文字とは遠いのだと思う。一連の著作を見る限り公になった事実をしつこいくらい次々と出して 過去にこうだったからこう・・という決めつけが多すぎ。本人も中で 繰り返し言うが・・と書いてるように 同じような薄い話が堂々巡りして読ませない。なんか下半身に興味があるみたいだが 表層をさらっと撫でてるだけでそこから切り込まない。どれを読んでもつまらないので うちの本棚には不要だ。頭いいかも知れんけど文章力はたいしたこと無いな・・と思う。図書館にあれば借りてみたらいいかと。昔の少年や青年の剝き出しのお尻に興味があるなら楽しめるかもだ。
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