ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

追悼 市川崑監督

2008-02-14 16:42:28 | 映画
92歳の市川監督の死去が報じられた。映画界の巨匠のひとりが旅立った。改めて同監督の映画歴を見ていると意外に作品は見ていないものが多いことに驚いた。

しかし小生が始めて出会ったのは「ビルマの竪琴」(1956年)である。小生が高校3年生の頃の製作であるから郷里の山形で見ている筈である。中学の頃から名作という名作を乱読した時に、竹山道雄さんの原作に出会い、何度も読み返した直後の映画化だったと記憶している。原作でも戦争の非合理さと人間達の業の深さ、そしてそれに翻弄された先人達の姿に涙したものだった。
安井昌二氏の主演で、ビルマの地を竪琴を弾きながら亡き戦友の鎮魂を祈る姿。捕虜収容所の近くで竪琴を奏でる水島上等兵に「一緒に日本に帰ろうよ」と呼び掛ける戦友たち。そして自分はやはり日本に帰ることは出来ない、亡き戦友たちの菩提を弔うのだと言いながら、段々と竪琴の音が遠ざかる。そんな映画を見て涙を流した若い日のことを否応無しに思い出した。
これまで長い間に随分と映画を見てきているが、この市川監督の映画は小生の中でも心に残る名作の一本だと思っている。この映画は1985年に中井貴一氏主演でリメークされている。その映画も見ているが若い日に感じた感慨は変わらなかった。

その他には「犬神家の一族」「四十七人の刺客」「どら平太」位しか見ていない。案外に少ないのです。TVの股旅物「木枯らし紋次郎」(中村敦夫主演)も市川監督の作品だったことを今回始めて知りました。

また昭和の時代を駆け抜けた方が亡くなった。寂しいことである。・・・・合掌!!
コメント (6)
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