今日の商店会長 (早稲田商店会相談役 安井潤一郎)

日本でただ一人、商店会の会長現職で衆議院議員になった、早稲田商店会前会長日記。公式ホームページは左下ブックマークから。

イトーヨーカ堂店舗閉鎖計画

2009-10-02 01:14:28 | 商店会長のコメント
大手スーパーのイトーヨーカ堂は全国176店舗のうち、今年度5店、来年度7店の店舗閉鎖計画を明らかにしたそうです。現在30店前後ある赤字店舗も、業績が上向かなければ、閉鎖やディスカウント形態の店舗に転換する方針だとニュースには書かれていました。

イオンもヨーカ堂も出店する時は「地元の商店街とは連携して、地域密着型の店舗を目指す」と言いながら売り上げ、利益に陰りが出てくれば、あっと言う間の撤退行動です。

利益の出ない所で苦労するよりも人口が増え、景気の良い国に活路を求めるのは当然でしょう。でも撤退した店舗で働いていた人は失職し、中には生活保護に頼らなければならない人も出てくるかもしれません。大手量販店に駆逐された中小零細は戻って来ませんから雇用の受け皿どころか、物の無い地域、人の住めない「場」を作ってしまいます。

この町で生まれ育った地元商店街は農耕民族で、大手量販店は獲物を追ってこの町に来た狩猟民族と言われます。狩猟民族ですから獲り尽くして獲物が無くなれば必ず次の猟場に移動します。大手量販店が便利で重宝なのは認めますが、必ず地元から消える宿命を持った組織ならば、いつまでも同じ事の繰り返しを行い、日本各地に人の住めない地域を作ってしまう事になるのではないでしょうか。

地域零細小売店と大手量販店との本格的な協働を考えると地元サイドの改革は不可欠です。私は単独、独立系の店舗経営には限界を感じています。全国の中小零細事業者のネットワークは必要ですし、店には大きな力になると考えています。
コメント (1)
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