【サミット】麻生首相、領土問題「満足できない」 拉致盛り込みは「評価できる」 2009.7.10 23:32 【ラクイラ=今堀守通】
麻生太郎首相は10日午後(日本時間同日夜)、イタリア・ラクイラの主要国首脳会議(サミット)会場で記者会見し、ロシアのメドベージェフ大統領との会談について「ロシア側の説明は日本の立場を満足させるものではなかった」と述べ、北方領土問題で前進がなかったことへの不満を表明。「ロシア側とは引き続き独創的アプローチの元であらゆる選択肢を検討していくことを確認しており、大統領は『解決策を見いだすため作業を加速するよう指示を出す。政治的解決以外に方法はない』と言った。ロシア側の対応に注目している」と述べた。
一方、首相は北朝鮮の再核実験と弾道ミサイル発射を「日本だけでなく国際社会への重大な脅威であり断じて容認できない」と批判。首脳宣言に北朝鮮への非難や拉致問題への懸念が盛り込まれたことを「評価できる内容だった」と強調し、「国際社会が国連安保理決議をしっかり実施し、北朝鮮に対し、決議違反に対価を伴うことを理解させる必要がある」と述べた。
また、金正日総書記の三男、正雲氏が後継候補との情報について「関心はあるが、コメントするのは適切でない」と述べた。 (MSN産経)
-「ロシア側の説明は日本の立場を満足させるものではなかった」と述べ、北方領土問題で前進がなかったことへの不満を表明-
北方領土問題など、日本の首相が国際問題で、こういう率直な物言いをすることをあまり聞いたことがなかったので、麻生首相のこの談話は新鮮に感じました。自民党の苦境のなか、次なるステップのために、麻生氏の立つ位置を鮮明にしてもらいたいと思います。