何もハーバーライトが朝日に変わったわけじゃありませぬ。つい先日のニュースで孔雀が逃げ出したってのがありましたが、それを読んで思い出しました昔話など・・・(^^;
昔々、私がまだ中学生で厚顔の微少年であった頃のお話でありますが、家で孔雀を飼ってたんでありますよ・・・って言うと何かこうインドのマハラジャみたいな家に住んでたような誤解を受けそうですがさにあらず、まま先祖代々からある家ですから敷地面積はそこそこあるものの、戦時中に畑にしちまったせいで庭は庭ともいえない節操のない状態になっておりまして、建物の方は築100年以上にもなろうかっていうあばら家、廊下を歩けば根太がシロアリに喰われて腐りかけ、まるでトランポリンにのってるような状態ですし、雨が降ったら洗面器で受けるより家の中で傘さしてた方が早いんじゃないかい?って言うぐらいのボロ家だったんでございますがままさておき・・・。(^^;
実はうちが檀家であるところの近所のお寺の先代の和尚さんが無類の鳥好きでございまして、境内は動物園かいな?と見まがうばかり所狭しと鳥小屋を建てて色んな鳥を飼っておられましてその中に孔雀のつがいが確か2~3組もいたでしょうか・・・とにかくその孔雀がですねトキやらコウノトリと違って繁殖力が旺盛で、どんどん子供、いや卵を産んで孵化させるものですから、最初は近所の小学校や幼稚園に引き取ってもらってたんですがその内行き詰まりましてですねえ、『檀家のwatanabeさんとこの節操の無い庭、鳥小屋建てるのにもってこいやないの』と言ったか言わでかは知りませんがとにかく我が家に孔雀のつがいが一組やってきたのでありますよ。
しかしまあ皆さん、ハッキリ言っていくら節操の無い庭でも孔雀なんぞ飼うもんやありまへん。何しろガタイがでかいもんですから鳴き声が半端じゃなくでかい!しかもウグイスみたいに良い声で鳴くならまだしもまるでニワトリが絞め殺されるときみたいな声で『コケー!』と突然鳴くもんですから慣れるまでは鳴かれるたびに驚いて、喰ってるうどんを鼻から出しそうになるわトイレに入っててもションベン止まりそうになるわとろくな事はございません・・・・とっと!また話が横にそれてしまいましたが・・・・(^^;
で、その孔雀が家にやってきて半年ほども過ぎましたある日の事、お袋が餌をやろうと鳥小屋(・・・たって何しろガタイがでかいもんですから3m四方に高さが2m以上もあったでしょうか?とにかく親父が休みの日にこさえた金網で囲われた掘っ立て小屋みたいなしろもの)の扉を開けた途端、雄の孔雀がまるで山鳥かキジのように『ケーンッ!』と音を立てて飛び出しまして一直線に20mほど離れた電柱の天辺に・・・・・・飛んでっちゃったんでございますよ。(^^;
いやまあお袋が一番ビックリしたでしょうが、ちょうど庭に出ておりました私めも驚きましたですねえ!小鳥が鳥籠からかわいく逃げ出すんならイメージできますが、なんたってただ喰って時折馬鹿でかい声で鳴くぐらいしか能が無いと思ってた丸々太ったガタイのでかいのが突然一直線に飛び出していったんですから。(^^; でまあ驚いてばかりも居られませんで、自由を得て電柱から電柱へとバサバサ羽音を立てて飛び移る孔雀を追跡する事小一時間、産まれてこのかた飛んだことなんか無いくせに突然飛び回って流石に疲れたのか、ようやく地上に降り立ちましたる孔雀をば無事捕獲いたしまして事なきを得たのでございますが・・・その後はコレを教訓に扉の開け閉めは素早く最小限にするよう心がけたことは言うまでもありません。
え?その孔雀、今はどうしているかですって?実はその後、6年ほどは我が家におりまして、これまた旺盛な繁殖力で次々と子孫を残しその度ごとに親父は里親探しに奔走しておったのでございますが、ちょうど私が高校を卒業した年に家を立て替えることになり、あばら家も節操の無い庭も何もかも更地にせねばならなくなって何処か遠くの小学校に貰われていったのでございますよ。 まま、孔雀を家で飼うってえのも飛びだしたのを追っかけるのも今思えばおかしな話・・・・嘘偽り無い実話なんでありますが・・・・・そ~れ~はないやろ!と突っこまれても致し方ないかも知れませんですねえ。(^^;
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