白いチョークで
2本の平行線を引きながら
少年の線路は延びていく
始発駅は細い路地のどんづまり
そこには
大きな猫がいた
線路をたどると
記憶の始まりに行きつく
駅と駅を正確につないでいくように
単調な遊びをくりかえす
少年は電車になりたかった
2本の線を引きつづける
手にもったチョークが鉛筆にかわり
鉛筆がマジックペンにかわり
マジックペンがマウスにかわっても
どこまでも線路は延びていく
夢の中から夢のそとへ
景色の中から景色のそとへ
少年の中から少年のそとへ
運んでゆき運ばれてゆく
背中を押す手は
白い線路をつなぐ白い手だった
その先にはいつも
もうひとつの駅があった
長い旅の途上で待っているのは
もうひとつの電車と
どんづまりの古い路地の
白い猫だった
2本の平行線を引きながら
少年の線路は延びていく
始発駅は細い路地のどんづまり
そこには
大きな猫がいた
線路をたどると
記憶の始まりに行きつく
駅と駅を正確につないでいくように
単調な遊びをくりかえす
少年は電車になりたかった
2本の線を引きつづける
手にもったチョークが鉛筆にかわり
鉛筆がマジックペンにかわり
マジックペンがマウスにかわっても
どこまでも線路は延びていく
夢の中から夢のそとへ
景色の中から景色のそとへ
少年の中から少年のそとへ
運んでゆき運ばれてゆく
背中を押す手は
白い線路をつなぐ白い手だった
その先にはいつも
もうひとつの駅があった
長い旅の途上で待っているのは
もうひとつの電車と
どんづまりの古い路地の
白い猫だった