アッ、もしや！？

　ここはキャッシュディスペンサー前。
通帳が機械に飲み込まれると、「この通帳は使えません。」と表示されます。
通帳が戻って来るのかなと思ったら、飲み込まれたまま戻って来ません。
アッ、やば、どうして！？
　「★☆センターに連絡してください。」と表示後、目の前の「取り扱い中」が
「使用中止」、ＬＥＤ画面は何やら英語の表示に変わってしまいました。
もしかして、そっかぁ、あれが原因だ、と思い当ることが。
取り合えず電話。
手元の電話を取りましたが、ウンともスンとも言わない！
あれ、この電話ではないな、これは別用途（目の不自由な人用です）。
向かって機械の右に電話があります。
これだあ！
受話器と取って、「何か変、つながらない」。
受話器の周辺を見ると、「このボタンを押してください。」の文字が。
その赤い正方形のボタンを押すと、呼び出し音が鳴りました。
ホットひと安心。
４、５回呼び出し音があって、
「はい、こちら預金センターです。どうかいたしましたか。」
「通帳が飲み込まれてしまって出て来ません。」
「大変申し訳ありません。そちらは★☆の番号♦♢△ですね。」
「はい、そうです。」
「ただ今から、警備会社へ連絡して対応して頂きますのでお待ちください。」
「到着時間は７時１５分（１９時１５分）頃です。念の為にあなたのお名前を教えて下さい。それと何か身分を証明する物を今お持ちですか。」
「はい、免許証を。」
「それでは本人確認の時免許証を提示して下さい。」
「はい、分かりました。よろしくお願いします。それから通帳が出て来たら、お金をおろせますか。」
「はい、おろせると思いますが、警備会社の者へお願いしてみてください。」
「はい、分かりました。」

　そんなことで警備会社の人の到着まで、大体２０分位の待ち時間。
その辺をブラブラして待ちます。
　時々、って言うか３～４人お金をおろしにやって来ますが、「取り扱い中止」を見て去って行きます。
その内２人変わった人が。
　１人はキャッシュディスペンサーの前にずっと立ち続けています。
何しているんだろう！？
　１分位立っていましたが、ようやく気付いて去って行きました。
もう１人は、１度来て見て去って行きましたが、もう１度現れ、待っています。
またいなくなりました。
その内、自分はキャッシュディスペンサーの前に。
警備会社の人が到着した頃、また先ほど待っていた人が現れました。
どうしても、現金をおろしたいのでしょう！

　あ～あ、皆に迷惑かけちゃった！本当に申し訳ありません、御免なさい。

　もう少しすればはっきりするけど、自分の予感が当れば、原因はあれだな。
と思って待ち続けますが、なかなか復旧が終わりません。
　その内ＬＥＤの画面の上に何かを置いてキャッシュディスペンサーの隣の扉を開いて中に入って行きました。
ふ～ん、意外と時間がかかるもんだ。

　待っているとやっと背中にＡＬＳＯＫの文字が入った警備員が出てきました。
名乗って免許証を見せると、無事通帳が戻って来ました。
それと、自分が通帳が飲み込まれて出てこなくなった原因となった物が。
「この現金引き出し記録はあなたのものですか。機械に入っていたものですから。」
「はい、そうです。通帳に挟んだまま取るのを忘れて現金引き出し機に入れてしまいました。申し訳ありません。」
「いいえ。」
「本当にありがとうございます。これからお金をおろしていいですか。」
「はい、どうぞ。」

こうして無事、お金を下ろすことができました。

　もう１人、自分の後ろで待っていた人もお金を下ろすことができたのでした。

あ～、本当に御免なさい。

おわり。

＜つけたし＞

　こんな薄い現金引き出し記録等の「ご利用明細」（提携金融機関の記録、お金を預けた時の記録）薄い紙でも、通帳のどこかに挟んでいると、それが原因でお金を下ろせなくなります。
　昨日、家計簿を付けた時、通帳に挟んだのを覚えていたのでした。
それも３枚。
　通帳を入れた瞬間、なぜがその薄い紙の事を頭をよぎったのでした。
そしたら、案の定、通帳が機械に吸い込まれたまま出てこなくなったのです。
失敗！