無知の知

ほたるぶくろの日記

全ては変化する

2010-10-06 22:47:37 | 日記

ここのところ涼しくて気持ちよく、夜になるとすぐに眠くなります。ありがたいことに仕事も忙しく、頭と身体をフルに使わせていただいているせいもあるかもしれません。ありがたいことです。生きて何事かをすることができる。変化することができるのですから。

われわれの遺伝子は変化しないとされていますが、実はかなり変化している部分もあるのです。化学物質や放射線などによる遺伝子変異のほか、生理的に遺伝子を変化させる機構が存在します。そのほかトランスポゾンやレトロウイルスなどもゲノム中に入り込んだり出てきたりして、遺伝子に何らかの変異をもたらします。そういうこと一切を含め、「偶然に」何かが起こっても不思議ではありません。つまり、遺伝子でさえもこの世では変化しているということです。「遺伝」という「運命」の代名詞のような存在も絶対不変ではないのです。このことは胸に刻んでおきたいと思います。

最近、『南方マンダラ』(河出文庫)を通勤時に読んでいます。南方熊楠さんの真言僧土宜法竜さんへの書簡であり、いわゆる出版を意識して書かれたものではないため、話題はあちこち自由に飛び、南方熊楠の人となりがよく表出されていて興味深いです。

今読んでいるのは明治26年の年末ロンドン滞在中に書かれた書簡。19世紀末といえばかの国ではオカルティズム全盛のころ。南方熊楠も降霊会のようなものなどに出たりしたこともあったようです。土宜法竜さんが興味をもっていらしたようで、南方熊楠は「(十の九)愚夫愚婦を欺くの術にて、すなわちこれを行うものもまたみずから良心を欺きおるなり。いろいろのしかけなどもありて、手品のようなこともあり、たはいわゆるまぐれ当たりなり。」と書いています。そして興味をもって調べるほどのことはない、としています。流石は南方熊楠さん。

その他にも面白い話題がいろいろあります。かの地における日本の華族の留学生(?)の様子とか、ロンドンをはじめヨーロッパで用いられ始めていた催眠術のこととか(これを使った犯罪のことなども)もあって、なかなか当時のロンドンにおける人々の様子が生々しく伝わってきます。かれこれ百年以上前のことなのですが、今も変わらぬ人の世であります。面白いなあ、とおもいます。その他彼の宗教に関する知識と考え方についても興味深い記述があるのですが、それはまたの機会に。

ところで、昨日今日とオーロラが素晴らしいです。Live オーロラというサイトがあって、アラスカからの中継で観られます。幻想的な緑のなかに深い赤の混じった美しいオーロラが二日続けて観測されました。ちょっとした磁気嵐になっているせいです。宇宙天気ニュースによりますと、あと二日ほどはこの状態が続くとのことなので、楽しみにしています。宇宙のなかに生きているのだ、ということを実感できる映像です。