ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

ドラマ「篤姫」と歴史

2008-07-23 17:48:56 | TV DVD
市民文化大学の第3クールの講義は題して「篤姫の時代」。幕末から明治維新へ、今回はこれまであまり語られてこなかった、幕府側からみた明治維新に至る歴史の講座の一コマである。先生は大石学先生(東京学芸大教授)。先生はNHKの大河ドラマの時代考証も担当されている。従って最近の高視聴率を誇る大河ドラマ「篤姫」の製作現場の裏話も常時披露してくれる。

おおかたの方はドラマをご覧と思うので、多くの説明は避けるが、実は主人公の於一(篤姫になるまでの主人公)と尚五郎の悲恋物語は原作には無いのである。また「女の道は一本道。引き返すは恥にございます」と諭して自裁した老乳母も脚本家が創造した人物である。しかしこれらの前半の物語が、多くの視聴者をこのドラマに引付けた要因でもあろうと思う。

そして将軍の死から「天璋院」としての新たな「篤姫」の厳しくて、困難を極めた後半の人生が始る。ドラマはあの難しい幕末から明治維新にかけて、14代の将軍の後見役として、和宮降嫁や江戸城の無血開城、そして15代将軍慶喜公が隠遁した後の徳川家の存続をなしとげた、稀有な女性としての「篤姫」の存在感を写し出す。女性でありながらあの閉塞感のあった時代に、自己主張をし、自分の判断で行動することの大切さを示している。

そんなドラマの事を考えながら、今日は2回目の講座に出かけた。タイムリーな講座内容は実に面白い。進行中のドラマを歴史的に裏付けて、果てはドラマを演じる俳優達の内情なども聞けるのが楽しいのである。14代将軍家茂公への和宮降嫁から幕府派と朝廷派の暗闘なども経て、女性が表舞台に出なかった時代が、一気に女性が主役を演ずる時代に変わるようである。ドラマはそんな歴史をも写し出していく。このドラマはこれから益々楽しみである。
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