この時期に山吹が咲く。
毎年山吹を見ると、山吹に関する和歌があったなぁーと思うが、どんな歌であったかを調べずにいた。
しかし、ブログを書いているとネタに困り、今回調べることにした。
その歌とは、後拾遺和歌集に収められている「七重八重花は咲けども山吹のみの一つだになきぞ悲しき」という歌であった。
どうしてこの歌を思い出すのかも調べた。
歌の中に山吹という言葉があるから思い出すのではない。自慢ではないが、歌には暗い。暗黒と言って良いほど知識がない。
ある逸話によって、山吹とこの和歌が結びつくのですが・・・
まずは、山吹の写真を。
残念ながらこの山吹は八重咲きではありません。
従って実を着けます。
さて、逸話の方ですが、太田道灌に関する逸話です。
道灌が鷹狩りに行った際に雨が降り、ある家に寄り蓑を貸してくれと頼んだが、そこで対応に現れた若い女性が山吹の枝を差しだした。
太田道灌はその時は分からなかったが、後で近従と話している際に、後拾遺和歌集にある「七重八重花は咲けども山吹のみの一つだになきぞ悲しき」という歌の「実の一つない」と「蓑一つない」をかけた答えだったのだと分かり、もっと精進して歌を極めなければと思ったという話。
この太田道灌の逸話は、(常山紀談 湯浅常山著)や(雨中問答 西村遠里著,1778)にある。
思い出した・・・・ 落語の「道灌」でこの逸話を知っていたのでした・・
ではでは。