一文字 寅 の 「風菜園(かぜさいえん)」 

「天に星。地に花。人に愛。」 風に乗って、日々の所感を「風菜園」から発信してまいります。

朝霧と湯けむりの中、色づく紅葉に「山頭火」を偲ぶ

2009年11月23日 22時50分45秒 | Weblog
(朝霧の紅葉 「湯布院」)


昭和5年、山頭火もここを訪れたのか・・・
今の湯布院の街の姿を見たら 彼はきっと素通りしているだろうな。

交通の便が良くなり、多くの人に知られるのも良し悪しである。
食堂などもそうだが、これが観光地・温泉地なんかになると
その変貌のスピードは早いのである。
画一的に統一されて、軽薄な観光地となり果てる。

そういう意味で、行くのに不便さを感じさせるところにこそ
昔のままの時間が流れていて、実はこれが魅力にもなってくる。

山頭火は、同じ湯布院でも湯平温泉の方にも訪れていて、
ここはまだ昔の面持ちが今も残っていて、後者の方になるだろうか。
「山頭火ミュージアム」も併設されているここは
石畳の階段を下駄で歩くだけで本来の温泉気分を味わえる。

朝霧煙る湯の郷を山頭火は、いったいどんな気持ちで歩いたことだろう。
季節の深まりを感じる今となっても、なかなか想像しがたいものである。
(寅)






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