今年の3月に向陽高校を受験される
保護者と生徒の皆さんにとっては
周知のことでしょうが、
向陽高校の募集定員が40名減らされて
200名となってしまいました。
偏差値(育伸社)をみると、桐蔭高校と
向陽高校の差は数ポイントほどです。
桐蔭高校はボーダー偏差値が66で、
向陽高校は62です。
偏差値ではわかりにくいでしょうから、
学校で行っている実力テストの点でいうと、
向陽に合格するには、
実力テスト(合計500点)が
380点〜400点前後、一方桐蔭は
400点〜430点ほど取らないと合格は
厳しいと言われています。
ところが面白いことに実際の高校入試の
合格得点は上記の点よりかなり低いのです。
なんと向陽に至っては、本番の入試において
500点満点で300点前後でも
合格を勝ち取っています。
こういった現象はどうして起きるのでしょうか。
それはまさに少子化の為せる技です。
定員に対して応募者が減っています。
受験者にとっては広き門となり、
願ったり叶ったりですが、
高校にとっては、学力が伴わない生徒を
同じカリキュラムで指導することの
大変さを考えれば、定員を減らすことが
最善の解決策になります。
かつて、十年来定員を割っていた
桐蔭の数理学科もなくなって
普通科に吸収されてしまいました。
これも少子化の影響が大きいと思います。
もう一つの影響として、
私学に流れる人数も考慮していると
思います。私学の授業料助成によって
私学への進学の流れがおおきくなると、
今後は生徒の奪い合いが起こるのではないかと
思います。それによって向陽・桐蔭の
倍率が更に下がるという弊害も出てくるかも
しれません。いずれにしろ、少子化による影響が
マイナスに働くことは間違いないでしょう。
ただ、向陽への進学を考えている人は、
この募集定員40名削減は影響があると思います。
とくにボーダー付近の偏差値しか取れない人にとっては
これからが正念場です。
今春の入試において、
五教科合計の偏差値で
60を超えることのできない人は
苦戦を強いられると思います。
進路の検討は慎重にしましょう。