「学びの森」の四季と   楽しい各務原

「学びの森」
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くすりと医療の歴史講座・・・病まざるものなし

2012-02-27 23:29:40 | 内藤記念くすり博物館
内藤記念くすり博物館で楽しく学ぶ「くすりと医療の歴史講座」が行なわれたので行ってきました。(25日)10講座の最終回に初めて参加、参加費無料、申込み不要。

内藤記念くすり博物館は、多くの医薬関係資料を収蔵しています。約65,000点の資料と約62,000点の図書があります。実物の資料や江戸時代の和装本を通じて、くすりと医療の歴史に触れながら、いにしえの薬物や治療法を学んでみませんか。・・・と講座の案内が。

今回は、3月25日(日)まで開催中の企画展「病まざるものなし ~日本人を苦しめた感染症・病気 そして医家~」の展示資料のエピソードについての講話で、終了後は企画展を見学して解散でした。


講座は20人ほどが参加


企画展のリーフレット


日本では古代より、疱瘡(ほうそう・天然痘)や麻疹(はしか)などの感染症がたびたび流行し、多くの人が亡くなりました。古代においては中国や朝鮮半島から医師が来日し、医療活動は行なわれていましたが、まだ加持祈祷に頼ることが多かったといわれています。
 江戸時代には漢方医学や、オランダから伝わった蘭方医学が発達し、多くの医師がさまざまな病気治療に取り組みました。(博物館のリーフレットから以下も同じ)


江戸時代の医師は、剃髪して僧侶のような身なりになることが多く、僧医と呼ばれていました。一方、儒学者から医師になった者は儒医と呼ばれ、儒学者風に束髪(髪を後ろで束ね髪型)とし、僧医とは違う身なりをしました。


人々を苦しめた感染症のひとつ、虎列刺(コレラ)
 病状の進行が早く、2~3日のうちに死んでしまうほどだったため、「三日ころり」、感染の速さを千里を走る虎に、また恐ろしさを狼になぞらえて「虎狼痢」「虎狼狸」と書くこともありました。
 病魔の姿・・顔が虎、体が狼、下半身の大きく膨らんだところが狸


はしかの病魔や診察する医師が描かれた江戸時代の錦絵



日本人を苦しめた感染症
 天然痘、麻疹、梅毒、コレラ、マラリア、赤痢、ペスト、チフス、肺結核、インフルエンザ

鬼の霍乱(おにのかくらん)という言葉は知っていますよね、この「霍乱」という言葉、昔の病気の名前だそうです。
 「霍乱」は吐くことと下痢が同時に起こる症状を指し、現在の急性胃腸炎などと考えられ、幕末には激しい下痢を起すコレラも含まれていたようです。
 「鬼の霍乱」は普段体が頑強な人が急に病気にかかることを意味していますが、意外な人が急に病気にかかることを例えた表現にぴったりな病名ですね。

「癪(しゃく)にさわる」の「癪」は、胸や腹に激痛が走る症状のことです。現在では胃痙攣(いけいれん)や胆石症、心筋梗塞などの病気、また一種の神経症のようなものもふくまれると考えられていました。激痛の原因の場所に触れられて腹を立てたことから、このよう言われたのかもしれません。


ご訪問ありがとうございました。
コメント
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