膀胱がんは、患者数はあまり多くありませんが、手術で膀胱を摘出すると、その後の生活がかなりみじめなものとなるようです。
しかも、手術以外に方法がないと思っている医師や患者さんも多いようなので、ここでは、膀胱を温存する治療法をご紹介しましょう。
1つは、「大阪医科大式膀胱温存療法」というもので、膀胱に入る動脈から抗がん剤を注入し、膀胱から出る静脈の血液を透析する治療法で、放射線治療も併用するそうです。
この方法だと、人工透析により抗がん剤を除去することができるため、副作用はほとんどないそうで、高齢の方にも適用可能だそうです。
また、治療成績も良好で、90%以上が根治し、再発や転移もほとんどないとされています。
もう1つは、陽子線治療で、俳優の菅原文太さんはこの治療法で膀胱がんを根治したそうです。
陽子線というのは、水素の原子核を大型の粒子加速器で加速することによって得られる放射線です。
陽子線は、通常の放射線治療で使われるX線やガンマ線と違い、生体表面であまり減衰せず、生体の奥深くまで届く性質があるため、がんだけを集中的に攻撃することができるそうです。
なお、陽子線治療の場合も、抗がん剤治療を併用するそうです。
また、陽子線治療の場合、治療施設が国内に10か所程度しかなく、しかも、治療費が高額になることに注意が必要です。
私としては、生活習慣の改善によるがん治療を理想としていますので、こういった治療法を積極的に推奨するつもりはありませんが、切迫した状況の方もおられるかと思い、ご紹介させていただきました。
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