小さな町で幸せ探し

団塊世代の夫婦の日々・・
夫が生まれて育った故郷で暮らしています。
悲喜こもごものスローライフの物語。

眠らない子に聞かせる・コワイおはなし

2013-11-13 15:48:08 | 日記
寝る前、孫にお話を聞かせたことがあります。

海のそばのおうちに、おばあさんがたった一人で住んでいました。
おじいさんも子供も孫もいません、ひとりぼっちでした。

その日も夜がきたので、
ばんごはんを食べて戸締りもしてお布団に入りました。
「ああ、今日もいい日だった・・どれ、寝るとしようかの・・」
おばあさんは、ひとりごとを言いながら目をとじました。

すると、どこからか「ばぁちゃ~ん・・ばぁちゃ~ん」と、
だれかが呼ぶ声がします。
「あれ?いま、だれかワシを呼んだような気がしたが・・」
おばあさんは耳をすませました。

「ばあちゃ~ん・・ばあちゃ~ん・・」声がだんだん近づいてきます。
「だ・だれじゃ!ワシを呼ぶのは!返事をしろ」
おばあさんは、大きな声で言いました。
でもあいては「ばあちゃ~ん・・ばあちゃ~ん・・」と繰り返すばかり。

さすがのおばあさんも怖くなりました。
でも一人ぼっち・・誰も助けには来てくれません。
おばあさんはホウキを持って、障子のところまでいきました。

そして思い切り障子をあけて、大声でさけびました。
「ワシをよぶ、お前はだれじゃ!」 ガラリッ!

 ああーー   

戸をあけた、おばあさん
その場に腰をぬかして、座り込んでしまいました。

だって、おばあさんを呼んでいたものは・・
海の水が押し寄せる波の音だったんですもの。

バチャ~~ン・・バチャ~~ン・・バチャ~~ン・・ 怖い話は、これでおしまい!

この話・息子が中学生の頃に読んでいた少年ジャンプだったか?
そのマンガ雑誌の中のストーリーの一部。
おばあさんの驚き様をとても大袈裟に描いていた記憶があります。

何十年か後・・5・6歳の孫は怯えながら聞いていたけど・・
最後に「なんだー!」って、ホッとした様子。
でも、その後から結構おはなしをせがまれるのです。
そんな時は孫を主人公にしたズッコケ作り話が殆どですけど