ゴールデンウィーク中に、里山という言葉を何度もテレビから聞いた。
私はこの「里山」という言葉が大嫌いだ。
里山って、都会の人間が偶に田舎の方に来て、「あぁ~、田舎で暮らしてみたいものだなぁー。スローライフも定年後には良いかも。」という程度の軽い言葉で、田舎の実態を見え無くさせている元凶だと思っている。
実際の人口構成は高齢者が多く、地域のことは地域でという自治振興区(姥捨て山)に放り出されたようなものである。
大雪が降って除雪が必要だといっても、除雪車を無償で貸し与えるから後は自力でどうぞなんて、除雪中に老人がけがをするか死んでくれたらいいと思っているに違いない。
かつて、覚醒剤のことをシャブと言った。骨までしゃぶるから「シャブ」。それを今はエスとかスピードとか言って罪悪感や嫌悪感を無くしている。
売春を援助交際と言ったりもする。ハッキリ売春と言えばよい。売春婦の高校生(動く公衆便所)が殺されましたと新聞やテレビが報道すれば、こちらも「ああっ、そうですかと」安心できる。
それらと同様に、里山も僻地とか過疎地というように以前のようにハッキリ言って欲しい。
過疎地に住んでいて、「ここは良い里山ですねぇー」なんて言われて喜ぶ馬鹿はそういない(多少はいる)。
綺麗なニュアンスの言葉で現実を見えなくするのは止めて欲しい。