万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌0898 慰むる0823

2013年03月13日 | 万葉短歌

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万葉短歌0898 慰むる0823

慰むる 心はなしに 雲隠り
鳴き行く鳥の 音のみし泣かゆ  山上憶良

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なぐさむる こころはなしに くもがくり
  なきゆくとりの ねのみしなかゆ
山上憶良(やまのうへの おくら)=第63歌参照。
【編者注】題詞読下しは、「老身に病を重ね、経年辛苦し、児等を思ふに及(いた)る歌七首 長一首 短六首」。第897歌(長歌)への反歌。その第一首。
【訓注】[真名仮名略対応]慰む(なぐさむ=奈具佐牟)。心(こころ=心)。雲隠り(くもがくり=雲隠)。鳴き行く鳥(なきゆくとり=鳴往鳥)。音(ね=祢)。泣かゆ(なかゆ=奈可由)。
【編者注-沈痾自哀文】第896歌のあと、第897歌の前に、「沈痾自哀文 山上憶良作」と題する漢文がある。「集中の漢文のうち、最大の長編。」重い病にかかって、悲しむ文章である。